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真っ白だ。何もかも真っ白だ。真っ白。目が痛いほど真っ白。これだから病室って奴は。
そんな風に知覚して数秒後、やっと私、セプテンバーは非常に驚いた。
『知覚している』ですって?
私は記憶中枢に保存された最新の映像による記録を調べ、すぐにそれを後悔した。
何せ自分の最期が鮮明に記録されていたのだ。誰だってそうなる。
爆風で右手が飛びオイルが噴出し左腕は破片で抉られ右目にも大きな破片が侵入し、
ヘリごと腹部から下を強引に捻じ切られて機械部がはみ出し口からもオイルが流れ首に亀裂が入りその後衝撃で機能停止……悪夢だ。
余計なことを思い出して寝覚め最悪になった私は、体を起こそうとして、動かないことに気付いた。
まだ身体動作に関する基本プログラムをインストールしていないのね。
幸い、前のボディから持って来た首から上の部分だけは動いたので周りを見てみる。
その結果、取り敢えずここが医務室であることは分かった。
人が居ないけれど、どうしたのかしら。通信の周波数を親友に合わせ、適当にピープ音三つを送信してみた。
数分もすると、どたばたと慌しく駆けて来る音と、私の名前を叫ぶ懐かしい声が聞こえて来る。
そしてドアがばん、と音を立てて開き、ふわりとした金髪ロングが現れた。
あれから何日が経ったことだろう! 私は随分久しぶりに見た気がする彼女の姿に、感動さえ抱いた。
「セプ!」
よろよろと覚束ない足取り、信じられない顔つきで私に近づき、頬を撫でる。
くすぐったくて恥ずかしくて、ちょっと頬が赤らんだ。
眼前に迫る髪と、いい匂い。抱きつかれたのだ。ちょっとスキンシップ行き過ぎじゃないかな。私はいいけど。いいけどさ。
髪が離れて、ジャニは今気付いたが持っていた紙袋から林檎とナイフを取り出した。
私の経験が声を大にして主張する。ジャニに刃物を持たせるんじゃあないッ! と。
確か、彼女はロクに包丁を扱えなかった。
その上調理中に怒らせると身振り手振りをつけて怒鳴るので、怖くてとても隣には居られなかったことを覚えている。
だから私は以後彼女に刃物禁止令を出したのだが、私が居ない間に変更されたか撤廃されたようだ。
いつ恐ろしい間違いを犯すかと冷や冷やしながら見る。
……あれ? 意外にもちゃんと出来てるじゃない、ジャニ。でもそれは兎に見えないわね。
ふふんと鼻高々なジャニ。私はそれくらいで驕ってどうすると思ったが、口には出さないでおいた。
異形と形容すべき形状をした林檎が差し出される。私に搭載された辞書では適切な表現方法を見つけられないが、
何処をどう切ったらこんなになるんだと突っ込まざるを得ない形だった。
ベクシンスキーの絵くらい理解出来ない、と言えば分かり易いかもしれない。
「食べないんですの?」
ちょっと顔が曇る。だって怖いんだもん、ジャニの作ったもの全部。
とは思ったものの、久方ぶりの食事も乙なものだ。私は手を動かせないので口を開けた。
この時先に説明しなかったのがまずかった。いや、まずくなかった。
ジャニは私がもう動けると思っていたらしく、物凄くまごついてしまったのだ。
説明しても良かったが、黙っていた方が余程面白い。
何より、桃色に頬を染めたジャニは可愛いし。思わず頬擦りしたくなるぐらい可愛いし。動けないから無理だけど。
