まず
を仮定する(u, d は株価の上昇・下降率、q はリスク中立確率)。
N 期間二項モデルにおいて、満期 T における株価を確率変数として表現すれば
ただし各 Z_i は i.i.d. で、
とする。
対数をとれば
である。
いま、
と定義すれば、これは増分 θ をもつ、log{S_0} を始点とするランダムウォークになる:
いま、θ の分布は
で与えられている。
また、平均 λ は
分散 ν^2 は
と計算される。
一方、u, d, e^{rΔt} をテイラー展開し、その中の Δt が一次より大きくなっている項を無視して(Δt↓0 とするので)、
それによって q を計算すれば
を得る。これを λ, ν^2 に代入すれば
なる近似が得られる。
次に、
を定義する。ただし
とする。このとき
であるので、
と近似してよい(中心極限定理より??)。
よって、次のように書くことができる:
これを適当に移項して整理すれば
この両辺を N → ∞ とすれば、中心極限定理より
これを S_T について解けば
となり、これは対数正規分布(log-normal)である。なぜなら
となるため。
C_0 右辺の第二項に関しては、Y が標準正規分布であることから
ただし、N は標準正規分布の累積分布関数(cumulative distribution function、cdf)であり、
とする。
以上より、コールオプションのBlack-Scholes価格は
として得られる。
同様に考えれば、プットオプションについても
が得られる。
Black-Scholes偏微分方程式の、熱伝導方程式への変形は「数理ファイナンス特別講義Ⅳ」の Notes 10 を参照
最終更新:2013年01月30日 23:54