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ガープス/カルト - (2016/10/08 (土) 14:56:45) の編集履歴(バックアップ)


【”豊穣の運び手”】(10CP)

<原理(神格の本質、能力、象徴を現すキーワード)>:豊穣
<象徴(神格が二次的に司るもの)>:収穫、農業、植物、大地、天候、家庭、庇護
<信仰条件>
大地を冒涜する存在で無いこと、他の神に入信していないこと
<信仰による特典>
自分が作る農作物が実り多く味わい豊かになる。また、常に飢えずに済むだけの食料を何らかの偶然や採集から得る事が出来る。
この祝福で1日に採取出来る食料は、最大で2人までが1日の間飢えずに活動できるだけの量である。
望むなら《”豊穣をもたらすもの”崇拝儀式》(精神/難)の技能を学ぶことが出来るようになり、その技能を用いて、天候を操作する為に神の降臨を願う儀式を行うことが出来る。

<解説>
豊穣と農業を司る龍神。東方よりの来訪神であり、エイギア以西でその信仰が広まったのは比較的最近の事である。
彼女は文明と自然の接点を司る神格であり、また農業という文化に不可欠な共同生活、家庭、調和の神であり、村や農地を害獣や賊から守る守護神、戦神でもある。
”豊穣の運び手”の崇拝者の多くは、農業や畜産に携わるものである。次いで、家庭や子育ての神、共同体内の調和を齎す神としての側面が崇められている。
戦神としての彼女は、普通は専業戦士に崇拝される事はない。彼女のあまり知られていないこの側面を崇拝するのは主として、自分の家族や故郷を守るために武器を手にした農民や民兵である。
彼女の神像は大蛇の下半身を持つ女性の姿で作られることが多いが、女神でありながら男性の姿や両性具有の姿もよく知られている。時に彼女は巨大な蛇や竜の姿で描かれる事もある。

<カルトの生態>
このカルトは大地の恵みに敬意を払うものであれば、誰であろうと受け入れる。信徒は田舎、農村に多いが、都市であっても彼女の司るものの重要性は変わらない。
彼女と彼女のカルトが齎す恵みは、多くの社会に置いて衣服、食料、住居の源となる。
このため、直接の政治力を持つことこそ希だが、彼女への信仰は――多くの地域での他の豊穣神と同様に――重要なものと位置づけられている。
亜人――特にエルフは、この神に限らず豊穣神を崇めることは稀である。
彼らは人間的な農耕を自然に反する行為とみなしており、より自然そのものに近い神々――或いは精霊たちを好むのである。


【”死の恐怖”】(25CP)

<原理(神格の本質、能力、象徴を現すキーワード)>:死
<象徴(神格が二次的に司るもの)>:名誉、真実、戦、剣、武器、終わり
<信仰条件>
”死の恐怖”を崇拝することによる特典と制約を理解した上で、信仰の誓いを立てること
<信仰による特典>
信徒の手にした剣(剣、両手剣、ナイフ、短剣に属する武器)は死の力を帯びた輝きを放つ様になる。
これは”死の恐怖”の信徒にのみ知覚する事ができ、周囲10mを十分な明るさで照らし出す。
死の光を帯びた武器の攻撃は基本ダメージが2点増加し、実体のない相手にも通常通りの効果を与えることが出来る。
崇拝者はいかなる手段でも蘇生することは出来ず、アンデッドとして復活する事もない。また、いかなる手段を用いても生あるものとの間に子を作ることは出来ない。
この神の信徒を辞めることは出来ない。棄教した場合でも有利な特典は失われるが、不利な部分はそのまま残り、他の神を信仰する事も出来ないままである。

<解説>
死と真実、そして名誉を司る戦神。彼女は死という世界法則を世界に齎した女神であり、そして、その剣により「切り裂く者」「分離する者」でもある。
彼女は生者と死者とを分け、死のありようを定め、死後の世界を形作った。彼女は信徒に対し無思慮な死の力の濫用を戒め、尊厳ある死の為に、誠実で誇り高き生を求める。
故に真実と名誉を司る神でもあり、破られてはならない誓いに力を与える神でもある。この神を崇めるのは「死」を振るうことを生業とするもの、即ち戦士、兵士、職業軍人である。
彼女は地上の”言葉ある種族”に定命の宿命を与えた神であり、戦うこと、死を恐れないこと、自己に厳しく生きる路を教える。
その神像は全身鎧を着た騎士、或いは中性的な風貌の軽装の剣士として表現される。時には大地に刺さった巨大な剣の姿で描かれる事もある。

