大変お手数ですが真下よりご閲覧ください
黒煙の広がる青空を、一羽のカモメが飛行する。大きく鳴いたカモメの声は、まるで鎮魂曲(レクイエム)のように、静かに海原に響き渡った―――――
シュリト「……!!!(小型ボートにて、爆発する貨物船を見て)―――――アンリイィィィィィィィィィィィィィッ!!!!!!!(普段冷静な彼らしからぬ程に叫び、その叫びは広い海へと響き渡るのであった…) 」
兵士等『ぬわああああああぁぁぁぁ~~~~~!!!!』(爆風に耐えようとしている) 」
ドグオオオオオオオオオオォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオーーーーーーーーンッッッ!!!!!!!!!!!!(そして貨物船はみるみると炎に包まれ、巨大な火柱をあげて爆散したのだった…)
アンリ「(最後になるシュリトの顔を拝もうとせず、ただ彼に自分の背中を見せ続けていた)――――ずっと言えなかったことを好敵手(アンタ)に告げたい… ――――――― ア ン タ に 惚 れ て し ま っ た 時 点 で 私 は 、 既 に " 負 け て " い た ん だ か ら ―――――― ダンッ…!!!(静かにそう告げ、マリより遅れて駆け出す)―――――はあ゛あ゛あ゛あ゛ああぁぁーーーーーッッ!!!!! 」
【マリ】:【ひゃはぁっ♪―――――ドヒュンッ!!!!】(床を蹴りあげ、アンリに向けて銃口を構えたまま突撃する) 」
シュリト「…ッッ!!(マリの方を睨みつつも迎撃しようと構え…)あ、アンリ…一体何を…(アンリの発言を聞きつつも)――――!!アン……(そのまま蹴り飛ばされてボートの方へ飛んでいく) 」
アンリ「はぁ…はぁ… へっ…いきよ… このくらい…ッ…!(シュリトの声でゆっくりとよろめきながら立ち上がる)……でも、もう…… アンタとの決着は、着けられそうにないかもね…(悲しそうな表情で静かに自分の潰れた脚を見つめる)…でも、ね… "これでよかった"のかもしれない。私が勝っても… アンタが勝っても… どうせ最後にはどちらかがいなくなっちゃう…―――――結局後には"虚しさ"しか残らない… それならいっそ―――――――――― ド ン ッ ! ! ――――――――(最後の力を振り絞り、潰れた脚でシュリトを小型ボートの方へと蹴り飛ばしたのだった…) 」
〖ルリ〗:〖えー!?…んもー、しょうがないですねぇ~。うふふ。じゃあ、先に行ってるお?マリの分のスパゲチも食べちゃうからね?♪ ビュンッ!!!〗(わざとらしく笑いながら、勢いをつけて宙へと舞い、虚空を蹴りながら船から脱出した) 」
プレザ「じゃ、私は一足先に戻ってるわ。この事…報告してやらないと。王様ったら……あれで案外にぶにぶちんだものね。ウフフ.....(海のほうへ飛び込み、再び水面を足場とするように立つ)(声‐佐藤利奈) 」
【マリ】:【わっ♪スパゲチ、マリも食べたひっ!♪】(おおはしゃぎをする)【もうすぐこのお船もぼっかんしちゃうし… さっさと帰ろうかな―――――】(踵を返し、今にも飛び立とうとしたその瞬間、ふと振り返ってアンリの方を見つめる)【…マリはちょっと、あのおねーちゃんに仕返ししてから行くーっ♪】(先程までは見せなかった邪悪な笑みを浮かべて、アンリに牙を向いた) 」
シュリト「…わかっている…!(生き残りの兵士達を見て)……アンリ、立てるか…?(アンリの方に寄って) 」
アンリ「はぁ…はぁ…ッ…!……ッ…!…はぁ…っ…!!(激痛は次第に増し、潰れた脚を抑える手が震える)……!(青国の兵士らの声を聞き) 」
ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ … … ッ … ! ! ! (貨物船がうねりをあげながら揺れ、徐々に沈没していく)
