「ある室内の空気2.0L(0℃, 1.0×105Pa)を密閉容器に採取し、8.0×10-2mol/Lの水酸化バリウム水溶液50mLをこの容器に入れて、容器をよく振り混ぜて完全に反応させた。このとき、試料中には二酸化炭素以外に水酸化バリウムと反応する物質はないものとする。十分時間が経過した後、上澄み液25mLを取り、0.01mol/L塩酸で中和するのに38mLを要した。水酸化バリウムと反応した二酸化炭素は何molか。」
8.0×10-2mol/L, 10mLの水酸化バリウムと反応した二酸化炭素の物質量をnmmolとすると、中和反応についての反応量は
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OH- |
+H+ |
→ |
H2O |
反応量 |
-nmmol×2 |
-nmmol×2 |
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1molあたりの酸、塩基から生じるH+,OH-の物質量を価数Zとして扱う。
酸:H2O+CO2→H2CO3→2H++CO32-
塩基:Ba(OH)2→Ba2++2OH-
酸から生じるH+の物質量=nmmol×2 |
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H+ -------------------- |
CO2 nmmol (Z=2) |
OH---------------------------- |
Ba(OH)2 8.0×10-2mol/L (Z=2) |
塩基から生じるOH-の物質量=8.0×10-2mol/L×50mL×2 |
したがって、残ったOH-の濃度は、
[OH-]=(8.0×10-2mol/L×50mL×2-nmmol×2)/50mL
過不足のない中和反応では、”酸から生じるH+の物質量”=”塩基から生じるOH-の物質量”が成り立つので、
38mL×0.1mol/L×1=25mL×(8mmol-2nmmol)/50mL
n=2.0×10-4mol