世界は私を中心に回っているpart2

このページは、よっちゃんの解説と主観をまじえて、ドラマを読み深めるページです。

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今回のpartはバシュバシュ殺して行きます。part1よりは面白いと思います。
今回のpartでも、狗山の能力を考察していきましょう。

不良A「————あれー?」
狗山が不良に絡まれるシーンから始まります。

狗山「…?」

不良A「あれれれれ?ちょっ、え?え?ちょっと…後藤さん、後藤渋夫先輩じゃないすカー?」

狗山「(後藤…?)」

不良A「いやいやいやちょちょちょ後藤さん!俺ですよ俺!久しぶりっすねえーw(狗山に絡んで行く)」

狗山「(あーゴミが)」
珍しく暴言を吐いたシーンです。

不良A「おい?お前ら後藤さん後藤さん!マジでw」

不良B「うおっほww後藤先輩じゃないすかーwなーにしてんのよーw」

不良C「マジだマジw後藤さん!マジゴトーじゃんッブwww」

不良A「後藤さーん!好い加減この前の金返してくださいよー4万~俺ら貸したじゃないっすかー」

狗山「……。(黙って冷やかな目を不良Aに向ける)」

不良A「いや後藤さん早く返してやーwなあ俺らずっと待ってたんすよーw早く早く早く早く早く…!ネ?4万4万…!」

不良B「そーそーw4万4万w(渋夫って誰だよマジwもっと他に名前あんだろw)」
4万って値段は辛うじて払えなくも無いですね…僕なら払って逃げます。

狗山「……。」

不良A「あ?お金ない?お金ない?大丈夫間に合う間に合う!持ってるぶんだけで勘弁するからサー!マジ俺らうえじにしちゃうって後藤さん!?」

狗山「……。」

不良A「え?マジ?後藤さん俺ら死んじゃってもいいの?いいの!?聞いてる?」

不良C「後藤さん何黙ってんの」

狗山「……。」
狗山さん「……。」4連発です。

ザザザザザ…
狗山が能力を使う時によく流れる擬音ですね。今後もよくでます。

不良B「ッッハwwwあーあーあーあー!!」

不良C「あーあーあーあーチャンス無駄にしちゃったー」

不良A「あぁ~ぁ…こんなことしたくなかったんだけどなぁ~~。後藤さん素直じゃねえからさー。ウン!仕方ない!死のうか!」
どういう方程式でそうなったんですかね…(当惑)自分で書いたのに恥ずかしい。

不良C「ガバッ(狗山を羽交い締めにする)」

不良A「ッゥしょー!(狗山の顔面に右フック)」

スカッ~…

不良A「あーシュン、ちゃんと抑えとけよー」

ボトム…

不良A「あ?」

不良C「う…ふあ…アッ…ああ!!!!」

不良B「う…うわっ!!うう腕!!腕!!腕!!」

狗山「———やりぃ。」
やっぱり初期はサイコっぽくないです狗山さん。

スパァ——————————ンン!!(不良Cの腕が二本、綺麗に切断されている)

不良C「ぎゃああああああああ!!!いでええええああああああ!!!いあぁああああ!!!」

狗山「気持ちがいいものだな。そうだ、北斗の拳のレイは まさにこんな感じか。」

不良A「うう…!てんめえブッ殺す!!チャキ(ナイフで刺し込む)」

ニュル…(こんにゃくでも切ったかのようにナイフは服に傷すら付けず外へ流れて行く)


ここの描写は重要です。狗山の能力は。
・人間の腕を切り落とせる。
・ナイフの攻撃を、滑らすように無効化。
この二点が可能な能力という事です。様々候補はありますが (樽兄貴は真空波と推測してくれました、ありがとうございます。) とりあえずわかる事は呪いや幻覚などのトリッキーな能力系統では無い事です。100%とは言えませんが…。


