色即是空

 ヒトには色という感覚がありますが、実際には可視光線という特定の波長の電磁波を知覚する際に、脳内で色という感覚を作り出しているだけで、現実世界の物体・物質には色はついていないそうです。

 物体の表面の分子構造によって、受けた光の一部が透過したり吸収されたり、屈折したり反射したりして、最終的に眼に届いた光のみが、色として知覚されるようです。
 スペクトル的には、赤→黄→緑→青→紫は連続していますが、紫の外と赤の外をつなぐ色はないはずです。にも関わらず、網膜の3種の錐体細胞の知覚量に応じて色感覚が生成されるため、色度図のスペクトル軌跡(上辺縁)が実在する純色なのに対して、純紫軌跡(下辺縁)はスペクトルに存在しない心理的な純色です。

 実際の物には色がなく、無色で存在している(あるのは、反射光の波長の違い≒異なる波長の光の反射量の混合率の違い)ことに、お釈迦様は気が付いていたのでしょうか?
 自分の知覚が作り出した幻の世界にとらわれて、真実の世界から目を背けているために悟りを開けなくなっていることを言っているのですが、物理的に筋の通った話のようにも思います。

最終更新:2014年01月26日 13:46
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。