北一輝が大正12年に発表した著作。これは、大正8年に上海で執筆し、発禁処分を受けた「国家改造法案原理大綱」もとにしたもの。
その際、署名を「日本改造法案大綱」に変え、多くを伏せ字にして出版した。
国民の天皇、土地処分三則、大資本の国家統一、労働者の権利、国民の生活権利、朝鮮その他現在及び将来の領土の改造方針、国家の権利等で構成されている。
国家社会主義による現状打破、国家革新案であり、当時としては驚く
戒厳令下に腐敗堕落した政党政治を破壊し、栄華を貪る財界を解体してしまう、というもので全国的不況にあえぐ情勢から右翼陣営に強い共感を呼び、聖典ともされた。
内容、及び天皇制に関する説明を下に掲げる。
1 天皇自身のクーデターによって憲法を3年間停止し、両院(衆議院・貴族院)を解散して全国に戒厳令を敷く。
2 華族制度の廃止。
3 治安警察法や新聞紙条例を廃止して国民の自由を回復させる。
4 皇室財産を国家に譲渡する。
5 国民の私有財産を強化する。
6 大資本の国有化。
7 私企業の利益を労働者に分配し、1日8時間労働と日曜祝日の休業(賃金は支給)を断行すること。
8 国民の平等自由の原則を確認し、国民の人権を擁護すること。
9 不法に大規模な領土を占有している国家は人類共存の天の法則を無視している。よって、これらの国家に対しては戦争を開始する権利がある(具体的には、シベリアの領有や、オーストラリアへの勢力拡張の提唱)。
最終更新:2008年05月04日 17:01