〖ルリ〗:〖うーんー…〗(気難しい人の真似事をするように腕を束ねて考える)〖あのお兄さんたちとはもっといっぱい遊びたかったけど… やることやったら早く戻って来いって『にぃ』言ってたし… それにルリ、お腹すいちゃぁ~~~!!!>< 早く帰ってご褒美のスパゲチ食べよっ?♪〗 」
【マリ】:【―――――バァンッ!! …ちょわっ!】(甲板を突き破ってルリの隣に着地する)【みっしょんこんぷりーとなのだーっ♪わはは。】(無邪気な顔でドヤ顔し)【ねねっ、ルリ。この後どうする?せっかくだからあのお兄さんたち、殺っちゃう?】 」
兵士D「―――シュリト様ァーーー!!(緊急脱出用の小型ボートに乗った生き残りの兵士らが、シュリトの確認できる場所まで接近していた)お急ぎを!間もなくこの船は爆破します…ッ…!(シュリトにボートへ跳び乗るように促し) 」
プレザ「あらこわい……おこなの?(シュリトをわざわざ逆撫でしていく) でも、本当に悠長にしていられそうになさそうね。ここまで調子に乗られちゃ………お仕置き程度じゃ済まなくなるわよ。(ルリマリにお怒りのようです)(声‐佐藤利奈) 」
シュリト「……("後5分"…。その限られた時間の中で目の前のコイツを倒し、生存者を避難させる…―――そのためには…!!)(目の前に歩み寄るルリを見据えつつも) 」
ボゴオォンッ!!!!(しばらくして船の一部が爆発し、黒い煙をあげた)
シュリト「……アンリ!!!(苦痛の表情を浮かべるアンリを見て彼女の方に駆け寄ろうとして)―――今は非常時だ!国の問題など、今は関係無い!!(プレザに) 」
〖ルリ〗:〖ぺろぺろぺろ~~~ん♪ "ちぇっくめいと" だよっ!おにいさんたち! ス…〗(そう言うとポケットから黒いリモコン型の爆弾を取り出す。白いウサギの
マークが施されたその怪しい爆弾をちらちらと見せつけながら歩み寄る)〖ルリちゃんたちのほんとーの狙いはねっ。この船をぶっ飛ばすことなんだーっ♪――――『にぃ』に言われて、ねっ♪〗(ウインクし) 」
プレザ「…! 自ら飛び込んでいくなんて……正気?ウフフ……まあ、犠牲になってくれたのが、うちの国の人間じゃなくて助かったわね?(アンリを見て、シュリトに)(こんな時でも残忍さを忘れない)(声‐佐藤利奈) 」
アンリ「ッ゛ッ゛~~~~!!!!(幸い全身に直撃することはなかったが、コンテナの角で自慢の脚の片方が潰されてしまい、苦痛の表情を浮かべながらその激痛に抗おうと必死に堪えている)…しっかり… しなさいよ…っ…! はぁ…はぁ…ッ…!敵はまだ… 生きている…ッ…!(荒い息を立てながらシュリトを睨みあげる) 」
―――ズシャアアァッ!!!!(コンテナが落下し激しい音を立てた)
シュリト「…!?―――アンr…!!!(突き飛ばされた直後、落下していくコンテナを見て) 」
アンリ「(よろめきながら立ち上がると、シュリトの背後にあるコンテナが揺れているのを見て驚愕する)―――――ッ!!シュリトーーー!!!(一目散に駆け出し、コンテナからシュリトを庇うように彼を突き飛ばした) 」
シュリト「…!!!(目覚めたルリを見て)…なん……だと…!? 」
プレザ「子供………――――――――!ねえ、ちょっと……気のせいだといいんだけど………さっきから、片割れが見当たらないわ。子供は確か、2人いたはずよ……(声‐佐藤利奈) 」
……グラッ―――――――(その時、通話しているシュリトの背後に山積みにされていた小さなコンテナが揺れによって動きだし、そのまま彼の頭上に落下しようとしていた)