スカ——————ン ボト…


狗山「さて、後藤さんは上下関係にキビしくてね。」
冗談をかます狗山、貴重です。

狗山「お仕置きだぜ————。」



はい、狗山彰の最初の犠牲者不良ABCトリオです。これが『狗山 彰 最初の殺人です』
不良3人をあの世へ返り討ちにする程の戦闘力を見せてくれました。

しかしこのドラマで『重要視』しなくてはならないのは、能力分析や台詞回しを楽しむ事ではありません、『重要』なのは、これが狗山彰にとっての『人生最初の殺人』だという事です。狗山は地球に住んでいたわけだから、殺人に対して『罪悪感』『嫌悪感』を示す筈なのに、彼は全く『罪悪感』や『嫌悪感』を示すそぶりを見せず、不良3人をあの世へ返り討ちにしました。まるで慣れているかのように。それどころか冗談をいう余裕がある程。初めてとは思えない程の落ち着きです。「では狗山彰は地球に居た頃に殺人経験があったのではないか?」と考える人も居るだろうが。狗山は後のドラマでは良く「地球にいた頃は『規律』『法』を守る事が生きがいだった。」と話している。ので、元々殺人犯であった可能性は考えられない。
日本であり現実に居る我々と立場は同じであった筈の彼が、おそらく日本人として最も忌むべきタブー(殺人)をヒョイとやってのけたのには、一線を軽く超えたのには違和感を感じる。
「や…やってしまったッ…!クソッタレ!こいつらが悪いんだ!」となるのが普通ですよ。
そもそも彼は「やろうと思えば逃げられた」のに、わざわざ皆殺しにしてます。

以上の事からわかるのは

  • 狗山彰は地球に居た頃は殺人などしない真面目な男。
  • 狗山彰はケイオスに来てから突然殺人犯と化した。

確かにケイオスに来てから暫く経って、性格が変わったと言うなら話も別だが、彼がこの事件を起こしたのは、ケイオスに来てから一週間も経っていないのです。
彼には殺人の躊躇が元々無かったということになります。即ち彼は『生まれつきのサイコパス(精神異常者)』だという事です。

一見正当防衛にも見えますが、よく考えれば恐ろしい事です。

~路地裏~

男性「あがっ!!」

ガウーーーン!!!

フードの男「ザザザザザ…」

お馴染みの狗山が能力を使う時に流れる擬音が出ました。

スカ————————————ン!(男性の腿が切り裂かれる)

男性「ぎゃああああああああ!!!あ゛ぁ゛っ!!あ゛あ゛あ゛い゛あ゛ッ!あ゛———ッ~~!!(地面をのたうちまわる)」

フードの男「——————。ジリ…ジリ…(男性に歩みよる)——————(ッッッッ)(男性を見下すように立ち止まる)」

男性「ぐあっ!!ぬああああッあッあッ~~!!寄るなあああああああ!!!(フードの男にガラクタを投げつけまくる)誰かあああ!!助けてぐれええええ!!!」

 ザザザザザ…(フードの男の前に、投げつけられたガラクタは宙で男を避けるように弾かれて行く。まるでそこに見えない壁が塞がるかのように) ドグゥっ(男性が蹴り飛ばされる)

樽兄貴は良い線を行ってるようです、狗山の能力は『空気』に関係するもののようです。

男性「ぐああああっ!!ガラーーン!!」

————不可能だ。いくら叫んでも誰にも聞こえない。 何故なら私と君の周囲の大気は、微々たる一切の振動をも許さない。今や君は“コンクリートの中の部屋に生き埋めにされたにも等しい”
君は完全に、私の能力に支配されている。

やはりそのようですね、『磁力』という線は消えました。

フードの男「……。」

男性「ぐあああっああっ…!!(あれ…武器ッナイフだッ)あ゛ッ…うぐっ…————~~ッ(這いずりてを伸ばし…ナイフを手に取る)———チャキ…くぅああああらああ!!ああああああ!!(ナイフを握りしめフードの男に怒鳴る)」