<カルトの生態>
このカルトを構成するのは主として専門の戦士や兵士、軍人、武芸者といった、人生を戦いに捧げる道を選んだ者たちである。
彼らは決闘、闘い、強敵を好み、逆に嘘、裏切りを嫌う。それゆえ信徒は信頼されるが、愛されることは少ない。
死の体現たるこの女神の重要性にもかかわらず、カルトはほとんど政治的影響力をもたない。
兵士たちは軍隊を構成するが、しかし究極的な決定は他の者…貴族や王によってなされるのである。
信徒は中立を旨とし、基本的には特定の勢力に加担すると言う事はない。
例外は過てる「死」の形であるアンデッドである。この神の哲学では、肉体は精神から切り離しては維持できないと信じられている。
ゾンビやスケルトン、その他のアンデットの様な創造物を生み出すことは呪われた事である。
通常、親魔物国で崇拝されている宗派では、自我のあるアンデッド(魔物娘)は<そういう形の生き物>と見做され、不死狩りの対象とはならない。
逆に反魔物国の宗派では、あらゆるアンデッドは須らく滅ぼされるべき対象と見做されている。


【”大いなる蛇”】(15CP)

<原理(神格の本質、能力、象徴を現すキーワード)>:創造と支配
<象徴(神格が二次的に司るもの)>:王権、堕落、欲望、情熱、傲慢、権威
<信仰条件>
全ての基本能力値が13以上であること
<信仰による特典>
”大いなる蛇”に帰依するものは卓越したカリスマ性を得る。
信徒はあらゆる反応判定に+2のボーナスを受ける。この修正は、通常の反応修正が通用しない場面、相手でも常に適用される。
また、信徒は<悪魔召喚>の魔法を素質なしに習得・使用することが可能となる。

<解説>
創造と支配を司る古代神。魔王の影とも、堕落神の現身とも呼ばれるが真の正体は知られていない。
彼女は黒い太陽であり、光あるところに必ず落ちる影と堕落、創造に伴う影を象徴する。
伝説によれば、この魔神は嘗ては大いなる力を持つ大天使であり、主神の命で地上世界を創造したという。
だが、その作品のあまりの美しさに主神へと引き渡すのを拒み反逆し、天より放逐された。
堕天の後も、人類を堕落させ世界を自らの支配下に取り戻すために暗躍を続けているといわれる。
彼女は金色の髪と青い瞳を持つ少女、もしくは青年の姿で描かれる。
主神の経典では、黒い太陽、蛇の頭を持つ人物、あるいは巨大な漆黒の蛇として描かれる。

<カルトの生態>
このカルトは最も一般的な悪魔崇拝、超自然の力によって自分たちの望みを叶えようとする者たちが最初にたどり着くものである。
親魔物国では、堕落神あるいは魔王信仰の一形態と考えられており、教団も特にそれを否定することはない。
神殿では魔王や堕落神が同時に祀られていることがしばしばある。”大いなる蛇”とは彼女たちの使徒、或いは現身であると考えられている
信徒たちは逆に魔王や堕落神とはこの”大いなる蛇”のもつ無数の仮面の一つに過ぎない、と考えているが、それを口に出さないだけの分別は持ち合わせている。


【”変化の魔公”】(35CP)

<原理(神格の本質、能力、象徴を現すキーワード)>:希望と変化
<象徴(神格が二次的に司るもの)>:歪み、運命、変化、魔法、堕落、変異、腐敗、汚染
<信仰条件>
収入の10分の1を神への供物として捧げること。

<信仰による特典>
魔法の中から3つの系統を選択する。信徒はその系統に含まれる魔法を、素質なしでも習得、使用ができるようになる。それらの系統に含まれる魔法は、技能レベルが+3される。
信徒は外見上の性別を1秒集中することで自由に切り替えることが出来るようになる。これは<男性><女性><無性><両性具有>のどれかである。
精と妊娠に関しては本来の性別を参照する。望むならば男性の信徒はいつでもアルプとなることを選択できる。ただし、一度アルプになった場合、二度と元に戻ることは出来ない。

<解説>
彼女は世界の変化を司る神であり、希望を司る大精霊である。
希望とは変化への欲望であり、既に存在しているものを作り直したいと望む意思である。
希望は物事の秩序を蝕む。それは破滅の道へと下り降りる妄想である。
彼女は力をもたらす囁きであり、歪みを作りし源である。王者の威厳を備えたこの神は、魔法や運命の糸をたぐり未来や過去のもつれを占うことで、世界を望む形に操作しようとする。
この神の真の目的を推し量ることは難しい。究極的には世界を支配しようとしているのだとしても、やり口がどう考えても遠まわしに過ぎるのである。
もしかすると、世界を混乱と変化が繰り返す渦の中に留めておくこと、それ自体が目的なのかもしれない。
いずれにせよ、彼女は頻繁に地上世界に干渉する。ごく些細な取るに足らないことを自分の手で行ったかと思えば、重要極まりない作戦を放置したり配下に任せて大損害を被ったりもする。
理解しがたい彼女の計画の中では、それらも必要な過程に過ぎないのか、単なる気まぐれで何も考えていないだけなのかは誰にもわからない。

<カルトの生態>
彼女を崇拝するのは魔術師や魔女、神秘主義者やオカルトかぶれの民である。また、自己の力を個人的な目的に用いたいと望むものは誰でも、この女神の囁きを受ける可能性がある。
教団はごく小規模な魔術師、まじない師たちの知識交換ネットワークから、国家転覆を図る巨大な秘密結社まで様々である。
彼女のカルトは非常に広範囲に広がり、魔術学校から騎士団、主神教団にまでどこにでも浸透している。
カルトの象徴は鳥であり、空から地上を観察する彼らは主である”変化の魔公”へ常に世界の情勢を伝えているのだという。


