とある家のインターホンを、一人の少女が押した。

「おーっす、久しぶり!」

花咲ランの元気のいい声が、静まり返った街に響く。
程なくして、その家の住人の一人が顔を出した。
ランの親友、ユキだった。

「ラン…!本当に、ランなの…!?」

「もっちろん!」

いつものような屈託のない笑顔を見せる。
それは、親友が無事であるという何よりの証拠だった。
そして、ユキにとっては絶望に染まった街の希望の到来を告げているようにも思えた。
ここ数日の緊張が解けたのか、ユキの目に涙が浮かんだ。
その涙を拭い、笑顔でランを迎える。

「久しぶりだね…とにかく、上がってよ」

「うん、お邪魔しまーす」

「いやぁ、やっぱり地元っていいね。落ち着けるなぁー」

まるで自宅であるかのように、ランがのびのびと振る舞う。

「家にも行ったんだけど、じいちゃん出かけてるみたいでさぁ。参っちゃったよ」

「でも、お爺さんも大変だったんだよ。毎日毎日、『ランからの連絡はないか』って…」

「アハハ…ごめん、こっちも色々と余裕がなくてさ」

ランが小さく音を立てて手を合わせ、少しだけ頭を下げる。
態度は軽いものの、反省はしているらしい。

「…ってゆーか、ユキだって連絡してくれればよかったのに」

「それは、そうだけど…」

確かにそうだけど、ユキは連絡を取らなかった。
取りたくなかったのだ。
自分がいることで、ランの戦う決意を鈍らせたくなかった。
戦うランの未練になりたくなかった。
しばらく気まずい沈黙が続いた後、ランが口を開いた。

「さて…と。じゃあ、そろそろ行くね」

「え…もう?」

「うん。じいちゃん帰ってるかもしれないし、皆のとこに戻る前に町中を見て回りたいって思ってさ」

「戻る…?」

その一言で、ユキの表情がわずかに曇った。

「そ。まだ、やる事があるからね」

「…」

「? どうしたの、ユ…」

その言葉はユキの唇によって遮られた。
そして、そのままベッドの上に押し倒される。
突然の事で、ランには何が起こったか理解できないでいた。
だが、その頭の上で「カチャッ」と微かな金属音が鳴ったことで、我に返った。
ユキを突き飛ばそうとしたが、手が思うように動かない。
そこでようやく、ランは自分の手に手錠がかけられた事に気付いた。

「ユキ…!?」

どうしてこんなことを。何でこんな物が。
分からないことばかりが増えて、ランの頭は混乱していった。

「…ちょっと、ユキ!これ取ってよ!」

ようやくランが言葉を発し、必死に暴れるが、流石に手錠が外れる気配はなかった。
自由な足をばたつかせるが、ユキには届かない。
そんなランに、ユキが顔をよせてきた。

「いいじゃない、戻らなくても…ランはもうここに戻ってきたんだから…」

まるで子供を寝かしつける母親の様な優しい声と、髪を撫でる手の感触。
だが、その瞳には狂気にも似た歪んだ愛情があった。
親友の得体のしれない感情を目の当たりにして、ランが僅かに気圧される。

「綺麗な脚ね…」

ユキの手が、ランの足を丁寧に撫で始める。
その手つきが、ランの肩を僅かに震わせた。
ランが僅かに芽生えたその感覚を押し殺し、自分を奮い立たせる。

「ハぁ!?意味分かんないよ!ねぇユキ、冗談はやめてってば…!」

ランの抗議を無視して、ユキの手がランの感触を味わう。
やがてその手がズボンに覆われた秘所に辿り着くと、そこを指先で軽く撫でた。

「…っ!」

ランの体が、小さく跳ねる。
そんなランの反応を無視して、ユキの手は更に上へと滑り、ランの胸を包んだ。

「ラン…」

ユキの手がランの胸を包み、押し、撫でる。
ゆっくりと、そして何度も押し寄せる感覚に、ランの吐息が乱れていった。

「ユキ…ねぇ、いい加減に…」

さっきよりも弱弱しいが、それでもまだランは強気だった。
無駄だと分かっていても必死に手を動かし、拘束を解こうとする。

「駄目よラン、痕が残るから…」

そう言ってユキが手を重ねて、ランの手を止める。
必然的に胸から手が離れ、ランが呼吸を整えようとする。
だが、ユキはむき出しになったランの首に、キスを落とした。

「ひゃっ…!」

思わず声を上げてしまう。
自分でも驚くくらい、体が跳ね上がった。

「可愛いわ、ラン…」

そのまま舌を這わせながらシャツのボタンを外し、ランの服をはだけさせる。
飾り気のないスポーツブラがずらされて、ランの胸が露わになった。

「や、っ…!」

ランが反射的に胸を隠そうとするが、またもや手錠に遮られる。
それでも必死に体をよじらせ、胸を隠そうとした。
いくら親友でも、こんな所は見られたくなかったからだ。
そんなランの気持ちなどお構いなしに、ユキがランの胸の先端を口に含む。

「んぅっ…!」

ランの体が震え、またしても声が漏れる。
首筋に残る感触と、乳首を責める感触。
その両方が、ランの体に熱を与えていった。
またユキの手が動き出して、今度はランのサスペンダーを外した。
ズボンを脱がせるつもりだ。
ランは脚を閉じて抵抗するが、ユキの手は止まらなかった。

「やだ…やめてよ、ユキ…」

それは先ほどまでとは違い、少女相応のか細い声だった。
ラン自身、そういった行為に嫌悪感があるわけではないが、こんな状況では話は別だ。
だが、それはユキの中の加虐心を煽るだけだった。
あっさりとズボンは下着ごとずらされ、ランの秘所が晒される。

「ラン…」

ユキの指先が割れ目を何度かなぞる。
その度にランの体は震え、息が乱れた。
そして、どんなに心が否定しても、体は正直だった。
ランの秘所から愛液が滲み、ユキの指を汚していった。
しっかりと慣らしながら、少しずつ、ユキの指がランに侵入する。

「あっ…あ…!」

ユキの指が動く度に、ランの甘い悲鳴が、何度も響く。
ユキは指を曲げて、ランの中を蹂躙した。
指は半分も入っていないが、それでもランにとっては十分すぎた。

「はぁ…あんっ…!」

もはやランに、抵抗する力は残っていなかった。
さっきまで暴れた疲労もあるが、それ以上にユキから与えられる快楽に、流されていた。
そして何より、親友からの巧みな愛撫で、少しでも気を抜けば果ててしまいそうだった。

「ユキ…ダメ、だって…もう…!」

ランが途切れそうな理性を必死に繋ぐ。
だが、それでユキが止まるはずがなかった。
ユキの指が一層激しく動き、ランを快楽の絶頂へと誘った。

「やっ、あっ…駄目、ユキ…あ、ぁっ…!!」

ランの中で何かがはじけ、そして、ユキの指を締め付けながら絶頂を迎えた。
最終更新:2013年06月18日 19:40