「全球凍結(スノーボールアース)」
1.スノーボールアース
無氷河期(Greenhouse age):地球上(極地、高地)から氷河が消えた時期
氷河期(Ice age):地球上に氷河がある時期
間氷期(Interglacial stage):両極域にしか氷河がない時代
氷期(Glacial stage):極域以外に広く氷河が分布
全球凍結(スノーボールアース):海洋を含む地球全体が凍結
・ヒューロニアン氷河期(24.5億~22億年前)
・スターチアン・マリノアン氷河期(7.3~6.35億年前)
2.スノーボールアースの原因
・低い太陽エネルギー
1億年で1%程度上昇(過去は低太陽エネルギー)
・温室効果の低下
メタンは酸化 CH4→CO2
二酸化炭素は炭酸塩として固定
2HCO
3-+Ca
2+→2CaCO
3+H
2O+CO
2
・大陸の分布
超大陸→火山活動が低下→CO
2放出量が減少
陸の増加→岩石が侵食され、金属イオンが海洋→CO
2を固定
超大陸が低緯度(赤道付近)にできる→熱の反射率が高い→寒冷化
・氷床の発達
アルベド(反射率)が高く、太陽エネルギーを反射→寒冷化
3.スノーボールアースの証拠
・南極以外の場所(当時の赤道を含む)で氷河堆積物(ティライト、ドロップストーンなど)
・氷河堆積物の上に炭酸塩岩(キャップカーボネイト)→寒冷化終結時にCO
2を固定
・約20億、7億年前の地層に縞状鉄鉱層(Fe
2O
3)→海氷によって海水中のO
2が低下
4.スノーボールアースからの脱出
・氷床発達による岩石の風化の低下⇒CO2の大気への放出
・火山活動⇒温室効果ガスの放出(大気に濃集)
5.スノーボールアースによる環境変化
・極低温による生物の大量絶滅、生物多様化
※海水中に栄養分が集積
ヒューロニアン氷河期後:真核生物の繁栄
スターチアン・マリノアン氷河期後:多細胞生物出現(エディアカラ動物群)
最終更新:2015年02月27日 21:19