ラテーネ「(土手沿いに腰を降ろし、一番星を呆然と見つめている)はーぅー………(巻いている白いマフラーに手を添え、白い吐息が夜空に浮かび上がる) 」
?????「いやー、今日も冷え込みますね。…お隣、お邪魔しますね。(急に背後から現れて彼女の横に立つ) 」
ラテーネ「……?どうぞー♪(気楽に挨拶。しかしどことなく引き攣っていて警戒している) 」
?????「(視線は浮かんだ一番星)貴方はご存知ですか?最近、この辺りで住んでいる小さい子供たちの行方が、消え続けている事を。 」
ラテーネ「テレビや新聞でよく見ますよ。平均3才位の子たちが、何者かに誘拐されているという事は。 」
?????「いやはや…おっかない事でございます。…見たところ若々しいですが、ご結婚はなされて? 」
ラテーネ「うん、一人の子供もいるよ。 」
?????「そうですかぁ~……確か、お名前はノンちゃんでしたっけ? 」
ラテーネ「……!(「何で知っているの」と言いたげそうな表情で男の顔を見上げる) 」
?????「やはりそうでしたかぁ…。いや、顔付きがなかなか似ていまして、大変可愛らしかったですよ。……本日の“的”には持って来いでした。(怪しく笑む) 」
ラテーネ「――――――!!(強張った表情になって、立ち上がって男から離れる)どういう……こと…? 」
?????→
イギーター「申し遅れました。私の名はイギーター、人攫い屋です。(白い帽子をくいと上げて微笑む)初めまして、ラテーネさん。……いえ、もう…「のん」さんでしたね。(苦笑) 」
ラテーネ「ノンを…返して…っ! 」
イギーター「それはお断りです。久々に良い物を釣りあげたのですから、リリースは効きません。 」
ラテーネ「……。…ノンを、どうするつもりなの…? 」
イギーター「どうする…と言われましても、まあ…人攫い屋ですからね。可愛い娘を頼んだ依頼人の元まで直行ですね。現時点では365770件ありますので…その内どれかの依頼人に、明け渡すことになるでしょう。 」
ラテーネ「ふざけないで…っ!ノンを返して!でないと――――― 」
イギーター「お言葉を返すようですが、我々を唯の人攫い屋だと侮ってもらっては困りますよ、奥さん。我々は時空を駆け巡ることができるタイム・ワーカーなのです。つまり、警察や政府の前から姿を消す事はいとも簡単。それにタイムパトロールという我等と同じく時空を駆ける警察官たちはこの星に存在しない。…お分かりいただけましたか?ましてや今まで道化師を勤めていた夫に任せっきりの貴方に、我等から可愛い一人娘を取り返すなど考えようがございません。それ位貴方は引っ込み思案が―――― 」
ラテーネ「過剰だといいたいの?関係ないよ。…確かに、今までの物事は…一人では解決できず終いだった。ずっと
ミシェル君に頼って、頼って、頼りっきりだったよ。でも…私だって、馬鹿じゃないもん!いい加減変わらなくちゃって…そんな事、既に分かり切っているんだから。(瞳に涙が浮かぶ) 」
イギーター「…おやまぁー…流石は、確り者。一人で戦う気になれたとは…いや、すばらしいですね。(微笑む) 」
ラテーネ「あんたに称えられたくない!早くノンを返して…返してよぉ…っ!!(胸倉を掴んで乱暴に揺らす) 」
イギーター「あばばばばっ!?お、落ち着いてくださいよぉ~!(汗汗)………いいでしょう、では、チャンスを与えてあげましょう。 」
ラテーネ「……?(手を止める) 」
イギーター「天才少女と謳われてきた貴方に、幾つかゲームを用意します。見事それらのゲームをクリアいただければ、娘さんを返してあげましょう。無論、騙し合いはナシでございます。 」
ラテーネ「……人攫い屋…なんだよね?(少々唖然として) 」
イギーター「ええ、まあ……私こう見えて、ゲームが大好きなんですよ。しかし仲間とは釣り合えなくて、対戦相手無しで虚しく、一人プレイするのが日課だったのですが……まあそんな余談はさて置き。どうします、のんさん?これに挑戦しない限り、娘さんは帰っては来ません。ましてや一つのゲームでもクリアできなかった場合即終了させていただき…娘さんは貰っていきます。 」
ラテーネ「もちのろん、挑戦するよ…!絶対後悔させてやるんだから。 」
イギーター「おおっ、随分と強気ですね…噂どおりだ、その自信は何処から湧いてくるのか…。…分かりました、ではのんさんを…私の作り上げたゲームパック『フロム・プレゼンター』の参加者と認めます!(良かったぁ……これで久々に二人で楽しめる…♪) 」
ラテーネ「……本当にそのゲームをクリアしたら、ノンを返してくれるんでしょうね? 」
イギーター「勿論でございます。そうでなければ、このゲームの存在が無意味ですからね。では、ゲームの準備をしてまいりますので…後日、御向いに参ります。ではではノシ シュバッ(空間に開いた異次元穴に入り込み、消える) 」
ラテーネ「ほ、本当に時空を駆け巡れられるんだ…。(汗)……ノン…お母さん、ちゃんと迎えに行くからね。(夜空を見上げた後、土手を上がって暗い橋の上を走っていった) 」
最終更新:2012年01月05日 20:51