マイテイ城 城門内
広い庭園に必ず視界に入る草木が大地を覆う
城へと続く道が出来ており、馬車が三代通れる程の広さに道が作られている。
その道と城門が繋がっているその場所で、一人の門番は突撃銃を両手で抱え座り込み壁に寄りかかって眠っていた。
呆れる程大きく口を開け、目を閉じ、さぞ気持ち良さそうにしている中、彼の額に金属で出来た丸い穴を持つ物体があたる。
「”平和”だな、実に」
大きく天が落ちてくるような轟音と共に門番の額から後頭部に駆けて穴が開き、血潮が後ろの城外壁に飛び散る。
「殺す事はなかったんじゃねーのか、
ロバートさんよぉ、それに俺達が殺ったって、バレるだろ」
「いいのだよ
グヮン…これは革命だ。我々、数人のな」
死体を蹴り、横にするロバートを見ていたのはグヮンと
スィル。そしてその横にいる金髪の肌黒少年。
「父様……」
「分かっているさ、
アルヴァ。今回の革命はお前も中心に入っているのだから」
城へと続く道を歩み始める彼等、何処からか収納していたのかジャケットの裏やポケットから重火器を取り出す。
ミニガン、火炎放射器、ランチャー、軽機関銃……
彼等の背中はこれから戦争に行くと言う事を物語っていた。
「さて、武器の確認は出来たか」
「弾倉は用意済みか」
「自らの怒りを放つ覚悟は出来ているか」
「哀しき人材に奏でる鎮魂歌は作詞済みか」
「悲鳴(コーラス)をあげる標的は決まっているか」
「同胞を殺す快感を押さえ込めるか」
「逆に喜びを表せるか」
「諸君、私は今、凄く清々しい」
ギィィィ——
ロバートの手元には”14mmの弾を放つ”ハンドガンが二丁、宮殿内の人物に向けられた
「革命の銃声は今此処に」
最終更新:2012年04月20日 22:39