二藍(ふたあい)
あと少し 抱きしめてて
温もり消えないよう
貴方の 大きな掌
私と重ね合わせて
言葉さえ 交わすことないまま
行くあて見失った街で
貴方の自転車の背中
私を連れ去ったの
いつまでも抱いてて
ねぇ 傍に居て
抱き寄せて唇
ねぇ その手で奪って
二藍の夕闇 やって来る度
貴方の横顔が
ゆっくり浮かび始める
あと少し 踏み出せたら
貴方の住んでる世界に
近づけるのにな・・・
叶わぬ距離は 見ない振りして
言葉ではすれ違う時間を
互いの目 触れ合わすことで
かき消していくように
この距離 消し去り
近づきたい
貴方の自転車の 背中に触れて
走ってる時間は
唯一 自由な時間(とき)で
二藍の夕闇 やって来るのを
待ち侘びているんだ
綿雲をなぞりながら
「『偽る』という字は可笑しいね。『人の為』と書き、『ウソ』になる」
「僕等のようだね」という声
静かに 響いていく・・・
貴方の自転車の背中に触れて
走ってる時間は自由
でも もう一つ貴方が住む世界を
見たいよ
ずっと触れて走っていれば
連れてってくれるの?
いつまでも抱いていて
ねぇ 傍に居て
抱き寄せて唇
ねぇ その手で奪って
二藍の夕闇 やって来るのを
待ち侘びているんだ
綿雲をなぞりながら
(2008年秋頃制作)
最終更新:2011年07月19日 03:28