【”秘密の守護者”】(20CP)

<原理(神格の本質、能力、象徴を現すキーワード)>:真実
<象徴(神格が二次的に司るもの)>:知識、秘密、謎、禁忌、言葉、物語
<信仰条件>
知力15以上
<信仰による特典>
信徒は”秘密の守護者”の持つ魔導書の写しを授けられる。
持ち主は1シナリオに1回だけ、精神を基準としたあらゆる通常技能を、習得しているいないにかかわらず<知力>を目標値として判定できる。

<解説>
この世のあらゆる秘密を知ると言われる高名な魔神。知恵と知識を尊び、永劫の歳月を真理の探究に費やした知識の精霊である。
その知識は失われた言語、文化、書籍、歴史、魔術、思想、ほぼあらゆる領域に及んでいる。
知識に劣らず知恵にも優れ、人間社会に緻密な策謀を何重にもわたって張り巡らせている。
その計略は複雑怪奇で本人にしか理解できず、また非常に時間をかけて遂行されるが、それだけに対処は極めて困難である。
彼女は長い黒髪の少女の姿で描かれる事が多いが、望むならばいかなる姿でも取ることが出来ると言われる。
主神の勢力圏では巨大な蜘蛛、或いは不気味な装飾が施された魔導書、角を生やした老人などといった姿で描かれる。

<カルトの生態>
彼女を崇拝するカルトを構成するのは、魔術師や学者、賢者などの知識や真理を探求する者たちである。
教団は知識を集積し、適切な代価を支払うことでそれを分け与える。神殿は往々にして巨大な、そして整理されていない図書館、博物館の様な姿をとる。
帰依者は直接の見返りを神に求められることはないが、死後その魂は輪廻の輪から外れ”秘密の守護者”が常に携えている<無銘の書>と題された書物の1ページとして”記録”される。
そのページは時として破り取られ、使い魔として、器として用いられたり、魔導書として新たな帰依者に貸し与えられたりする。



【”荒廃の主”】(15CP)

<原理(神格の本質、能力、象徴を現すキーワード)>:飢え
<象徴(神格が二次的に司るもの)>:荒廃、錆び、腐敗、衰微、絶望、破滅
<信仰条件>
生命力13以上
<信仰による特典>
信徒は常に死と破滅のオーラを纏うようになる。周囲の魔力は枯渇し、小動物や虫、草木は死に絶え枯れ果てる。子供や病人、老人は体調を崩し寝込むようになるだろう。
周囲からの反応は‐2される。しかし、戦いにおいてはこの霊気は効果的な武器となり盾となって信徒を守ってくれる。
この霊気は、信徒の武器による攻撃が命中し相手の防護点を貫いた場合、ダメージボーナスを計算した後で邪悪属性の2点の追加ダメージを与える。
さらに、相手の攻撃が命中した場合、防護点が本来より1高いものとして扱うことができる。

<解説>
この神は古の時代、主神と魔王が最後に正面から激突した神々の大戦で生まれた。
2柱の超越神が激突した際、世界が激震し、大変動が起きた。大陸が沈み、海が沸騰し、天が崩れ降り注いだ。
最後には2柱の神々は傷つき、自分の領域に退いて永い眠りに落ちたが、それまでに世界が被った損害はすさまじいものだった。
特に傷が深かったのは、2柱の神々が激突した地であった。そこは現世でありながら外なる深淵へと通じる巨大な穴、世界そのものの綻びとして残った。
そしてある時、その傷跡そのものが形を変えて牙を剥き、周囲を無差別に喰らい始めるに至った。
もとより世界の傷跡であり生きた虚無そのものであったそれは、いかなる術でも傷つけることができず、多くの神々と大精霊がこの形を持った荒廃に貪り食われ、消滅したと言われる。
大戦を生き延びた残りの神々は、力を合わせてこの忌まわしき恐怖を縛り上げ、世界の外側に放り出した。
それ以降、この忌まわしき存在の名は抹消され、表立って語られることはない。

<カルトの生態>
この神を積極的に崇めるカルトは表立っては存在しないが、終末思想に傾倒した神秘主義者たちの手で祭り上げられることがある。
そうした者たちの主張によれば、この神は<約束された終焉>そのものが形をもった存在であり、時が至れば世界を終わりに導き、それは誰にも止めることが出来ないのだという。
もっとも、その後の主張は千差万別で、信徒だけが救われる、神の到来を早めるために、破壊活動を行う、というものから、
避けられない終わりを常に意識して今を真剣に生きなければいけない、というものまで様々である。
まれにその力を利用しようと接触を試みるものも居るが、成功した例は知られていない。
文明圏の外では、この神にいけにえを捧げ、その眼が自分たちに向かないように、また世界の滅びが少しでも遠い先になるように祈る。
そうしたいけにえや祈りが僅かでも効果を持っているのかは、誰にもわからない。