〖ルリ〗:〖――――――……ふわぁ~…!〗(まるで眠りにこけていたかのように気持ちよさそうに目覚める。先程受けたシュリトの一撃で服の一部が破けているが、そこから垣間見える白い肌には一切の切り傷が残っていなかった)〖……?……?〗(寝ぼけた表情で辺りを見渡し、「おおっ!」と納得したような声をあげて我に返る)〖マリったら… もう"やっちゃった"んだぁ~…。あーあー…ルリもしたかったなぁ~…〗(独り言をつぶやく)
シュリト「…な、何だと…!?(船が持たない事を聞いた後に切断音も聞き逃さず…)…っ!おい!どうした…!!応答しろ…!!ツーッツーッ……(電話が切れて)…あの2人なら今倒したはず…――!?」
兵士C(電話)「大変ですシュリト様!…と、突如現れた侵入者の子供によって船内の者たちが次々とやられました…! ……しかも…それだけじゃあありませんッ…!あの子ども、動力部に爆弾を投げつけて破壊しました…!もうこの船は持ちません!もってあと5分で完全沈没…あるいは大爆破してしまいます…!急ぎ、緊急用ボードに乗って避難を――――ぐあああぁぁッ!!!!(電話の奥で、何者かに発砲されたかのような音が響いた) 」
プレザ「今度は何……どいつもこいつも……捻り潰してあげる。(声‐佐藤利奈) 」
シュリト「…!(携帯が鳴ったのを確認し、すぐに出て)…一体どうした…!? 」
アンリ「そうよね… とにかく、今は戦いの決着がどうとか言っていられる状況じゃないわ。(兵士たちの鮮血で真っ赤に染まった甲板上を見渡し、苦悶の表情を浮かべる)とりあえず、気絶したこの子たちをどうにかしt―――――きゃ…ッ…!!?(大きな揺れによってバランスを崩し、尻餅をついてしまう)いったぁ~……!き、急に何なの…!?(涙目で周囲を見渡す) 」
♪~♪~(船が揺れ動いた後、シュリトの携帯が鳴る。相手は船内で舵を取っていた兵士からだった)
シュリト「…!?(船が大きく揺れたのを見て)……(…とうとう船が持たなくなったか…!?…いや、それとも…) 」
―――――――― ガ ゴ ン ッ ! ! ―――――――― (殺伐とした甲板に沈黙が流れたと思われたその直後、船が大きく片方へ揺れ動いた)
シュリト「…様々な国の人間を狙っているとは聞いたものの、詳しい事までは俺にもまだわからん……。(元に戻りつつもアンリに応えて) 」
プレザ「あら……外しちゃった(ニッコリ)でも、うまくいったみたいね。(声‐佐藤利奈) 」
アンリ「はぁ…はぁ… なんとか静まり返ったわね…。(決着がついたのを見て静かにシュリトのもとに移動する)結局何だったのかしら…この子たちの狙い…。 」
〖ルリ〗:〖わっと…!トンッ…!(水泡の塊を、得体の知れない能力で飛翔回避する)スタ… ふえ―――――――ザギィンッ!!!――――――― ……トサァ…ッ…!〗(甲板に着地した時にはシュリトの刃が死角から迫っており、振り返ると同時に彼の一撃でその身を斬り伏せられ、力なく倒れ込んでしまった) 」
シュリト(クラウソラスの伝醒衣)「―――ギュンッ!!(ルリがその動作を取っていた時には、背中の翼による低空飛行で距離を詰めており…)―――"ストーム・ブリンガー"!!!(まるで嵐を思わせる様な突風を纏わせた旋風剣での渾身の一撃をルリに叩き込んで) 」
プレザ「―――――――――セイントバブル!(詠唱が済んだのか、ルリの頭上に大きな水の泡の塊を出現させ、ルリに落とす)(声‐佐藤利奈) 」
〖ルリ〗:〖ひゃん…っ!!〗(暴風で強く靡くスカートを抑える)〖……んもぅー… …ヤな風だね。〗(跳ね返ってきた刃が、何故かルチの頬に"付着して"おり、それを手に取って海へ投げ捨てた) 」
シュリト(クラウソラスの伝醒衣)「―――――悪いが、貴様の玩具などになるつもりは無い…。…ビュオンッ!!!!(降魔鏡に自らのを映すと共にクラウソラスの聖衣を身に纏い、暴風がこちらに向かってきた刃を全てルリの方へと跳ね返した…) 」
