チー牛「………さて、こんな感じでいいかな」

魔法陣を描き終える一人の男

その見た目は、なんだか冴えない雰囲気を醸し出しており、全く手を付けていない髪形に、苦労を感じない童顔、メガネに一重の目。

彼の名はチー牛、三色チーズ牛丼特盛り温玉付きをこよなく愛する、いわゆる陰キャである。

趣味もアニメ・ゲーム・電車で、それ以外のことに関しては全くもって興味を示さない男である。

しかし、そんな彼もその3つ以外に興味惹かれたものがあった、それが魔術であり、聖杯戦争であった。

彼はこの聖杯戦争を勝ち残り、世を貪る陽キャどもに鉄槌を下してやるという望みを叶えようとしているのだ。

そういった負の感情によって動かされる彼が召喚する英霊というのも……。

チー牛「抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ!」


21歳21歳!!!!!!」


同じような見た目の男であった。

チー牛「あなたが僕のサーヴァントですか?」

21歳「…………」

拳をペチペチとぶつけ合い相槌する21歳

チー牛「あの……名前は……」

21歳「どこに説明する義務があるん!」

チー牛「!? え、えっ、で、でも、僕は、あなたのマスターですし……」

21歳「………………」

21歳21歳!!!!!!!!!」


同じ見た目なのに、なんだか噛み合わない二人の聖杯戦争が今、ここに幕を開けた
最終更新:2020年10月11日 23:16