フードの男「……。」

男性「ちがよんなゴミクズあああああ!!あ゛あ゛!?あ゛あ゛あ゛!!!(ナイフを振り回す)」

ヴヴヴヴヴヴヴ

男性「死ねや!!死ねや死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねああああ!?————死ねやあああああ!!(中指を立てる)」

クンッ(ナイフが男性の額を突き刺す)シギィッ——————。

男性「……え………俺が……?……。」

あの黒いナイフのようですね、狗山さんが仕込んだんでしょうが、何故。

————あ———————……。

フードの男「…やはりか。」

フードの男→狗山「(ファサー)やはり傷跡が無い、脈も、呼吸もしている。(男性の側にかがみ額に手を当てる) チャキン(黒いナイフを男性の手から取る)」

このまま目を覚ませばこの男性も能力者になったのですが、能力者になったことを確認された後は殺されました。

狗山「———このナイフだ。やはりこのナイフが私に能力を与えた。あのリアルすぎる夢は、決して私の夢ではなかったようだ。  このナイフがあの小屋に結局落ちていた時から、嫌な汗は流れたがね。」

ナイフを見失った後ちゃっかり見つけ出して持って帰っていたんですね狗山は。そして自分の能力のルーツを理解しました、他人の命という犠牲を伴って。

狗山「この男も手にした時このナイフが自ら男の額を貫いた…(昨晩他の女にも為したのだが、あの女はナイフを手にしても…全くトチ狂ったままだったが。しかも、まさかと思い私が自分で彼女の額を刺してみたが、なんのことはなく彼女は死んでしまった。)」

狗山「スッ(ナイフをしまう)(おそらくは…おそらく。このナイフには“適合者”が居るのだろう。この男がもし超能力を発現させたのなら。おそらくは、このナイフの本質に大きく近づけるだろう。)」

狗山「—————ニィ(楽しくなってきたじゃあないかッ。こんなSFじみたテンカイっっ。さて、君は、私のとっておきのvipルームに泊まっていってもらうよ)サラサラサラ…(男性を引きずり歩き去る)」

わかりずらいのですが、この音も能力の描写です。成人男性一人を引きずるのに「サラサラ…」です。



  • 「まさかと思い私が自分で彼女の額を刺してみたが、なんのことはなく彼女は死んでしまった。」
  • 「このナイフの本質に大きく近づけるだろう。」
  • 「楽しくなってきたじゃあないかッ」

殺人鬼としての本性が現れ始めました。人を殺しておいて「楽しくなってきた」とか言い始めています。異常ですよね。

ですがここにも『重要視』すべき点があります。それは、狗山は「“殺人という行為そのもの”はまったく楽しんでいない」という事です。彼がカオスドラマのサイコキャラの中でも、何か違うところを感じるのはそこじゃないかと僕は思います。彼が「楽しくなってきたッ」と言っているのは、『殺人』という行為ではなく『黒いナイフの実験』なのですから。


ちょっとした息抜き


  • 金髪の英国人「なあディーン。最近また妙な死体が見つかるらしいんだ。」
  • 黒髪短髪の英国人「なんだ?ケツにキュウリぶち込まれてたとか?」
  • 金髪の英国人「…」
  • 黒髪短髪の英国人「…。いいよ続けろ、サム。」
  • 金髪の英国人「額に。———額をナイフで割かれて死んでいるらしいんだ。何件も何件もね。」
  • 金髪の英国人「殺されてるのは老人から児童、男も女もなんでも。どれも必ず額をナイフで貫かれて死んでる。」
  • 金髪の英国人「なあディーン、何故こいつはわざわざ額なんだろう?“首を狙えるのになんで額なんだろう?” わざわざ頭蓋骨を貫通しなきゃならない額をだよ。」
  • 黒髪短髪の英国人「そうだな、煮込んだビーフを食う時にわざわざ骨ごと切って食う奴はいないよな。
  • 黒髪短髪の英国人「しかも煮込まれてもいない人間の頭蓋骨なんてな、肉を斬るってことはそういう事だ。あ?もしかしたら食べようとして煮込み終わったあとかも。」
  • 金髪の英国人「ハァー…」
  • 黒髪短髪の英国人「ま普通の奴がやったとは、元々考える気は無いぜ。人間じゃあないかもな 「ブレインイーター」みたいなさ(歩いてゆく)」