結局彼女はなんだかんだと言い訳しながら変な形をした、
今にも『テケリ・リ!』とか言い出しそうな林檎を口に運んでくれた。
味まで変化させることは不可能だったらしく、普通の林檎の味だ。
形にも関わらず私が全て食べ切ったことで実に気を良くしたジャニは、続いて紙袋よりオレンジを取り出す。
危なっかしい、しかしそれなりに経験を積んだ手つきで皮を剥き、切り分けた。
今度は何らかの形を取らせようとしなかったので、誰が見てもオレンジに見える外見だ。
それも食べさせて貰う。と、口に入れて貰う時、偶然指まで口に入れてしまった。
引き抜こうとするジャニだがそうはさせない。私は甘噛みも交えつつ、彼女の指に付いたオレンジ果汁を舐め取った。
勿論、ただ舐め取っただけだ。そこから先には進んでない。
進んでないというのに、彼女の息はもう荒げられている。打たれ弱いというか何と言うか。受けだよねジャニって。
「あなた、性格が変わったんじゃありま」
「もっと頂戴、ジャニ」
言い終わる前に被せて発言する。
憮然とした顔になる彼女にもう一度同じことを言うと、渋々ジャニはオレンジを摘んで口の中に入れてくれた。
私も彼女の不興を買ったり、折角の食べ物を無駄にする気はない。今度は何もしなかった。
食べ終えて、息を吐く。このところ十二姉妹はどうなっているのだろう。
最近の様子を聞きたくなったが、それは来訪者によって断念するしかなくなった。
「「「セプー」」」
もう一回、息を吐く。こっちは溜め息だ。愛らしい悪魔がやって来た。
会いたくなかったといえば嘘になるが、実際会ってみるとやっぱり遠慮したくなる。
三人は私が起きていることに驚きを僅かも見せず、朝の挨拶でもするかのような、いつもの気安さで接してくれた。
但し、悪戯まで今まで通りにされるのは敵わない。私は前もってその旨を伝えておいたが、理解出来たかどうか心細い。
小悪魔たちの後ろから、エイプリルも入って来る。そちらは吃驚したようだった。
それでも努めて平静を装っているのが可笑しくて吹き出す。
私の反応に当惑を返すエイプリル。駄目だ、さっきからどうにも笑いが止まらない。
お陰で私は体を動かすことも出来ず、首を左右に振りつつ笑い続ける拷問を受けることになった。
「すっかり元気になったようですわね」
「お陰様でね。後は動作プログラム諸々をインストールしてくれれば元通りになるわ」
「それは結構」
彼女は返答すると、ジャニに向かって尋ねる。
「ジャニアリー、他の姉妹たちにはもう伝えた?」
「いえ、これからそうして、その後ニルソン様を探しに行こうと思っていたところですわ。
 丁度いいですし、セプをお願い出来ますかしら」
受けるかと思ったが、エイプリルは片手を上げて、自分が行く意を示した。
ジャニは理由を聞こうとして思い留まる。彼女の意思を察したからだ。
つまりは、久々に会った親友同士を短時間でも引き離すことはさせない、というものだが、
理由を聞いたら答えなければならなくなる。そして、エイプリルは大方の案に相違して恥ずかしがり屋だ。
彼女の中には、激情的な一面と恥じらい深い一面が奇跡のバランスで同居している。
故にジャニは聞かなかった訳だ。まあ、聞くまでもないことだったけど。
そういえば、メイは元気にしてるかしら? 帰って来られたのかな? それともまだ見つからないのかな?
