三角形の頂点をA,B,Cとした時に、その位置ベクトルをA,B,Cとする。
なお、辺BC,辺CA,辺ABの長さをa,b,cとする。
(三角形の質量や密度を考えない場合)
G=(A+B+C)/3
(物体の力学的モーメント(力と距離のベクトル積)の和が0になる点)
面積重心,質点重心,フレーム重心
(三角形が、面密度が一定(質量は面積と厚みに比例)で厚みが一様な面のみで構成される場合)
頂点Aと、辺BCの中点Mを結ぶ線AM(中線)により、三角形の面積が二等分されるため、面積重心はこの中線AM上にある。
同様に、他の頂点から引いた中線上にもあるため、この3本の中線の交点である、三角形の幾何学的重心と一致する。
G=(A+B+C)/3
(三角形が、質量が等しい頂点のみで構成される場合)
頂点Bと頂点Cの質量は等しいため、辺BCの重心は中点である。
頂点Aと、辺BCの中点Mを結ぶ中線AMの重心は、AG:GM=2:1になる位置にある。
頂点と中点を結ぶ線(中線)を2:1に分ける点は、三角形の幾何学的重心と一致する。
G=(A+B+C)/3
つまり、質量中心において、α=β=γの場合である。
(三角形が、線密度が一定(質量は長さと太さに比例)で太さが一様な辺のみで構成される場合)
線密度や太さが一定のため、辺BCの重心は中点である。
辺BCの中点Mを、質量ka(kは線密度と太さの積)の質点とみなせる。
同様に、辺CA,辺ABの中点を、L,Nとすると、それぞれ質量kb,kcの質点とみなせる。
フレーム三角形ABCのフレーム重心は、質点三角形LMNの質量中心に一致する。
質点三角形LMNの質量中心は、
G=(Mka+Lkb+Nkc)/(ka+kb+kc)
G=(Ma+Lb+Nc)/(a+b+c)
中点連結定理より、辺NL=a/2,辺MN=b/2,辺LM=c/2であり、
G=(Ma/2+Lb/2+Nc/2)/(a/2+b/2+c/2)
辺LNの重心をJとすると、LJ:JN=kc:kb=c:bとなり、LM:MN=c/2:b/2=c:bであることから、
LJ:JN=LM:MN=c:b
LJ・MN=JN・LM
LJ:LM=JN:MNとなり、
角の二等分線の定理より、MJは角Mの二等分線となる。
角L,Nについても同様であり、質点三角形LMNの質量中心は、3本の角の二等分線をの交点であり、内心となる。
フレーム三角形ABCのフレーム重心は、中点三角形LMNの内心に一致する。
G=((B+C)a/2+(C+A)b/2+(A+B)c/2)/(a+b+c)
G=(A(b+c)/2+B(c+a)/2+C(a+b)/2)/(a+b+c)
これは、三角形ABCのSpieker点(シュピーカー中心)に一致する。
- 力学的モーメント=力ベクトル×位置ベクトル:大きさは力×距離
複数の場合
F1X1+F2X2+・・・=0
2つの場合
F1X1=-F2X2
Fが同じ向きであればXが逆向き、Xが同じ向きであればFが逆向き
FとXの積が等しい、つまり、FとXは反比例する
F1:F2=X2:X1
複数の質点(A,B,C)からなる質量中心は、位置ベクトルをA,B,C、質量をα,β,γとすると、
力のモーメントのつり合いより、重力加速度をgとすると、
Aαg+Bβg+Cγg=G(αg+βg+γg)
G(α+β+γ)g=(Aα+Bβ+Cγ)g
G=(Aα+Bβ+Cγ)/(α+β+γ)
位置ベクトルの質量による加重平均に一致する
質量中心=質点重心=面積重心=幾何学的重心=三角形の重心
質量中心=三角形の内心
最終更新:2013年11月27日 00:09