Anger 市毛、小野
Writer 市毛
桜が咲き、春満開なこの季節。芦ノ湖ではワカサギが産卵のため岸辺により始め、それを追ってトラウト達も岸辺に近づく。今がチャンス、とオカッパリからネイティブブラウンを狙うのが今回の
芦ノ湖釣行 2010/4/7である。
アングラーは3年生市毛と2年生小野。二人とも芦ノ湖は初めてのため、僕の知り合いで芦ノ湖に詳しい方へ同行をお願いした。
早朝4時に日吉を出発し、芦ノ湖に着いたのは6時過ぎ。気温低めで曇り空、濃霧で視界が見えない。濃霧の中を超大物がバシャンとライズ、というような釣りキチ三平的瞬間をつい想像してしまう。そんな期待感を胸に準備を終え、釣行開始。まずはガイドの方お勧めポイントで竿を振る。聞けば先日、このポイントではガイドの方の弟さんが69センチのスーパーレインボーをあげているとのこと。ネイティブで69センチ。。。竿を握る手に力が入る。
だが、釣り初めて見ればかなり渋い状況で、ガイドの方がスプーンのフォールで早々に一匹ゲットしてからが沈黙。しばらく粘るが魚信がないので移動。ワカサギを意識し、5センチ程度でスリムな銀色スプーンを使用。浅いエリアなので表層1.5Mを探る。それが当たり。移動先で市毛が何とか一匹目のニジマスをゲット。その後、小野君にも明確なアタリ!・・・が、痛恨のバラシ。重めのスプーンを遠投するためにバス用の竿を使っていたため、はじかれたようだ。
少しずつ移動しながらランアンドガンしてゆく。タナを広く探るため、リフトアンドフォールを繰り返すとまたもや1.5M前後でヒット、市毛二匹目のニジマスを手にする。ここでこのエリアのタナを1.5Mラインに絞り、スプーンをリフトしては巻き下げる、を繰り返し、フラッシングを強調。ここで再びヒット。手元には重さとうねうねという感覚が伝わってくる!これは「ヤツだ!」と気合いを入れると、魚は水面に急浮上、視界に飛び込んできた魚体は紛う方無きブラウントラウト!しかもなかなか良いサイズ!このまま一気に、と焦ったのが運のつき、手前数M、目の前でまさかのフックアウト・・・シングルフックでバーブレスだったため、ブラウンのローリングにやられた、とは言い訳である。完全に腕不足だ。この後、同行者の方から芦ノ湖のブラウンは稚魚放流なのでほぼ完全なネイティブ状態だよ、と伺い、市毛さらにがっくり肩を落とす。
さらにポイントを移動し遠浅のエリアへ。胸までウェーディングし、沖のブレイクラインを狙う。同行者の方が二匹ニジマスを追加。市毛は先ほどのブラウンをバラした後遺症が抜けずスピナーベイトを巻きマキ巻きマキ・・・ブラックバスを狙う。挙句の果てには「てんぷら、てんぷら」と、網でワカサギを追い回す始末。もうダメだ(笑)
だがしかし。このワカサギ追いかけっこは次のエリアで実を結ぶ。スプーンではなくミノーで一匹を取りたかった市毛。自分で追い回したワカサギが逃げるリズムを手がかりに、ミノーを演出。見事ミノーで一匹をキャッチした。
終わってみれば市毛3キャッチ1バラシ、小野2バラシ、同行者の方5キャッチ。ネイティブトラウトfromオカッパリの厳しさを知る結果となった。これは、たしかに貧果であったと思う。しかし、魚のあれこれを考えながら試行錯誤した一日、霧深い幻想的な湖畔で竿を振り続けたこの一日は、非常に満足のゆく釣行であった。小野君も厳しい結果に直面したのだが、これがネイティブ。魚は生き物だ。どれだけ頑張っても結果が出ない時もある。しかし実際、彼の顔には充実感がにじんでいた。魚を釣り上げるだけが釣りの楽しみでは無いのだ。
来年の桜が咲く季節、またこの湖畔に戻ってこようかな、と考えた。
新たな仲間を加えた釣魚会、その姿があることを想いながら。
最終更新:2010年05月16日 12:43