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天上山~
ミシェル「……(強風の吹き荒れる中、険しい表情で天上山の山頂に登りつめる) 」
ベガ「パシ……パシ……パシ……パシ……(蛇腹剣を片手でぽんぽんとしている)…わざわざ僕に殺されに来たのかい、天空神さん。 」
ミシェル「……(ベガの方を見上げる) 」
ベガ「ふふっ……
アバラ君も、あの堕神もいなくなって、僕の計画をぶち壊したつもりでいるのかな…?でも残念だ。彼らは所詮、時間稼ぎの駒にしか過ぎない……無論、あの兵器たちだって、ね。(不敵な笑みを浮かべ、ミシェルの方へ振り向く)全ては僕の計画を成功に導かせる為。その為なら、なんだってするよ。兵を見殺したり、同盟相手に如何様を使ったり。 」
ミシェル「――――ッ!?……なんて奴だ…相変わらずだね、そういう卑劣な考え。罪もないアバラや
バベルを巻き込んで……そこまでして、どうしてこの星を滅ぼそうとするんだ!? 」
ベガ「―――――流石だよ、天空神。 」
ミシェル「…は……はぁ…っ!?(汗) 」
ベガ「罪もない神々を巻き込むのも…僕の計画の内だったのさ。分かるか、天空神?僕は君に復讐するだけや大天王になる為だけにこの星を壊そうとは思っていない。もう一つ、あるんだよ。 」
ミシェル「……。 」
ベガ「これはね―――――君等、神々への復讐だ… 」
ミシェル「……!? 」
ベガ「何故僕が常に上だけを目指したがるか……その為に大天王になりたがるか……そう、全ては復讐の為。これは、僕から全てを奪った、君たち神々への復讐さ…!! 」
ミシェル「………そんな……。……でも、君にどんなことがあったのかは知らないけど、知る由もない。だってキミは、ボクら神々だけじゃなく…罪もない人々まで襲わせた。ボクの友達を傷つけた……。 」
ベガ「知ったことじゃないね。 」
ミシェル「なっ……なんだと…っ!?」
ベガ「前にも言っただろう、みーんな、僕の駒だって。駒の一つや二つが消えたところで、世界にも宇宙にも何の支障も出ない。それに、僕の計画を成功させるためには、駒の犠牲だって必要さ。あはっ…ははは!! 」
ミシェル「ギュゥ…(思いっきり拳を握る)…やっぱキミは最低な奴だよ。ボクの知る全ての中で、一番……
シリウスとか
ヴィロメントとか、それ以上にね…っ!!キミだけは……ぜっっっったいに許さないからね…っ!!(睨む) 」
ベガ「ふふっ……怒りに任せて暴れてみるかい、天空神。勝機が生まれるかもしれないよ…?(不敵にほくそ笑む) 」
ミシェル「黙れ、お前を……殴る。(駆け出す) 」
ベガ「ふっ……シャラリ…シュバッッ!!!(蛇腹剣を振り回す) 」
キャリキャリキャリキャリ……ッ!!(蛇腹剣の伸びた刃がミシェルに襲い掛かる) 」
ミシェル「その技なら、とっくの昔に見切ったよ。(その場で緊急回避し、刃を蹴とばしてから駆け出す) 」
ベガ「神様もちゃんと学習しているんだね。ふふっ…。 」
ミシェル「うるさい…っ!(蹴りかかる) 」
ベガ「どうしたんだい?そよ風のように軽いよ。…ふん…っ!!(しゃがみ込んで回避。その際に蛇腹剣で頭上にいるミシェルを斬り上げる) 」
ミシェル「あぐっ…!?(宙に飛ばされるも、着地)ごめん、白夜……これでもう、本当に最後だから……。(シルクハットから日本刀を取り出し、ベガに向ける) 」
ベガ「へえー、そう来たか。“あの時”は3対1でかなりフェアがあったけど、今回は正々堂々と楽しめそうだね。まあ最も、僕にはそんなもの感じる暇(いとま)なんてないけど。(蛇腹剣を構える) 」
ミシェル「ぃやああぁっ!!(接近して斬りかかる) 」
ベガ「勢いに乗るのは重要なことだよ。はああぁっ!!(こちらも斬りかかる) 」
ガキンッ……!!(互いの刃がぶつかり合い、火花が散る) 」
ミシェル「うわああぁっ!!(更に斬りかかり、時々蹴りも入れる) 」
ベガ「ふう…落ち着きのない戦いになったね―――――ッ!(蛇腹剣で防ぎ、広範囲に伸びる刃でミシェルに斬りかかる) 」
ミシェル「―――――ッ(刃によってピエロ帽が切り裂かれ、吹き飛んでいく)やあぁっ!(片手に風刃を創り出し、放つ) 」
ベガ「……“これが運命”。(蛇腹剣を一閃することにより、風刃を相殺)疲れきっているね。君も、諦めた方がいいよ。もう僕は、あの時とは違うのだからね。 」
ミシェル「くっ…うるさい…っ!
