侵攻編:永遠に続く

《隙間録 侵攻編:永遠に続く》



平坦な荒野、巨塔の91層。


その地にて立ち、剣を振るう幻。


黒い衣を纏った、鬼神の如き姿。


初めてこの大地に立ってから、何人を屠ったか。


初めてこの大地に立ってから、何人を相手取ってきたか。


数えるのは、もう、諦めた。


ただ、確かなのは、この剣を振るえば、いつかはきっと、俺が真に屠るべき相手と出会うであろう事。


ずっとずっと、心の片隅にしまっていた、奴への殺意。


今でも、忘れられずにいる、奴の最後の言葉。


その意味を考えながら、ずっとずっと戦ってきた。


黒衣の男「永遠に続く、この戦い、俺の戦いは・・・」


いつ、終わる?


答えはまだ、出ない。


ただ今は。


永遠に続く、地獄にも等しい戦いの末に待ち受ける、奴の影を


ただ、待ち続け


その時を、待ち侘びる。


終わりが近いと、ただ、信じて。

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最終更新:2014年10月12日 21:29