部屋を出て行くエイプリルの背中を見て何故か不意に思い出して、訊いてみた。
三つ子が桃缶をジャニのナイフを使って自分たちで開けながら、答えてくれる。暫く見ない間に成長しちゃって。
その答えによると彼女は、サンドヴィルの時から付き纏う、
あの銀河連邦警察の女捜査官──アンジェリカだったかしら──と一緒に、グレイスランドで確保されたのだとか。
更に三人が言うには、鳥篭に首だけの状態だったらしい。確保はマーチが行ったが、三つ子はそれを残念がっていた。
聞くと、もし鳥篭にそんな状況で居たのなら、普段行えないような悪戯の数々を実行出来たのに、とのことだった。
前言撤回。この三人は成長なんかしてない。ナイフで開けたのだってきっとジューンの見様見真似だ。
さっき閉められたドアが開き、ニルソン様が入って来た。私は会釈する。
彼は以前と変わらぬ暖かな微笑みで応答した。
「気分はどうだい? 見たところ、十分に調子は良さそうだね」
「はい、体が動かないことさえ除けば、殆ど本調子です」
「今ソフトを入れるよ。その後の手順は分かるね? さ、目を閉じて」
頷いて、そうする。黒が広がり、緑色をした文字と記号の羅列が下から上へと流れていく。
私は体中をプログラムが駆け巡る表し難い感触に首から上だけを震わせた。
最新のソフトが出る度に行われるこれ、要するに更新だが、未だに慣れない。
マーチは快感として受け取っていると本人の口からいつか耳にしたが、
私は生憎そんなちょっとした変態気質のある女じゃない。清純な乙女である……異議はない筈だ。
緑の波が消え、私はOSを再起動させ
起動後、ゆっくりと目を開き、手が動くことを確認する。足も動く。体全体を動かしてみる。宛ら蚯蚓だ。
テストがこれだけでは心配なので、自己診断プログラムを走らせた。
アクチュエーターの動作確認や、反応速度のチェック、照準装置に視聴覚、
暗号装置のデコード、エンコード、放熱効率と現在の温度など、ずらりと並んだ検査項目を片付けていく。
「問題ないかい?」
ニルソン様はニルソン様でチェックをしているのだろう、機器を弄りながらそう言った。
はい、と答える。どうやら、体については完全に元通りになったらしい。
ぱたぱたと足音。検査し終わったばかりの聴覚機能を駆使して、足音から人数を探る。
一、二、三、四、五、六、七。残りの姉妹全員が来たようだ。
予想通り、ドアの向こうには家族の面々が揃っていた。
寝不足気味っぽい目つきのフェブ、相変わらず無表情で愛想なしのマーチ、
首から下もちゃんとあるメイ、安心の微笑みを浮かべるジューン、
食事のトレイを持って来てくれているジュライ、
それに、新しいポーチを胸の前で抱き締めているオーガスト。その中身は要検査ね。
などと思っていると、体中危険物で一杯の少女は、とてとてと私に近づいて来て、ポーチを渡してくれた。
やたら重いけれど、手榴弾の重みじゃないことに眉を上げる。では何だというのだろう。
ポーチを開く。中には手紙が一、二……数えると切りがないので止めよう。
一通手に取ってみる。部下のものだった。ということは恐らく人数分あるんだろう。
ペンと紙が何枚必要になるかしら。試算しながら手紙を全て取り出し、ポーチを返そうとする。
するとオーガストは笑ってこう言った。
「それ、あげる」
可愛らしい復活祝いに口の端を緩めて、ありがとう、とお礼を言う。こういう贈り物は嬉しいものだ。
手紙をポーチに入れ直し、傍らに置いた。手紙は後で読もう。明日になるかもしれないけど、兎に角読もう。
オーガストはジュライと入れ替わる。トレイが渡された。匂いを吸い込む。
和食を得意とする彼女らしく、白米に味噌汁、焼魚に漬物のシンプルな食事だ。朝昼夜と全ての場合でメニューたりえる優れもの。
私は再びここに帰ることが出来たのを幸いに思った。こうして家族たちと共に居られるし、美味しい食事にもありつける。
髪が目に掛かりそうになって、払い除けた。ヘッドドレスがないことに気付く。