アンリ「先ずは一人…!(そう言って背後で戦っているシュリトたちの方を見る)ッ…!シュリト…!! 」
【マリ】:【わっ―――――ほぎゅッ…!!? ズシャアアアアァァァーーーーンッ!!!!】(鋼鉄の身体を持つとは言え、アンリの一撃に耐えきれなかったのか、そのまま甲板を突き抜け船内へと落下していった) 」
アンリ「(マリが回避した時には既に彼女の頭上に移動し、脚部に焔を纏わせていた)―――――もらった…!! ズッ…!!!!(マリの隙を突き、焔を纏った踵落としを炸裂させようとする) 」
〖ルリ〗:〖あははは…っ♪〗(慌てて回避するマリの様子を面白おかしく笑っている)〖わぁ♪お兄さんがんじょーだね!ルリのいいおもちゃになりそうだよっ♪ ガシャンッ―――――ズギャギャギャギャァッ!!!〗(巨大刃の切っ先をシュリトに向けた瞬間、袖からさらに大量の、醜悪で鋭利な刃が突出し、それらを一斉に飛ばした) 」
プレザ「―――――――――(アンリが奮闘するその後方にて、分厚い本を開いて何やらぶつぶつと唱えている)(声‐佐藤利奈) 」
【マリ】:【ズダダダダダッ!!! あっ!おねーちゃんみーっけた―――――ふぎゃ!?】(飛んできた木箱をしゃがんで回避する) 」
シュリト「…!!(…やはり、コイツ等……ただの人間では無さそうだ…)―――ッ!!バッ!!シュタンッ!!!(殴り飛ばされつつも受け身を取って体勢を立て直す) 」
アンリ「(コンテナを背にマリの射撃の嵐が止むまで待機しているようだが…)これじゃあ埒が明かないわ。(辺りを見渡し、少し離れた地点に有る小さな木箱を発見する)…ちッ―――――(一か八か…)ダッ…!!(コンテナから身を乗り出し一目散に木箱の方へ全力疾走する)クルッ――――やあッ!! バァンッ!!!(素早く踵を返し、マリの顔面目がけてその木箱を蹴り飛ばした) 」
〖ルリ〗:〖ほわあぁ!―――――― "ゴインッ!!" 〗(シュリトの斬撃をその身に受けると同時に鈍い音を出し、そして"火花が散った"。切り裂かれたと思われた部位は全くの無傷であり、この時シュリトは――――――この少女たちはただの人間ではないということを感じ取った)〖あっはは…っ♪ びっくりしちゃったよ。でも――――痛くないね。ブォンッ!!〗(巨大刃の横部分でシュリトを殴り飛ばした) 」
シュリト「……(惨殺されていく兵士達を見つつも)…これだけの真似をしておいて……――ただで済むとは思わない事だな…!! ズギャァッ!!!(弾かれたところから切り返しを行う様に剣を振るい、ルリを斬り裂く) 」
プレザ「……子供のくせに、派手にやってくれるわね。(水上から船へ、舞うような綺麗で美しい跳躍で移動)そこのあんた。今から少し、準備があるから。それまでは……援護なさい。(アンリに言いながら、何やら分厚い本を取り出して開いていく)(声‐佐藤利奈) 」
〖ルリ〗&【マリ】:【あっはははははっ♪♪あの赤いおねーちゃん何処行ったのかなぁ~?】(容赦ない射撃を行いながらアンリを捜している)〖わぁ!おにーさんがルリと遊んでくれるの!?うれしぃー♪ ギャギィインッ!!!〗(巨大刃を振ってシュリトの斬撃を弾いた) 」
兵士B「シュリト様――――ぐあぁ…ッ!!!(全身が蜂の巣になり、斬撃波によって真っ二つに切断されてしまった) 」
シュリト「―――ギィンッッ!!!(放たれる弾丸と刃を次々と剣で弾き飛ばしていき、ルリへと距離を詰めて斬撃を繰り出していく) 」
アンリ「ッ―――――――――!!!(身を翻してコンテナの背後に飛び込み、弾丸と刃の嵐から逃れる)なっ…なんなの…!?攻撃がデタラメすぎる…ッ!!(汗) 」
