秘神界 現代編

作品情報

作品形式 小説
編者 朝松健
出版社 東京創元社
初版発行日 2002/9/13
書き下ろしクトゥルー神話作品アンソロジー。

関連書籍:秘神界 歴史編

収録作品

  • 序文 鰓ノアル日常
執筆:朝松健

小説

  • 怪奇俳優の手帳
著者:佐野史郎
ドラマ「夏のホラースペシャル」の10周年記念作品に「ダニッチの怪」が選ばれ、企画を提案した俳優の丈健を含む第一作「インスマウスの影」関係者が集まり当時の思い出を振り返り撮影に臨む。

「インスマウスの影」原作のおおよそのあらすじ、ダゴンや半魚人などが言及される。
ドラマは舞台設定が日本の漁村「蔭州升」に置き換えられた。
〈陀金秘密教団〉、小道具に「エーリッヒ・ツァンの音楽」のレコード、「ネクロノミコン」、「根供呂埜身昏 死霊秘法」が登場したことが言及される。

「ダニッチの怪」も日本の山村に舞台が置き換えられた。
壇爾馳村、教授の雨宮照治、ネクロノミコンに相当する古文書、古き神「世愚祖戸保巣」が言及される。

「クトゥルーの呼び声」、カダス、狂気山脈、レン、セレファイス、無名都市、ルルイエが言及される。

  • 清・少女
著者:竹内義和
家を嫌う二人の少女マリコとさえの会話。

二人は、それぞれ赤い舌の化け物を目撃している。

  • 土神の贄
著者:村田基
井沢勝則はアトピー性皮膚炎を患った妻のため西奥多摩に引っ越しする。近隣の「クチ」と呼ばれる地域では排他的な住人が独自の有機農法で野菜を栽培していた。

土神と呼ばれる神の存在が示唆される。

  • ルシャナビ通り
著者:伏見健二
社内で冷遇される語り部は、解雇された同僚を探し彼が語っていたルシャナビ通りを訪ねる。

人間よりも魚に似た集団、ウルシャナビが登場。
クトゥルー、ヨグ・ソトース、ウトナピシュティムが言及される。
ウルシャナビ、ウトナピシュティム:メソポタミア神話

  • ユアン・スーの夜
著者:南條竹則
頭上を飛び交う蝿の羽音に耐えられなくなった男が、夜のユアン・スーの町に散歩に出かける。

「死霊秘法」、「ナコト写本」、「エイヴォンの書」、「無名祭祀書」が言及される。

バーの店主の名《-ホテプ》。

  • 屍の懐剣
著者:牧野修
女性に暴力を振るうことでリアルを模索する中学校教師の語り部は、帰宅途中少女に呼び止められ彼女の祖父の家に立ち寄り短剣を見せられる。

少女の祖父はマサチューセッツの大学に勤務した地質学者。南極で都市を発見している。
短剣ネクロファロスはヨゴス製の金属で作られている。

  • 泥濘
著者:飯野文彦

  • イグザム・ロッジの夜
著者:倉阪鬼一郎

  • 地底湖の怪魚
著者:田中文雄
行方不明となった胃癌を患う飼い犬を地下採掘場で見つけ連れ帰った翌日、奇跡的な回復を遂げた様子を目撃した語り部は、地底湖に住む古代魚を食した影響と考え、古代魚を捕獲するため地底湖に潜る。

古代魚に似た顔をした怪人が登場。

  • 天にまします
著者:安土萌
孤児院で暮らす少女レイミの腰骨の上に刻まれた透明感のある蒼みを帯びた円く窪む痣を、周囲の大人は火傷の痕だと説明する。

  • インサイド・アウト
著者:友成純一

  • 語りかける愛に
著者:柴田よしき

  • 或る彼岸の接近
著者:平山夢明

  • 夢見る神の都
著者:妹尾ゆふ子

  • 暗闇に一直線
著者:友野詳

  • C市
著者:小林泰三

著者:荒俣宏

評論

  • 異次元からの音、あるいは邪神金属
執筆:霜月蒼

  • 現代オカルティズムとラヴクラフト
執筆:原田実

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作品 小説 2002年
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  • 2002年
最終更新:2024年05月25日 03:56