服は病人服でもせめてヘッドドレスは着けたい。
あれが私にとってどのようなものかを例えるなら、
そうね、マッカーサーのコーンパイプやナチの鉤十字、テロリストのカラシニコフ突撃銃、といったところかしら。
どれもこれも明快さにおいては例として失格だし、メイはヘッドドレスが本体だろと言ってからかうけど。
頂きます、と言い終わるか言い終わらないかの内に食事を開始する。
トレイに置いてある箸を使うのは、慣れていない新しいボディでは中々に難しい。
ぽろぽろと零してしまう。視界の端でぷるぷるとジャニが震えているのが見えた。
分かり切った理由を問う前に、箸が半ば引っ手繰られるように彼女の手へと移る。
ああもう、ああもうと頻りに言いながら、ひょいひょいと摘み、私の口に運んでくれた。
途中、時間経過によって冷静になった彼女は周りの視線に気付いたが、
止めることは出来まいという予想の通りになった。
手早く、しかし調理者への敬意を示して味わいつつ食べ終える。
ジュライはトレイを受け取ると、これだけ食べられれば明日明後日には復帰出来るわね、と言って、
あの柔和で嫣然とした、意味の認識のし易さを重視した表現で言えば妖艶な笑みを浮かべた。
それに首の関節を動かして返答し、空腹を満たされた幸福感を、料理同様味わう。
彼女の次はフェブとマーチが私の復帰を祝ってくれた。
目つきの悪い方は始終ニヤニヤして黙っているだけだったが、感情を言葉に変換するのが苦手なだけで、
喜んでいることは確かなのだと解釈する。
そして彼女の相方はというと、ぷるぷると身を震わせたすぐ後、ぶわっと涙を溢れさせてしまった。
彼女のこんな反応を誰が考えただろうか? 取り敢えず、私は考えなかった。
良かった、良かったと何度も口にしながら、私の右手を両手で包む。ジャニの顔の一部分が、ぴくぴくと動いた。
漸く立ち直った私はお互いの為にその手を離し、失言だと言った後に思ったが、そこまで喜ぶ理由を聞いた。
彼女はきょとんとしてから、私に失言だと思ったのを馬鹿々々しく思わせ、
それどころか周りの姉妹たちさえ大いに呆れることになったそれを述べる。
フェブの理由とは、如何わしい本の整理だった。
常に私が代行していたのだが、居ない間にどれほどの重労働かを知ったらしい。
きっと彼女の性格からして後先考えず大量に買い込み、それでやっと片付けの苦労を認識したのだろう。
擦り寄って来る彼女を右手で押さえ、マーチに押し付ける。
ニヤニヤを引っ込めた今はしかめっ面の相方は頷いて、フェブを部屋から引きずり出した。
別にそこまでしなくても良かったんだけど。
メイが何事か話し掛けようとした時、ジューンが丁度口を開いた。
「セプ、そろそろ休んだ方がいいと思う」
「確かに、もう二十三時、休むにはいい時間だな?」
邪魔されたメイが微妙に嫌な顔で彼女に同意する。
そんなに遅かったのかしら、と、私が起きた時間を見てみると、二十一時半。なるほど、二十三時にもなる訳だ。
ニルソン様とエイプリルは首肯して、姉妹たちを外に出す。ジャニアリーがこちらを意味ありげに見つめていた。
姉妹の全員が外に出た後、ニルソン様だけが戻って来る。
彼は機械を二、三弄ってから、夜寝る時の挨拶として全宇宙で定番となっている、
例の英語にすると九文字の言葉を口にして、部屋を出て行った。
私は同じ言葉を囁くように言って、目を閉じる。電気が消された。
やはり、話し続けたのは体力を消耗させてしまったようだ。眠りは安らかで、心地の良いものだった。
……誰かの気配に目を覚ます。薄く目を開くと、ぼやけた金色の物体が視界に入り、同時に何かが唇に触れた。
例えるならジャニみたいな、馥郁としたいい匂いが鼻をくすぐる。
半ば寝ぼけた私は何を考えたのか、その金色をベッドに掴んで引き入れた。
で、多分朝。
金色だ。何もかも金色だ。金色。目が痛いくらい、というか痛い。眼球へ接触している。
そこまで知覚し、接触した個体を振り払って、人並みには勘の働く私は顔面蒼白になった。
