青娥:幻想X年。幻想境は魔王神子の手に落ちようとしていた
魔王の城からは神霊が溢れ、欲を操る神子は世界を混沌に陥れた
そして今、魔王を倒すべく三人の勇者が立ち上がった
霊魔妖:はぁ、はぁ、はぁ
霊夢:魔理沙、妖夢、まだ立てる?
妖夢:私はなんとか・・・
魔理沙:私だって、まだまだいけるぜ
霊夢こそ、私ら庇って一番被弾してるじゃねえか
霊夢:かっ、庇ってなんか無いわよ!あんたらが危なっかしすぎるのよ
妖夢:でも、ついに神子の城まで来ましたね
霊夢:ええ、ここに来るまでにいろんなやつを倒してきたわ
山彦にキョンシーに邪仙、あと妖夢の上司とか
でも、これで最後なのね
魔理沙:ああ、首洗って待ってろよ~!神子め
布都:ハーッハッハッハッハー良くここまで来たなぁ、勇者どもよ
しかし、魔王様の所にはいかせんぞ
霊夢:くっ、まだ新手がっ
魔理沙:おいおいまずいぜ、私たちは相当消耗してる
これじゃあ、満足に戦えないぜ
布都:ハーッハッハッハーそれが狙いよー!衰弱しきった貴様らなど
恐るるに足らんわぁ!さぁ魔王様の側近にして、我が軍の智将!
死を超越した尸解仙!この物部布都が、いざ参る!
そして、貴様らを倒した暁には!この世界を絶望の淵に突き落とし!
幻想境を神霊で溢れさせ!あとっ、魔王様に褒めてもらって!
お給料を上げて頂いて・・・
魔理沙:マスタースパーク!(効果音とともに)
布都:わぁあぁあぁ・・・う~やられたぁ
霊夢:ちょっと魔理沙?不意打ちは、卑怯じゃない?
魔理沙:いやっ、でも・・・隙だらけだったから、つい
妖夢:あれだけ凄んでた割に、一撃とは・・・
この人実は凄く弱かったんじゃ?
霊夢:雑魚のことはもういいわ。さっさと神子の所に行きましょう?
妖夢:あっ!霊夢さん!危ない!
(どすっ)
妖夢:うっ・・・
魔理沙:さっきの雑魚!なんで妖夢に抱きついてんだ?
はっ、一目惚れか?
布都:くっ、貴様らを足止めするという使命は果たせなかったが
せめて私が自爆して一人道連れにしてやるわぁ~!
魔理沙:なにぃ?なんて奴だぁ・・・
霊夢:妖夢?あんた私を庇って・・・
妖夢:霊夢さん、魔理沙さん、ごめんなさい・・・どうか死なないで
布都:食ーらーえー!
魔理沙:妖夢・・・畜生、無茶しやがって・・・
霊夢:行くわよ、魔理沙
魔理沙:霊夢!妖夢が死んだんだぞ!お前は悲しく・・・
霊夢:悲しいわよ!(被せるように)
でもね、私達は神子を倒さなきゃいけない!
泣いてなんかいられない!前に進まなきゃいけないの!
死んでいった妖夢のためにもね!
魔理沙:霊夢・・・そうだな、行こう
魔理沙:ここが、魔王の間・・・
霊夢:いよいよね・・・
(ドアの開く音)
神子:ふっふっふ・・・あーっはっはっは・・・あーっはっはっは・・・
遂にきたな、勇者共
これまで私の送り込んだ数々の刺客を払いのけたその実力、
そして今、 圧倒的な力を目の前にして
なお闘志を失わないその無謀さは評価してやろう
魔理沙:くっ、なんて邪悪なオーラだ・・・
霊夢:神子?今なら半殺しで許して上げるわ、世界を元に戻しなさい?
神子:この私に説得とは、博霊の巫女も墜ちたものだな
悪を打ち滅ぼす巫女らしく、私を力で捻じ伏せてみるがよい
霊夢:ふっ、やっぱりやるしかないのね。わかってたけど
魔理沙:おいおい二人とも、私を蚊帳の外にするなよな
神子:おや、君は何時ぞやの魔法使いじゃないか
まあどうせ向かってくるなら、多勢の方が良かろう
邪魔にならん程度で、霊夢に加勢してやるといい
魔理沙:はっ、随分露骨に嘗められてるなぁ。ふんっ、上等だぜ
普通の魔法使いの底力、見せてやるよ
はぁ~~~!
神子:ほう、そんな力が・・・
霊夢:魔理沙、あんたただでさえぼろぼろなのに、そんな大技打ったら
魔理沙:神子をぶっ飛ばせるんだったら、それで十分だぜ
いいか、聞け神子!この世に光の速さより速いものは存在しない
どのような加速度を持とうと究極的には直線になるんだよ!
