彼女とメール

 カタカタと、パソコンのキィを打つ音だけが聞こえていた。
彼女はメールが届いていないかチェックしているのだ。
「…………」
 はぁ、と小さなため息が漏れる。
新着メールはないようだった。
 それでも彼女はしきりに確認する。
そのトレイはウェブメールのもので、ログインしても暫くするとまたパスワードを求めてくるのだ。
面倒な打ち込みを何度も繰り返して、ドキドキしながら新たな何かに期待している。
 アドレスを知っているのはほんの数名だった。
だからこそ、期待外れのどこかからのメールは届かない。
 だからこそ、彼女は期待してやまない。


 ログインの面倒なのはSo-netのそれです。
そこから思い付いた話。
 相手はお好みで想像して下さい。
師匠辺りが一番ありそうです。

最終更新:2009年01月23日 18:13