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認証


利用者・プロセス・機器が、名乗ったとおりの相手かを確かめることです(英語では authentication)。

定義

NIST の FIPS 200 などは、認証を「利用者・プロセス・機器の身元(identity)を確かめること。多くの場合、情報システムの資源へのアクセスを許す前提になる」と定義しています。
識別(識別子を示して誰だと名乗ること)の後に行い、認証の結果をもとに認可(何を許すか)を決めます。

3つの要素

NIST の用語集(CNSSI 4009-2022)は、認証の要素を次の3つに分けています。
要素 用語集の例
知識(知っているもの) PIN、パスワード
所持(持っているもの) 暗号を使う識別用の機器、トークン
生体(本人の特徴) 生体の特徴
[[多要素認証]]は、2つ以上の異なる要素を使う認証です(同じ用語集)。パスワードを2回聞くのは、同じ要素を2つ使うだけなので、多要素にはなりません。

フィッシングに強いかどうか

NIST SP 800-63B-4(2025年7月)は、ワンタイムパスワードのように手で入力する方式は、フィッシング耐性があるとはみなさないとしています。耐性があるのは、認証の結果を接続や接続先の名前に暗号で結びつける方式で、同じ文書は、クライアント認証の TLS を使う方式や、WebAuthn(FIDO2)を例に挙げています(パスキーも WebAuthn を使う方式です)。詳しくは多要素認証と中間者攻撃のページにまとめています。

仕組みの例

仕組み 何をするか
Kerberos 社内のネットワークで、チケットを使って利用者を認証する
SAML 組織の間で、認証の結果を受け渡し、シングルサインオンを実現する
OpenID Connect OAuth 2.0 の上に、ログインの結果(誰がログインしたか)をアプリケーションに渡す仕組みを足したもの。OAuth の認可サーバが、利用者のログイン(認証)も受け持つ
公開鍵による認証 秘密鍵を持っていることを示す。鍵の管理が強さを決める(鍵管理)
''OAuth 2.0 は認証の仕組みではありません。''第三者のアプリケーションに、HTTP のサービスへの限られたアクセスを与える認可の枠組みです(RFC 6749)。認証には、その上に作られた OpenID Connect などを使います(認可)。

運用の要点

  • パスワードは、使い回しと、漏えいしたものの再利用を防ぐ
  • 管理者のアカウントや、外部からの接続の入口には、フィッシング耐性のある方式を使う
  • 認証の失敗が続いたときの対処(一時的な停止など)と、その記録を決める。1つのアカウントの停止だけでは、多くのアカウントに少しずつ試す攻撃(パスワードスプレー)は防げないので、アカウントをまたいだ失敗も監視する
  • 認証の手段を失ったとき(機器の紛失など)の、本人を確かめ直す手順を、攻撃の入口にしない

関連するページ

流れ:識別 → 認証 → 認可 → 責任追跡性(全体はアクセス制御。ネットワークへの接続での枠組みはAAA)
多要素認証・IAM・認証・認可技術

出典

確認日:2026年10月16日
最終更新:2026年10月16日 17:53