出でよ!ファイナルスパーク!(エフェクト付)
霊夢:やったかしら?
神子:ふぅん?今、何かしたか?
魔理沙:そっ、そん、な・・・がっ・・・
神子:はっはっはっは・・・勝手に死におったわ!
やはり凡庸な魔法使いの小娘に勇者は荷が重かったか?ふふふっ
ふっ、おい霊夢、いつまで屍を眺めておるのだ?
早くかかって来い
霊夢:魔理沙?魔理沙?
神子:はぁ~・・・
もうよい、私は壊れた玩具には興味ないんだ(エフェクト付)
消えろ! 斑鳩寺のっ!天球儀!(エフェクト付)
霊夢:きゃぁ!
神子:ふぅん、塵にするつもりで撃ったのだがなぁ?
流石は博霊の巫女か・・・
霊夢:魔理沙・・・
神子:んっ?
霊夢:魔理沙はいい奴だったわ!それなのにこんな
バラバラにして・・・
神子:えっ・・・いやいやいやバラバラになってないし
っていうか私この娘に何もしてないし・・・
霊夢:私はあなたを許さないわ! 神子ぉー!
神子:うっ、何だこの力は・・・逆上するとここまでの力が・・・うっ
霊夢:神子、あなたの罪は一生消えない
でも、あなたの存在は、今ここで消してあげるわ
夢想封印!(エフェクト付)
神子:この私がこんなところで・・・うわぁ~~~!
青娥:こうして、魔王神子は滅びた。
勇者霊夢は仲間の弔いを済ませた後
混乱した世界を少しづつ元に戻していった
彼女は世界を救った勇者として
今も、幻想郷の人々に親しまれている
青娥:はい、(カチンコの音)カット、OKですっ
皆さん、お疲れ様!
一同:(いやぁ)お疲れ(様でした)(お疲れ)
布都:いやぁ、大儀であったなぁ、皆の者。それにしても、
我にやられるときの妖夢殿の演技は素晴らしかったなぁ
我は感動して泣きそうだったぞ
妖夢:いやいや、私なんて全然ちょい役で
それを言うなら、霊夢さんや神子さん達こそ
あれ、そういえば、神子さんは?
魔理沙:あれっ?確か最後のシーンで吹き飛ばされて、それで・・・
(何か落ちる音)
神子:霊夢!君ちょっとやりすぎだろう!
最後の夢想封印は手加減してくれって言っておいたじゃないか~!
魔理沙:うわっ!瓦礫の下から出てきた!
霊夢:あんたこそ、リハーサルの時はもっと弱いスペカだったじゃない!
何アドリブ効かせて天球儀とか撃ってんのよ!
って言うか十分手加減して上げたでしょう?
さすがの太子様も腕がなまったんじゃありませんこと?
神子:むっ、むっ、むっ・・・
青娥:霊夢様も、豊聡耳様も落ち着いて
神子:ふっふっふっふ・・・
折角お芝居のなかでやられ役をしてあげたのに
君は久しぶりに、私の本気を見たいようだねぇ!
霊夢:うっふふっ、
それなら私だって手加減なしの全力迎え撃ってもいいのよねぇ
神&霊:あっはっはっはっは・・・あっはっはっはっは・・・
魔理沙:これは、私達は離れてた方が・・・
妖夢:良さそう・・・ですね・・・
神子:神霊大宇宙!
霊夢:夢想転生!(被せるように)
魔理沙:逃げろー!
妖青布:わ~!
~~~オマケ~~~
妖夢:あっ!霊夢さん!危ない!
(どすっ)
妖夢:うっ・・・
魔理沙:さっきの雑魚!なんで妖夢に抱きついてんだ?
はっ、一目惚れか?
布都:えっ、あぁっ、いやぁ、そんな一目惚れなど・・・
いや、しかし、確かに我は・・・
妖夢殿、実は我、妖夢殿の事を慕っておったのだ!
妖夢:えっ?ええっ、ちょっとそんな?布都さん?
布都:初めて戦ったときは、なんとも思っていなかったのだが
5ボスの会合で妖夢殿と会う度に胸が苦しくなって・・・
思いは高まるばかりで・・・我ではダメ、かのぅ?
妖夢:えっ、えっと、あの、ダメとかじゃなくてその
私だって布都さんのことは、好きで、あっ、いや、でも
好きっていうのは、そういうのじゃなくて、あの、だから、その
神子:はぁ、はぁ、はぁ。ふとみょん・・・
霊夢:魔王の出番はまだよ
最終更新:2014年12月26日 01:08