兵士等『ひぃッ!逃げろ――――ぐわあああああああぁぁぁぁぁッ!!!! ずあ…ッ!!! うわあああぁぁあああッ!!! ぐあぁッ!!』(ルリとマリから解き放たれた無慈悲の弾丸と刃の餌食となり、次々と血を流しながらぐらりと倒れていく) 」
〖ルリ〗&【マリ】:〖それじゃあ… はじめちゃおっか♪〗【おーっ♪】〖行くよー?せーの…―――〗『―――――“すーぱー★かーねいじた~いむ”♪♪♪♪ ジャキャァッ!! ジャカァッ!! ズダダダダダダッッ!!!!!ズガガガガガガガッ!!!!!』(ルリの袖からは鋭利な巨大刃、マリの袖から砲台の如く長い銃身が姿を現す。そして突拍子もなく無数のガトリングと斬撃刃が解き放たれ、甲板上にいるすべての者たちに襲いかかった) 」
シュリト「……言われるまでも無い…。(剣先をルリの方に向けて) 」
プレザ「あら……まだ子供。お子様はお家でお寝んねでもしているのね…(水上に立ったまま、ルリとマリを見て)(声‐佐藤利奈) 」
アンリ「つまりは…"異端者"ね。そしてあの子たちがその一味…(二人を静かに睨みつける)シュリト、勝負は一旦預けるわ。さっさとこの子たちを蹴散らして… 今度はアンタよ。シュボ…!!(脚に焔を纏う) 」
〖ルリ〗&【マリ】:〖あはっ☆バレちった。〗【ははっ★バレちったね。】(てへぺろー) 」
シュリト「……その連中が、まさかこんな所まで攻めてくる事になるとはな…。(鋭い眼光をルリ、マリに向けつつも) 」
兵士B「え?あ、あぁ… この世には五大国を中心に様々な国々が存在するのは知っているな?その国々に属さない者たちを、世間では『無色』(
ジョーカー)と呼ぶが…―――――近年、その無色の中で不穏な動きが目立っている。というのは、組織を持たない無色が、ある時"一国の王"を暗殺したのだ。それ以来、『奴等』は多くの国々の戦士たちに襲いかかった。無色の中でも異型で、得体の知れぬ存在… 世間は『奴等』を―――――【 ダ ウ ト 】と呼んでいる。(そう言い、ルリとマリの二人を恐る恐る見つめる) 」
アンリ「ッ…! …一時休戦ね。 (ルリとマリの二人の会話から敵だと察知し、とっさに身構えてシュリトに)ん?え?例の組織ってなに…?(突然兵士Bに尋ね) 」
プレザ「うふふ……"愉しそう”ね。――――――――まぜてくれるかしら。(なんと、水上そのものを足場のようにして立っている)(声‐佐藤利奈) 」
シュリト「……。(兵士Bの発言を聞いて)…そうか…。コイツ等が噂の……(ルリ、マリを見て)―――ならば、ガキとはいえ…容赦してやる必要は無さそうだな……(再び剣を構えて) 」
兵士B「あの子供たちは……―――――!!(双子の全身を舐めるように見つめると、頬のクローバーの模様を見て何か気付いたかのように驚いた)なっ… シュリト様!この子たち… もしやすると…――――――例の、『謎の少数勢力』の一味かと思われます! 」
〖ルリ〗&【マリ】:『わっ!』(シュリトの声に反応し、一同へ振り返る。よく見ると二人の頬にはそれぞれトランプの「クローバー」の模様が施されている)〖ねねっ、マリ。人がいっぱいいるよ?〗【うん、ルリ。いっぱいいるね。】(シュリトの質問を無視し、彼を初めとする甲板上にいる全員の顔を見渡している)〖どする?〗【どしよ?】〖……殺っちゃう?♪〗【殺っちゃおうっ♪】(二人してはしゃいでいる) 」
シュリト「……その様子だと、只のガキでは無さそうだが…(伝醒衣を解きつつもアンリに)……お前達、一体何をしに来た……。(ルリ、マリに) 」
アンリ「なっ―――――!(突然現れた二人組に驚愕する)な…なに、この子たち… しかも今、空を"跳んで"きたよね…!?(シュリトの横で) 」
