楊春林(ようしゅんりん)さん Yang Chunlin
人権擁護活動家の楊春林さんは2007年7月6日に拘禁され、8月23日に「国家転覆罪」で起訴されました。楊さんは、黒龍江省の佳木斯(ジャムス)市の黒通警察署で拷問を受けたと言われています。
拷問は、鉄のベッドの四隅に手足を伸ばして鎖でつなぐというもので、この拷問を受けた者は、全身に激しい痛みを感じ、飲食・排便もその体勢でしなければなりません。楊さんは、この拷問を8月の始めに6日間、9月に1日間受け、また他の囚人がこの拷問を受けるのを見せつけられて、彼らの排泄物を片付けさせられたものと思われます。
楊春林さんは、充分な補償なしに土地を奪われた地元の農民4万人以上が起こした法的行動を支援する活動をしていました。北京の人権弁護士、
高智晟(こうちせい)氏が組織したハンガー・ストライキに参加したことも理由となり、2006年には4回逮捕されています。
地元の農民は、土地没収などの人権侵害から注意をそらすために北京オリンピックが利用されていると感じていました。そうした農民の不満を汲み取って、楊春林氏さんは2007年のはじめから「オリンピックではなく、人権がほしい」というスローガンを使ってキャンペーンを始めたと言われています。その後、このスローガンは各地で使われるようになりました。
楊さんは、このスローガンに同意する人の署名集めをしたところ、「転覆」の罪にあたるとされました。
楊さんは身柄拘束後、他の同房者たちに人権について話しているとも伝えられています。
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最終更新:2008年09月10日 09:05