私の名はレオン・バイネス
スペイン バスク州に身を置いている『生存者』だ
このメッセージは私が日々研究しているとロッテンバイルスに感染した生命の変化、対処、及び蘇生法を録画する。
撮影方法は私の衣類や仕事用の眼鏡につけられた小型カメラ
リビングの時はI macの内蔵カメラを使用する。データは共有されている。新しい日付順に更新されていくが
このメッセージを知る時には古い順からデータをインプットさせよう。
もしこのメッセージを君が持つことになったら、私の跡を継ぎ、人類を再興(リバビレッタ)させてくれ。
2011年8月25日 AM10:21 撮影地:リビング
噂には聞いていた。世界各地でサイボーグ型宇宙人が暴れ回っているとのことだ。
アメリカ 日本 中国がターゲットにされ、人々が無作為に殺害されているらしい。
スペイン中も大騒ぎだ。もしかしたら人類滅亡も有り得ると。私も少し恐怖を感じているよ。
だがスペインは今は全く持って平和だ。それに私には支えとなり、護るべき家族がいる。
もし宇宙人がこちらにまわって来ても、奴らの鉄心に鉛玉を減り込ませてやろう。
心強い、味方もいるからな(カメラ視点がチコの方に向き、映像が終了)
2011年8月26日 PM5:13 撮影地:職場(金属生産工場)
何かがおかしい。鉄と鉄がぶつかり合う音でタダでさえ五月蝿いこの工場だというのに、それ以上の悲鳴や奇声が外から聞こえる。
おい、セルジ、トレンツ。外の様子を見に行くという名目でサボりにいくぞ。
一旦撮影を終了する
2011年9月10日 AM8:00 撮影地:リビング
……あー…えーっと…日課として毎日記録をとっていたがここ2週間は何もできなかったよ。
……単刀直入に言おう
人類は滅亡した
我々人類は滅亡した。何処の箇所にも、生存者はいない。私の家族も死んだ。いるのは私とチコだけだ……。
外を見てみろ(パソコンに手をかけ、窓から外を覗かせる)
確かにここは土地の広い家だ。だが…何故その辺を鹿やライオンがいる
動物園から抜け出した。もしくは森林地帯になんらかの異変があったか…。だが森林地帯の異変は鹿でしかならない。ライオンはどうだろうか。
今でも既に動物界ではこういった住宅街でも弱肉強食を広めていってるんだ(パソコンを再度テーブルの上におく)
映像には移さなかったが…今でも雌のライオンが鹿を狩ってるところだ…。
動物がここに表した理由はともかく、何故こうここで住めるか。人が居ないからというのがベストだろう。
だがそれも光がある時だけ……夜になればどういうわけか、うまく良い表すことなんてできないが
ゾンビ共が外を放浪しはじめる。
このゾンビ共については後日話そう。
2011年9月15日 PM18:06 撮影地:自宅地下室
ここを撮影するのは久しぶりだ。いやぁ、この小型カメラで二番目に撮影したのがこの変梃なラボで、それ以来撮影はしてないんだ。
まぁそんな事はどうでもいい、5,6日空けてしまったな。
この数日間の間、何をしたのかというと……(人間の歩く振動でレンズが揺れながら、手術台に膨らみのある白い布の目の前で止まる)
バァサ!(白い布を引っぱり、手術台の上に見るからにゾンビと言えるような物体)
コイツを捕獲していたからだ。今は麻酔を十分にかけて昏睡状態に…んー、深昏睡状態と言った方がいいな。とにかく、麻酔を人の何十倍にもかけて深く眠らせた。襲ってくることはまずないだろう。
以前の録画で語ったな。コイツについて説明すると。とりあえず簡単に説明しよう。
このゾンビ…『クレイジーリーズン(狂った理性)』は私が研究した『ロッテンバイルス』と言う様々な有害物質が混合して作られた毒性化学物質、それも突然変異型(メタモルフォーゼ)によって人間が体内から脳組織を初めとするあらゆる器官や細胞を腐らせ、筋肉細胞を増幅した人間だ。
理性がないコイツ等は餌に群がり、物理的な痛みも感じない…本当に腐っている(ロッテン)
元々は人間だった、なんて考える事も出来ない。だが…私は彼等を人間に戻す為に日々研究をしている。
商業と工業を兼ね合わせた地域で働いていたから薬やそれらしいものは大半、このラボに敷き詰めてある。
…さて、捕獲したクレイジーリーズンの生態を調べよう。
捕獲したクレイジーリーズン、性別は男性、身長172cm、細身、目の色は…ブラウン、瞳の色はグリーン。瞳孔は開きっぱなし。
昏睡状態に陥いり、安全。攻撃反応はなし。過剰呼吸有り
これより作成した薬による蘇生法を開始する
最終更新:2011年10月16日 13:31