狗山「…(英国人達とすれ違う)」

このシーン、狂気を感じますよね。
ここらから僕はジョジョ4部を読み始めたので、わかる人はわかると思いますが…ここは『仗助ら主人公側が吉良について話したすぐ後に、吉良とすれ違う』あのシーンを再現しました、正直あのシーンは大好きで、ゾクッときちゃいましたね。

狗山「(どうやらこの狗山 彰のことらしい。こいつらにすら知られているという事は、きっとそれなりに噂になっているのだろう。)(下を向きながら歩いている)」

狗山「(私の能力は“実験(殺人)”そのものはいくらでも可能だが。後始末をカンタンにする、と言う訳にはいかないからな。いままで後始末をやってこなかった。それにだ———昨晩妙な事件があったしな、ラジオやTVの電波がテロリストにジャックされたらしい。奴らは「セカイセーフ」に宣戦布告していた。それが意味するのは、この世界にもやはり、治安を維持する「警察」のような機関があったという事実。)」

デュー氏のあのドラマです。

狗山「(そんな「警察」のような機関に宣戦布告を行ったと言う事は、この治安の悪い地域にも「セカイセーフ」の勢力が、ここ数日のうちに集中して強化されると言う事。即ち…私がそいつらの「お世話」になっちまう可能性が増えたと言うこと…まずいな。)」

なかなか重要な台詞です。狗山はそんな奇天烈な事件が起こった事に対して「興味」を抱くのではなく、狗山にとって『問題』なのは、「直接自分に関わる範囲」の『問題』なのです。彼からすれば、例え遠くの国が貧困に喘ごうと、例え遠くの国に原爆が落ちようと。自分に直接関係(害)が無ければなんの『価値』も示さないのです。
「セカイセーフに宣戦布告だと…全く…ヤレヤレどうなるんだこのご時世は…」とはならない。

狗山「…。(無政府状態だからこそ、この地でこの———)(黒いナイフを取り出す)(———この黒いナイフの“実験”が出来たのに…噂にもなってしまっている私の“実験”。これからは死体の処理にも気を遣わなくては…実験が続けられなくなるな。)(黒いナイフをふところにしまう)」

彼が『最初の殺人』で何故ああも簡単に『一線を越えた』のかわかりましたね。ごく単純な理由、『殺しても警察に捕まらないから』 理屈はわかるが、それに疑問を持たず、一週間以内にやってのけると言う点はやはり「罪悪感の欠如」つまり『サイコパス』です。

今回のドラマの魅力は「モブの英国人兄弟」です。彼らの元になったのはイギリスのドラマ『スーパーナチュラル』シリーズの主人公、化物退治の家業をつぐ「サム」と「ディーン」です。基盤がしっかりしているので、キャラとして非常に安定しました。しかも皆さんからの評判も良かったです。(ぶれらさんあざっす)僕は狗山彰を断然褒めて欲しかったんですがね…(複雑) 彼らはまた登場させようかなって思う程キャラが良かったです。ちょっと考えてます。
あと『スーパーナチュラル』の主題歌。KANSASの「carry on my wayward son」(迷える若者よ、迷わずやり続けなさい)はスゴくかっこいいです、宿命を感じる歌です。是非聴いてください!


今回のまとめは

  • 狗山の能力は呪いや幻覚といったトリッキーな能力ではない。
  • 狗山の能力は『空気』に関係する?
  • 狗山彰は静かなサイコパスである。
  • 元ネタがあるとキャラが安定する。

part2は狗山の殺人の理由でした。閲覧ありがとうございました。

To Be Continued ・・・


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最終更新:2013年01月09日 01:34