「中国知識分子の“チベット情勢処理に関する十二の意見”」

チベット騒乱後政府に求めた中国知識人の声明。 中文


1. 現在、中国政府のメディアが一方的な宣伝方式で、民族の憎悪を煽り、情勢をいっそう緊迫化させていることは、国家統一の長期的目標を守る上で、非常に有害無益なもので、私達はこの宣伝を止めるよう呼びかける。



2. 私達は、ダライ・ラマの平和アピールを支持する。 善意、平和と非暴力の原則に従って、民族の争いを適切に処理するよう希望する。 私達は罪なき人々に対するいかなる暴力行為も非難する。 中国政府に対し、暴力での鎮圧を停止するよう強く促すと共に、チベットの人々にも暴力活動をしないよう呼びかける。



3. 中国政府は、“これはダライ・ラマ集団が、組織的、計画的に策謀したという十分な証拠がある”事件だと公言している。 私達は、政府が証拠を示すと共に、政府が国連の人権理事会を招き、証拠と事件の経過、死傷者数、などを独自に調査し、国際社会の正反対の見方と、不信の気持ちを変えさせるよう提案する。



4. 私達は、チベット地区と同様の中国共産党指導者が、“ダライ・ラマは袈裟を被った極悪人であり、人間の顔をしたけだものである”といった文革時代の言葉は、事態の収束に役立たないし、中国政府のイメージのためにもよくないと考える。 私達は、国際社会に溶け込む中国政府を望んでおり、現代文明に合った執政の姿を示すべきだ。



5. 私達は、ラサで暴動行為が発生した日(3月14日)、チベット自治区の責任者が“ダライ・ラマ集団が、組織的、計画的に策謀したという十分な証拠がある”と言ったことに注目している。 この説明だと、チベット当局は、暴動が間もなく起こることを知っていたことになる。 しかし事態の発生と拡大を阻止できなかった。 これはそこに汚職があったのではないか、厳しく調査し処罰すべきだ。



6.もし最終的に今回の事件が、組織的、計画的策謀ということが証明できず、“民衆蜂起”から起きたものだとしたら、民衆蜂起を引き起こした理由とニセ情報を捏造し、中央と国民を騙した責任者を追及し、真剣に反省し、教訓として経験を総括し、今後同じ失敗を繰り返さないようすべきだ。



7. 私達は、チベットの人々に対し、踏み絵を踏ませるようなことや、仕返しをしないよう強く求める。 逮捕者の裁判は、公開、公正、透明の司法手続きに従い、各方面の納得を得られるようすべきだ。



8.私達は中国政府に対し、公正な国内外メディアがチベット地区に入り、独自の取材活動が行えるよう許可することを求める。 私達は、現在のこのニュース規制は、国民と国際社会の信頼を得られないものであり、中国政府の威信を損なうものだと考える。 もし政府が真相を掴んでいるのなら、あらゆる批判を恐れず、開放的姿勢をとるべきだ。 そうしてこそ、現在の国際社会のわが国に対する不信を一掃できるのだ。



9.私達は、中国民衆と海外中国人に冷静と寛容、そして深く考えるよう呼びかける。 激しい民族主義の姿勢は、国際社会の反感を招くだけで、中国の国際イメージを損なうだけだ。



10.1980年代のチベット動乱は、ラサに限定されていた。 今回は、チベット族各地に拡大している。 この情況の悪化は、チベット対策に重大な誤りがあったことを示すもので、関係部門は強く反省し、根本的に、この失敗した民族政策を考えるべきだ。



11.今後、同様事件の発生を避けるため、政府は中国憲法の中に明文化されている宗教の信仰の自由と言論の自由の権利を守るべきだ。 チベットの民衆に、彼等の不満と希望を発言させると共に、各民族の人々にも、自由に政府の民族政策に対する批判と提案を発言させるべきだ。



12.私達は、民族の憎しみを取り除き、民族和解を実現すべきであって、引き続き民族間の亀裂を拡大すべきではない。 一つの国が領土分裂を避けるためには、まず民族間の分裂を避けることだ。 従って、私達は、国の指導者にダライ・ラマと直接対話するよう呼びかけたい。 漢族とチベット人民が誤解を解き、交流を広げ、団結を実現するよう望む。 政府の部門であろうと、民間組織や宗教家を問わず、このために努力すべきだ。



2008年3月22日

署名者:

王力雄(北京 作家)
刘晓波(北京 自由著作者)
张祖桦(北京 憲政学者)
沙叶新(上海 作家 回族)
于浩成(北京 法学家)
丁子霖(北京 教授)
蒋培坤(北京 教授)
孙文广(山东 教授)
余 杰(北京 作家)
冉云飞(四川 编辑 土家族)
浦志强(北京 弁護士)
滕 彪(北京弁護士 学者)
廖亦武(四川 作家)
江棋生(北京 学者)
张先玲(北京 技師)
徐 珏(北京 研究员)
李 骏(甘肃 カメラマン)
高 瑜(北京 記者)
王德邦(北京 自由著作者)
赵达功(深圳 自由著作者)
蒋亶文(上海 作家)
刘 毅(甘肃 画家)
许 晖(北京 作家)
王天成(北京 学者)
温克坚(杭州 自由職業)_
李 海(北京 自由著作者)_
田永德(内蒙古 民间消費者の権利擁護者)_
昝爱宗(杭州 記者)
刘逸明(湖北 自由著作者)_
刘荻 (北京 自由職業)

翻訳文章
有縁ネット: 947中国の三面記事を読む(344)中国知識分子の“チベット情勢処理に関する十二の意見”
http://henmi42.cocolog-nifty.com/yijianyeye/2008/03/947_0103.html
より。
最終更新:2008年08月04日 18:13
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。