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2007-07-06




カブトエビ

カブトエビは田んぼの草取り虫として有名ですね。水田に水を入れると数日で卵から孵化し、泳ぎ始めます。泥底をかき回してさまざまなものを食べます(動物も植物も)が、その時雑草を浮き上がらせてしまうことで草取りに役立つそうです。英語ではTadpole shrimp(オタマジャクシエビ)といいますが、確かにパッと見はオタマジャクシみたいです。名前にエビとついていますが、エビよりはミジンコに近い動物です。明治以前には観察記録がないことから、帰化動物の一種と考えられています。何億年も前から姿を変えることなく生き続けた「生きた化石」のひとつでもあります。




ホウネンエビ

ホウネンエビも水田に水を入れると孵化する動物で、カブトエビと同じくミジンコ亜綱に属しています。水中を仰向けになって泳いでいます。こちらの英語名はFairy shrimp(妖精エビ)ですが、なるほどそんな感じにも見えます。江戸時代に、観賞用に取引されていた記録もあるそうです。オレンジ色の尻尾が鮮やかです。
雄(下左の写真)と雌(下右の写真)の見分けは簡単です。雌は腹部に卵を抱えており、雄は、雌にはない把握器を頭部にもっています。これは交尾のときに雌を抱えるための器官で、まるで丸めたゾウの鼻みたいです。そしてこの把握器の存在により、まるで現代に生きる小型のアノマロカリスみたいにも見えます(最初に気づいたヒト偉い!)。

水田で見つけてから2週間後にもう一度見に行ってみたら、1匹も見つかりませんでした。


アノマロカリス


このアノマロカリスの画像は古世界の住人の川崎悟司さんより、転載の許可をいただきました。ありがとうございます。ちょっと尾びれの数が多すぎるような気もしますが、でもかっこいい!

古生代カンブリア紀(5億3000万年前)の海で、食物連鎖の頂点に立った肉食動物がアノマロカリスです。胴体の側面についたひれを波打たせて泳ぎ、頭部についた2つの触手で獲物を捕らえて口に運んでいたようです。口はまるでカメラの絞りのようです。頭部の触手が、ホウネンエビの把握器とそっくりで、雰囲気がよく似ていますね。
もともと、エビ(アノマロカリスの触手)、クラゲ(口)、ナマコ(胴体)としてバラバラに同定されていた3種類の動物化石が、のちの研究により実はアノマロカリスの一部だったことがわかりました。このあたりの物語はスティーブン・J・グールドの『ワンダフル・ライフ』というベストセラーで描かれています。グールドはこの作品の中でアノマロカリスを、現代につながる子孫を残さなかった分類不可能な奇妙奇天烈動物(Problematica)としました。しかしその後、中国でも化石がいくつか見つかり、節足動物の系統のひとつではないかと見られるようになりました。

下左はアノマロカリスの想像図、下右は最初の写真を上下逆さまにしたものです。どうです? 似てますか?

って言っても、アノマロカリスは全長1m近くになる獰猛な肉食動物、ホウネンエビは3cmくらいの人畜無害な妖精エビなんですけどね。




2007-09-13追記

飼育キット

カブトエビやホウネンエビの飼育キットが東急ハンズなどで販売されています。通販もあります(上記リンク)。カブトエビは雑誌の付録として配布されたこともあるそうなので、飼育経験者も多いのではないでしょうか。


参考文献



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