〖××→ルリ〗&【××→マリ】:〖えっへへ~♪ルリが先に着いちゃった~♪〗【違うもん!マリが先だったもん!】〖えー、ルリだったもーん♪ふーん♪〗【ふんっ… ルリ、きっと太ったんだよ。(ボソッ】〖あっ!マリが酷いこと言うー!!〗(現れるや否や、シュリトたちそっちのけで幼い者同士で会話し始める) 」
シュタ―――――― シュタ―――――――(突然、二人の傍に得体の知れない二つの小さな影が現れた)
シュリト(ユニコーンの伝醒衣)「……。(こちらに飛翔してくる2つの影を見据えつつも)」
アンリ「……! シュンッ!…スタ…(跳躍退避し、コンテナの上に降り立つ)ふふっ。あまり興奮しすぎると…ブレーキが利かなくなっちゃうわね。スン―――――ジャキンッ!!(飛び降りると同時に踵部分から刃を出現させ、そのままシュリトに踵落としを繰り出そうとする) 」
シュリト(ユニコーンの伝醒衣)「…ッッ!!(アンリの突撃を何とかレイピアで受け流しつつも)……(聞く耳は持ってくれそうに無いな…。まぁ、当然か…。……俺もさっきまで忘れて、"楽しんでいた"わけだしな…。)……非礼を詫びよう…。…ただ、現状が少し面倒な事に気づいてしまってな……。(念じてレイピアの刃に光を集中させていき、細見の刃がまるで光の槍の様になっていって) 」
バサバサバサバサ…ッ…!!!(二人が激戦を繰り広げている最中(さなか)、遥か向こうの水平線より二つの影が現れた。カモメでも飛行機でもない、その影の正体は―――――人の姿をしていた)
アンリ「よそ見をしてる場合!?(一方、船を奪うつもりで潜入したはずの彼女だが、あまりにも好戦的になっているため、船の状況などそっちのけでシュリトとの戦闘を純粋に楽しんでいる)せっかくこうして会ったんだから!楽しませてもらわないと―――――ねッ!!! ギャリギャリギャリギャリイィッ!!!!!(両足を一直線に伸ばし、側転のように回転しながらシュリトに突撃する) 」
シュリト(ユニコーンの伝醒衣)「……!!(周りの状況を改めて確認して)……(このままでは船が持たない……か…。) 」
兵士等『のわあああああぁぁぁ~~~~~!!!!(二人の苛烈なぶつかり合いによって生じる衝撃波に飛ばされそうになる)』 」
ド オ ゥ ッ ! ! ! ド オ ゥ ッ ! ! ! ド オ ゥ ッ ! ! ! ド オ ゥ ッ ! ! ! ! ! ! (二人のすさまじい攻撃が互いにぶつかり合い、船を中心に海に大きな波紋が広がっていった)
アンリ「くッ…――――はああぁッ!!! シュダダダダダダダッ!!!!! (シュリトの閃光ラッシュに対抗し、こちらも先ほどとは比較にならないほどの速さと破壊力を持った連続蹴りを炸裂させる) 」
シュリト(ユニコーンの伝醒衣)「―――ダッ!!ギュゥゥゥゥゥゥンッ!!!(地を蹴って走り出すその姿はまるで白き閃光の如く素早く、先程とは比にならない物であった…)―――シュッ!!シュパッ!!(並の兵士では視覚出来ない閃光の如き突きをアンリに何度も繰り出していって) 」
アンリ「眩しいくらい輝いてるわね。でも、私のだって…っ! ボオワアアアァァッ!!!!!(広範囲に炎の渦を展開し、再びシュリトと対峙する。そして…)はあああぁぁーーーーッ!!!!!(焔を従えてシュリトに突撃する) 」
光と炎―――――相見える二つは、"太陽"の如き輝きを帯びていた。
シュリト(ユニコーンの伝醒衣)「――シャアァァァァァッ!!!(続いて鏡に自らの姿を映すと共に光に包まれ、光が晴れた後、純白の鎧に身を包み、白き兜には一角獣を模す角。――そして手にする剣はその角の様に鋭いレイピアへと変化する。その姿はまさしく伝説の一角獣、『ユニコーン』を思わせる物であった…) 」
