最初の戦いを終えた言葉は自宅に帰った。
両親や妹が心配の眼差しを向けるも気にならない、部屋に入るとそのまま鍵を閉める。

そのまま1人、ベッドに腰掛ける…1人なのだ、セイバーは今この時は居ないのだ。

言葉「…………」

帰宅する途中、彼女のセイバー…松永久秀は言葉に欲しがるものを用意するとだけ伝え消えてしまった。

欲しいのはただ一人、伊藤誠のみ。

言葉「………」

そのまま1時間経過。

言葉「……」

2時間経過。

言葉「…」

3時間経過。

久秀「マスター…まだ起きているかね…?」

いつの間に霊体化を解いた久秀が現れる、手には包みが1つ乗せられている。

久秀「啓の欲する物だ…受け取るが良い……」

手に持った包みをそっと言葉に手渡す。
言葉は恐る恐る包みを解くとそこには…

久秀「朱塗りも考えたのだが…啓には黒が似合うと見てな…漆塗りの黒にしてみた」

久秀「どうだね…マスター…」

言葉は光の無い瞳のまま笑みを浮かべる。

言葉「はい…凄く、嬉しいです…おかえり、「誠くん」…」

その手にあるのは黒の漆塗りにされたしゃれこうべ。

久秀「気に入ってくれて何よりだ…しかしまだだ、私は聖杯を欲している…」

久秀「次は私の欲する物を…手に入れるとしよう…」

狙うは聖杯、ただそれだけ
最終更新:2020年10月27日 21:02