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ソーシャルエンジニアリング


人の心理や習慣の隙を突いて、情報を聞き出したり、アクセスを得たり、不正な行為をさせたりする手口の総称です(英語では social engineering)。技術的な守りを迂回して、人を通じて入り込みます。

定義

NIST の用語集は、次のような定義を載せています。
  • システムやネットワークへの攻撃に使える情報(パスワードなど)を明かすよう、人をだまそうとすること(NIST SP 800-82r3)
  • 相手と関わって信頼を得たうえで、機微な情報を明かさせたり、許可のないアクセスを得たり、不正を働いたりするよう、人を欺くこと(NIST SP 1800-21B、SP 800-63-4 ほか)

主な手口

手口 特徴
フィッシング なりすましたメールや Web サイトで、情報を入力させる
ビッシング 電話で、IT 部門やサポートの担当などを装う
口実を使った聞き出し 新しい社員、修理の担当、研究者などを名乗って質問を重ね、得た情報をつなぎ合わせる。1人から十分に聞き出せなければ、同じ組織の別の人に、最初の人から得た情報を使って近づく(CISA の解説)
経営層へのなりすまし 経営層を装って、相手を説得し、自分たちのために行動させる(MITRE ATT&CK Mobile T1660)
MITRE ATT&CK(攻撃者の手口を整理した公開の知識ベース)は、信頼できる相手を装うことと、急ぎや不安を感じさせることを、よく伴う要素として挙げています(T1566.004)。

守る手段

手段 何をするか
確かめる手順 パスワードの初期化、認証器の再登録、振込先の変更、送金の依頼などは、依頼が来た経路とは別の経路(登録済みの電話番号へのかけ直しなど)で本人に確かめる。手順として決め、急ぎでも省かない。CISA は、正規の組織の者を名乗る知らない相手については、その組織に直接問い合わせて身元を確かめるよう勧めている
権限と承認 重要な操作は1人で完結させない(職務の分離)
フィッシングに強い認証 FIDO2/WebAuthn(パスキー、セキュリティキー)などを使い、パスワードを聞き出されても、それだけでは入られにくくする。ただし、ヘルプデスクをだまして認証器を再登録させる手口や、遠隔管理ツールを導入させる手口には効かないので、上の確かめる手順と組み合わせる(多要素認証)
物理的な守り 入館の管理、共連れの防止
報告と教育 手口を知り、怪しいと思ったら報告する。報告した人を責めない

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出典

確認日:2026年10月16日
ATT&CK:© 2026 The MITRE Corporation. This work is reproduced and distributed with the permission of The MITRE Corporation.(Terms of Use)
最終更新:2026年10月17日 08:01