兵士B「……!!!(いよいよ両者とも本領を発揮する時が来たか…!何んとかこの船がもてばいいが…)(二人の様子を伺い冷汗を流す) 」
アンリ「(“伝醒衣”… やっぱり使ってきたわね。)…“コウリキ”…!ボオワアァッ…!!!!(ただでさえ頑丈なブーツが、コウリキによって完全硬化を果たす。焔により硬化したブーツは赤熱し、更なる熱を帯びる) 」
シュリト「…封印されし力よ…。『降魔鏡』を介し、我が身に宿れ…!――――"伝醒衣(レクロス)"!!(叫ぶと共に鏡に映るは、言わずと知れた伝説の生物、『ユニコーン』。) 」
アンリ「そうね。(前髪を掻き上げる)ウォーミングアップはこの辺にして…と…―――――― ドッギンッ!!!(跪いて、発火しているブーツに手を添えると、もともと黒いブーツが更に黒身を帯びて硬化する) 」
シュリト「…ふぅん……。(苦笑するアンリを見据えつつも)…そろそろ、小競り合いにも飽きて来た頃だ……。――ギャンッ!!(手元が光り輝くと共に、光から一つの鏡を生成して) 」
アンリ「くッ―――――!! ザンッ!! (素早く退行することで間一髪斬撃の餌食にはならなかったが、一閃によりパーカーの前が切断され、中に着込んでいる黒のタンクトップが露わになる)その太刀筋… 蚊帳の外にいても届きそうね。(流石にひやりとしたのか、苦笑しながらパーカーの切断された部位を手でなぞる) 」
シュリト「…!ぬ……っ!――――ズザザザァァッ!!!(回し蹴りを喰らって後ろに下がって行く)―――ダンッッッ!!!……ふんっ!!(後ろに下がった事により、背面に迫る壁を強く蹴ってアンリに迫り、斬り上げる) 」
兵士等『おおおぉ…!!流石はシュリト様!見事な剣技だ! しかしあの女もできる…あのシュリト様とほぼ互角とは…! 馬鹿な!時期にシュリト様が巻き返す。勝負はこれからよ!!(兵士一同が、その激戦を遠くから見守っている)』 」
―――― ズ パ ァ ッ ―――― (シュリトの繰り出した一閃により、一台のコンテナが真っ二つに切断された)
アンリ「――――――ッ! ズザザァ…ッ…!!(スライディングで一線を回避すると同時にシュリトの背後へ回り込んだ)はっ…やあぁっ!!(逆立ちの状態で回し蹴りを繰り出し、その後軽く跳び上がり着地する) 」
シュリト「……シャッ――ズァッ!!ザァァァァッ!!!!!(剣を激しく振るい、衝撃波を発生させて火炎の波を相殺させていく)――――はぁっ!!(そして勢いよく踏み込み、アンリに一閃を叩き込む) 」
アンリ「ふっ――――もっといくわよ!! ダンッ ダンッ――――シュボオォ…ッ…!!!(何度も地面と摩擦を繰り返すことで脚部が発火する)はっ…! ボオオオォォッ!!!!(脚を振うと、火炎の波がうねりをあげながらシュリトに襲いかかる) 」
シュリト「……スッ、ダッ!ダッ!!(激しいぶつかり合いの後にバック宙を2度繰り返し、距離を取って)…見事な蹴りだ…。――流石は赤……と言うべきか…。 」
アンリ「ギチ…ギチギチ…ッ…!! やっぱり、私の蹴りを受け止められるのはアンタだけね。(それもそのはず、アンリの履いているブーツは鋼鉄製であり、並みの剣士では到底受け止められるものではないからである)ガキィンッ… シュッ…!! (後方へと跳躍し離脱する) 」
ガキイィィン…ッ…!!!(二人の武器がぶつかり、蒼い空にわずかな火花が散った)
シュリト「……(こうして対面するのも久しい……。)…シャッ…(アンリがこちらに向かうと同時に剣に手をかけ……)―――――我が刃の御心のままに…!…ギィンッ!!!(掛け声と共に抜刀し、剣でしっかりと受け止めて) 」
アンリ「――――――(睨み合う二人の間に沈黙が走り、そして――――)……タンッ――――やあっ!!(先手を取り、シュリトの上半身目がけ蹴り払いを繰り出す) 」