横を見る。金色の源。予想通りというか何と言うか、百人に予想させれば九十九人は当てるだろう。
ジャニが居た。
しかもお互いに衣服を身に着けていない。何があったのか、私が何をしたのか、これだけで十分過ぎるほど良く分かる。
その上、間の悪いことに足音が聞こえてきた。センサーで調べると、エイプリルが一人で来たらしいと分かった。
服を探す。ジャニの服はベッドの中で乱雑に脱ぎ捨てられていたけれど、
私のはベッドの転落防止柵に引っ掛けてあった。
ジャニと彼女の服、それに裸体を隠そうと胸まで布団を上げる。思いっきりジャニが露出。駄目すぎる。
明らかにヤバい。絶対見つかるどころか、見つからなかったら見なかったふりをされたとしか思えない。
布団の長さが縦横共に足りないのだ。だから脇に寝かせる訳にも行かない。
足音は徐々に近づいて来る。ええい、最後の手だ。
ジャニの体を赤子みたく丸めさせ、私の体に重ねる。下腹部辺りに顔が来るようにすると、隠すのに適切な状態だ。
見つかったら普通にバレるより良くないような気がする。
そうなれば私と彼女の名前は、ナボコフのロリータに出て来たミス・レスターとミス・ファビアンに変わるだろう。
LesterとFabianを足してノイズを除去すればLesbianの出来上がりという訳だ。遊び心たっぷりね。
布団を上から被せて、コンシールメント終わり。ドアが開く。
エイプリルは手短に朝の挨拶をすると、手に持っていたトレイを私に手渡す。
往々にして、コンマ数秒の躊躇した時間は露見を招くものだ。
私は自分が裸であると曝すことをその危険を回避する為、即座に決定した。
受け取り、注意深く観察していたが、エイプリルの眉が少し上へ動いたのを除くと、特に変異は見られなかった。
「服は着ないんですの?」
そら来た。
「寝る時は脱ぐの。知らなかった?」
大嘘にもほどがあるぞ、私。
これで当分、服を着たまま寝られない。いや全く、はぐらかした後も気をつけなきゃならないのは煩瑣の限りだ。
腹巻必須になるわね。
もぞもぞと下腹部で動き。くすぐったい。エイプリルは気付いていないが、このまま起きたりすればジ・エンドだ。
彼女が椅子に座って部屋を出て行かないところを見ると、トレイや食器を持って帰りたいようだ。
急いで食べるとしよう。ろくすっぽ味わいもせずに食べたことはいずれ、
何らかの行為で埋め合わせをしたらいい。メニューから想像するにジューンだろうから、彼女に相応しい埋め合わせが必要だ。
にしても問題なのはジャニだ。起きられたら即ゲームオーバー、
しかも今目を覚ましたら彼女が真っ先に見るのは私の、まあ、文字にするのは何かと面倒ごとを招き、
口にするにも憚られる部位とものだ。
彼女が不意の目覚めの直後に私のそれを目にする──や、やめよう。そんな甘美な誘惑、勝てそうにもない。
私は朝食を胃に放り込み、合わせて持って来られていた牛乳も飲んだ。
途中ジャニが色々としたせいで危うく露見するところだったが何とか隠し通したことは、
長きに渡る私の任務や業績の中で、最も誇りに出来ることだ。誰にも言えないけれど。
面倒見のいい(時に良すぎることもある)リーダーは姉妹の状態に満足し、部屋を出て行こうとする。
「う、んぅ……」
布団の中からナイスタイミング、ジャニ。次起きて私がまだ精神的にスクラップとかになってなかったら、
もう一回同じ目にあわせてあげるからね。
ドアの前に立っていたエイプリルが振り向く。ああ、これで私は終わりだ。
固まっている私に近づいて来る。ジャニが布団の下で蠢き覚醒し始めた。リーダーも既に事実の認識に至っているだろう。
私は終焉を確信し目を閉じる。驚愕の短い叫びが二つ聞こえた。
あ、ちょっと快感かもしれない。これ。

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最終更新:2008年11月25日 22:16