キルビスや奏、レインドたちの為にも…お前をここで殴らないと気が済まないんだよね…っ!!(足払い) 」
ベガ「おっとと―――!(足払いでぐらりと倒れるが、すぐに地面に手をつき、その際にミシェルの顎を蹴り上げて蛇腹剣で腹を一閃する) 」
ミシェル「っ……あぁ…っ!!(腹部から大量出血) 」
ベガ「……さよなら、哀れみをもって君を葬ろう。シュ……サワッ!!(蛇腹剣を元に戻し、後ろに引いて思いっきり突き刺そうとする) 」
ミシェル「―――――まだだよ…っ!(つきだした蛇腹剣を間一髪回避し、それを掴みあげて後方へ投げ飛ばす) 」
ベガ「なんだと―――がぁ…っ…!?(蛇腹剣ごと地面に叩きつけられ、吐血) 」
ミシェル「ザギンッ…!!(日本刀を地面に突き刺した途端、全身に雷が迸る)……!!(ベガを蹴り上げ、宙に飛んだところで跳躍して回し蹴り) 」
ベガ「ぐぁ…っ…!!(蹴とばされる)この…っ!!(蛇腹剣で振り払う) 」
ミシェル「あぐぅ…っ…(切り裂かれる) 」
ベガ「ぜぇ……ぜぇ……僕には夢がある…邪魔はさせないよ…っ。 」
ミシェル「はぁ……はぁ……ならボクは、それをぶち壊すまでさ…っ。 」
ベガ「好きにすればいいよ、できるなら……ね…っ!!(蛇腹剣の伸びた刃で斬りかかる) 」
ミシェル「(右腕を前につきだした途端、瞳の色が赤く変色し、謎の力で蛇腹剣ごとベガを吹き飛ばす) 」
ベガ「くっ……!?な、なにが――――――!!?(ミシェルを見て) 」
ミシェル(?)「……ウィ、終わりにしよう……ベガっ!!(日本刀を抜き出し、一回転させて構える) 」
ベガ「―――ッ!(退こうとするが…)……いや、後ろは振り返らない…前へ進むだけだ……っ!!はああああぁぁぁっ!!!(蛇腹剣で一閃する) 」
ミシェル(?)「Yeah, tried hard but well…!!(日本刀を回転させながら投げつけ、すぐにその後を追う) 」
ベガ「くっ――――ガキンッ!(投げられた日本刀を防ぐ) 」
ミシェル(?)「(しかし防いで弾かれた日本刀を宙で掴み、そのままベガに振り下ろす)
ベガ「…!!(蛇腹剣を両手で持って受け止める) 」
ミシェル(?)「……。(そのまま空中で停止し、鍔迫り合いに) 」
ガチッ・・・ガチガチ……パキンッッ!!(鍔迫り合いでベガの蛇腹剣が真っ二つに割れる)
ベガ「そんな―――――!!?(顔を切り裂かれ、付けていた眼帯が空へ舞う) 」
ミシェル(?)「(そして風刃を纏った右の拳を後ろへ引く)――――――Bon voyage.(思いっきり顔面を殴る) 」
ベガ「(あと………もう少しだった…のに……。)―――――――!!?(殴られ、天上山の山頂から遠くへ吹っ飛ばされる) 」
ミシェル「恥じろ、その愚かさに……。(そう呟いた時、元の姿にへ戻る) 」
ミシェル「……はぁ…疲れた。(その場に座り込み、空を眺める)………なんか、気持ちがいいや…。(ふっと笑う) 」
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第一章
ELLEGARDENより「Stereoman」
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最終更新:2012年01月11日 20:35