シュリト【青の組織/蒼秤総裁機構】 vs アンリ【赤の組織/Phoenixes】
シュリト「……余計なお世話だ…。(アンリに返しつつも"決着"の言葉を聞いて)――――いいだろう……。(アンリに)…バッ!!(手を兵士達の前に出して)…お前達は下がっていろ。…ヤツとの勝負は俺がつける……。 」
アンリ「愛想ないわね。悪いけどこの船、『私たち』が貰っていくわ。ついでに――――――アンタとの"決着"もつけておこうかな。(片手を腰元に置く) 」
シュリト「……これはこれは…。……久々の再会の割には、随分と手荒な挨拶だな――――――アンリ…。(そんなアンリとは対に鋭い眼光を彼女に向けながら) 」
兵士B「あ、あの不死鳥を模した刺青… 赤の奴だな!!(アンリを見て警戒態勢に入る) 」
×××→アンリ「(鼠色のパーカーにデニムのホットパンツ、そして腰元まですらりと伸びた赤いポニーテルが特徴的な少女は、颯爽と現れたシュリトを真っ直ぐを見つめ、そして好戦的な笑みを見せた)あら、これは思わぬ収穫かもだね。武器ごと船を奪うつもりが… まさかこんなところで好敵手(アンタ)に会えるなんてね。(焔を消し、ゆったりとした足取りでシュリトの目の前に移動し、対峙する)はぁい、久しぶりね―――――シュリト。(悪戯っぽく舌を出しながら) 」
シュリト「――ダンッ…!!(×××のいる現場へと駆けつけて来て、その姿を見て)……緑の国の連中かと思っていたが……―――まさか、お前だったとはな……(×××に) 」
兵士等『ぐわああああぁッ!! 熱い…熱いぃ…ッ!! 誰か奴を止めろ…!シュリト様はどこに!? ほ、炎がこっちに――――うわあああぁ~~~!!!』 」
×××「ボオォオッ…!!!(脚部に焔を纏った状態で、自身を取り囲む兵士らに構えている) そろそろ頃合いだと思ってたけど… なぁんだ、まだ陸が見えていないわね。ゴオォ…ッ!!!(遥か先の水平線を見据えると不敵な笑みを浮かべ、脚を強く振った) 」
―――貨物船・別甲板―――
兵士B(青国)「我々も行きましょう…!(そう言い、シュリトともに騒ぎのする別甲板へと向かった) 」
シュリト「―――ッ!!(金属音を聞き、音がした方向を振り向いて)…侵入者…。緑のヤツ等の報復か…!?…それとも…… 」
兵士B(青国)「……!! な、何事でしょう…! 侵入者だと…ッ…!?(唖然とした表情で騒ぎのする方をへと視線を向け) 」
――――― ド ガ ァ ン ッ ! ! (その時、シュリトたちから離れた地点で、コンテナを突き破ったかのような鈍い金属音が轟いた)―――侵入者だ!!コンテナ内に侵入者がいたぞおおぉーー!!!(しばらくして、兵士たちのざわめく声も聞こえた)
シュリト「うむ、ご苦労だった…。(敬礼する兵士達を見て、輸入任務の代表に選ばれた彼は、広い海の先にある"自分達の国"のある方向を見据えるのであった…。) 」
兵士B(青国)「あっ、シュリト様!(別の兵士がコンテナの山から姿を現す)ただいまチェックが終わりました。全コンテナ内にある刀は、王の要望通りの数です。あとはこのまま、帰国へと前進するのみであります。(シュリトに敬礼し) 」
シュリト「…ふむ……。(同じくコンテナを見上げて)…想像以上の量だな…。来たるべき戦いに備えて…か。 」
兵士A(青国)「ふぅ…(甲板から内部へ大きな木箱を運んでいる途中、一休みをする)黒の国から、よくこれだけ大量の刀を仕入れたもんだ…(背後へ振り返り、自身の背丈の何倍もの高さを誇るコンテナを見上げる)」
ザザァ……!(大海原を航行する貨物船が一隻。天候は良好で、船の頭上には数羽のカモメが泣きながら飛行している)
―――とある大海原―――
最終更新:2015年08月02日 20:15