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ひぐらしのなく頃に×ジョジョ5部

妄想してたけど結局まとまりそうにない妄想晒してみる


【TIPS:魔女と悪魔と神様と少年】

鄙びた村にある神社。その一角に立つ倉庫のような建物。
本来なら、『二人』が暮らしているはずの場所に、
今は『三人』が暮らしている。
少女の一人は、布団を被って夢の中だ。
「ううん……この新作トラップが完成すれば……むにゃ……」
夢の中で、少女はいつものように友人達と遊んでいるのだろう。
その口元には、微笑みが浮かんでいる。
少し視線を反らし、縁側。そこで二人が寄り添うようにして眠っている。
側にあるのはワインの瓶。酔っ払って眠ってしまったのだろう。
二人の内一人は少女。藍色に近い黒髪は月光を反射して美しい。
目を覚ませば、彼女には幸福と苦難の日々が待っているなど到底信じられない。
残る一人は男。年は三十代半ば、といったところであろう。
赤茶けた長髪。染めていたのが落ちたのか、斑色の模様がうっすらとついている。
彼がこんなに安らかに眠れるなど、彼を知るものが見れば驚くだろう。
「……二人とも、ぐっすりなのです」
二人を優しく見守るのは、巫女の衣装を纏った一人の女性。
見守る眼差しは、母のようでさえあった。
「その分……可哀想なのです」
そっと撫でようとするその手は、擦り抜けるだけ。
「何度、繰り返せばいいのでしょう。何度繰り返せば、幸福になれるのでしょう」
一人は、悪意の連鎖に捕らわれて、一人は、正義の意志に敗北して、
同じように、死の真実へ辿り着けない。
死を、繰り返す。何度も、何度も、惨たらしく。
「あなたも、可哀想です」
そう呟いて、彼女は傍らの存在を見やる。
触れられないと知っていて、彼に寄りかかるフリをしている。
そうして、一緒になって眠ったフリをしている。
「僕は、いいんですけどね」
目を閉じたまま、赤みがかった髪の少年は、答える。
そばかすの浮いたその顔に、悲しい笑みを浮かべながら。
「……でも、この運命の中でも、やっぱり、ボスは死ぬでしょう?
 それは……嫌なんです。電話が、声が、届かないのは、寂しいし、嫌だけど。
 でも、ボスが死んでしまうのは、もっと嫌なんです」
季節に似合わない紫のセーターを着た小柄な少年が呟く。
「今度こそ、ここから抜け出せるといいですね、ハニュウ」
「ええ……」
ああ、哀れだ、と思う。そこで眠っている男は知らないのだ。
彼の魂が、今もなおその傍らに在るのだということを。
見えなくてもいい、声を交わせなくてもいいから、側に居たい、と。
そう願って、ずっと側に居ることを、知らないのだ。

「ディアボロ……」
男の名を呟く。異国の悪魔の名を持つ男。
運命の袋小路に迷い込んでしまった男。
そうして、彼女と……梨花と同じ輪廻に捕らわれてしまった男。
梨花が死に、ループするたび彼もまた、戻って来る。
彼の死に方は、梨花とは違う。毎度毎度、それは惨たらしく死んでいく。
それはそれは呆気なく、死んでいく。
いつの間にか、二人の間には奇妙な連帯感が生まれていた。
繰り返される死の苦しみを知っている相手。
それが、彼に、彼女に、救いとなった。
「ドッピオ。ボクはもう、逃げないのです」
だからこそ、もう誰も死なせたくないと思う。
「ボクも、舞台に立ちます。ボクも、立ち向かいます。
 この運命を、乗り越えてみせるのです」
「……過去とは、乗り越えるべきもの。乗り越えた先にこそ、
 手に入れたいものがある。……ボスは前、そんなことを言ってました。
 僕もお手伝いします。ボスに、これ以上、死んで欲しくない。
 少しでも、救える可能性があるというなら運命に抗います」
魂を切り離されて、置いていかれて、それでも、彼はなお
彼のことをボスと、仕えるべき相手として、慕っていた。
ああ、それがなおのこと哀れなのだ、という思いを、
羽入――あるいは、オヤシロ様――はそっと胸の内に秘めた。

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最終更新:2009年12月24日 20:18
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