ある夜…
「似合わないのに格好つけちゃって…ふふっ…」
ジェノック第5小隊メンバー・笹川ノゾミはダック荘の廊下をウキウキとした表情で歩いていた
すると
ドンッ
「あっ!ごめんキヨカ!大丈夫?」
見るからに浮き足立っていた彼女は案の定、別の生徒と正面衝突してしまった
「平気」
ぶつかった相手は仙道キヨカ
小隊は違うが彼女もジェノックの所属である
「ねぇ、そういえばキヨカの兄貴ってどんな人?」
「どうした?突然」
ぶつかったかと思えばいきなり話を振るノゾミだが、キヨカは困惑する素振りも見せずにさらりと聞き返す
「さっきぶつかった時、ちょうど兄貴の事を考えてたから思い出して…。あ、立ち話があれなら私の部屋に来ない?」
「そうする」
場所を移し、ノゾミは改めてキヨカに訊いた
「それで、キヨカの兄貴ってあの仙道ダイキでしょ?どんな人?」
「別に…あんなのお兄ちゃんじゃない」
「へえ…意外かも。アルテミスに出たり5年前のミゼル事件で世界のために勇敢に戦ったり、キヨカの自慢の兄貴だと思ってた」
有名人とあってか、ノゾミの言葉の端々からは彼女の興味深さが伺える
「何かあるとすぐ家を出てくし、そうやって事件に首突っ込んで入院した事もある駄目なお兄ちゃんだから」
だが、キヨカはそんな兄について半ば貶すような態度で答える
「何だかんだ言って、本当はキヨカも兄貴が大事なんだ」
「誰がそんな事言った?」
だが、キヨカの態度とはまるで噛み合わないような事をノゾミは口にした
キヨカは微かにムスッとした表情をしながら彼女に聞き返す
「え?兄貴が心配とか、一緒にいれなくて寂しいとか、私はそういう意味だと思ったんだけど」
「違う。LBX以外じゃお兄ちゃんとして尊敬できる所がないって意味」
ノゾミがやや嫌味っぽく答えると、キヨカはそれをすぐさま否定する
「その割にはさっきから『お兄ちゃん』なんて甘えん坊な呼び方だよね。あとCCMのストラップも……あ、やっぱり図星だった?」
「……」
さらにノゾミが重箱の隅を突こうとすると、とうとう観念したのか、キヨカは無言のまま小さく頷いた
「……実を言うとね、兄貴がロストしてから私もちょっと寂しかったの。だからキヨカも同じ気持ちじゃないかなって思ったんだ」
「ノゾミも同じ…?」
「うん。だから、兄貴の事で寂しくなった時は遠慮しないでまた部屋に来てよ」
「……」
キヨカはノゾミの誘いに先ほどと同様に無言で頷いた
だが、今度は頷くだけではなかった
「えっ!?」
キヨカはノゾミに抱き付いてきた
彼女は思わず声を上げる
「……寂しいから少しこうさせて」
「子供みたい…。こんなキヨカ初めて見た…」
だが、ぽかんと驚きながらもノゾミはキヨカを優しく抱き返す
「でもちょっと変な気分になるね。女の子同士で抱き合うなんて」
「変だけど…案外悪くない」
「じゃあ…もっと変な気分になってみる?」
そう言うとノゾミはキヨカの胸を目指し、体と体の境目へ手を差し込んだ
「んっ…!」
ぴくりと体を震わせるキヨカ
その反応を楽しむように、胸の頂のあたりをノゾミの手が滑り回る
「キヨカ、どう?」
「何か熱い…」
「そしたら少し冷まそっか」
「え…!?」
ノゾミは体を僅かに離して空間を作り、キヨカの部屋着を捲り上げた
「…ノゾミも」
「あっ!」
それに対抗してか、キヨカもノゾミの部屋着を捲り上げる
上半身を曝け出した2人は、再び互いの体を引き寄せた
「キヨカの体、本当に熱いね」
「それノゾミのせい…」
「あははっ!やっぱりやめる?」
「……」
ノゾミの問いにキヨカは黙って首を横に振った
「だったら…」
「…っ!」
ノゾミはキヨカの下半身に手を伸ばした
「これでもっと寂しさを紛らわせてあげる」
さらにそのままキヨカのハーフパンツの中へと侵入する
「んん…っぁ!」
ノゾミの手がキヨカの秘所に辿り着き、くちゅりと淫らな音が立つ
「キヨカのここ…湿ってる」
「ぁ…んぅ…!」
微かだが、普段のキヨカからは聞けないような高い声が飛び出してくる
「行くよキヨカ」
「んっ…んぁあ…!」
ノゾミの指がキヨカの秘所を分け入ると、その声が徐々にボリュームを上げていった
だが
「ぅ…ぁむっ…」
「ちょっ…!」
キヨカは体を走る衝撃に耐えながら、頭を下げてノゾミの胸に口を当てた
「ひゃっ…くすぐったいよキヨカ…!」
「私だけしてもらうのは悪いから…んむっ…」
「あんっ…!あっ…キヨカぁ…っひゃうっ!」
そのまま赤ん坊のように胸を吸い、舐め回す
ノゾミは体を捩らせ反応するが、その弾みでキヨカの中に入れていた指が抜けてしまう
「んぁ…」
「はぁ…はぁ…」
これはチャンスだとばかりにキヨカは胸から口を離した
ノゾミが息を整える隙に、キヨカは彼女のハーフパンツに手を掛け、同時に下半身へと顔を近付ける
「待って…!」
ノゾミは何かを懇願するような目で言った
キヨカは動きを止め、見上げるように彼女と顔を合わせる
「私にもキヨカの…させて」
「…分かった」
キヨカとノゾミは頭の方角を互い違いにして、ベッドに横たわった
キヨカの顔の前にはノゾミの、ノゾミの顔の前にはキヨカの下半身が位置する
「キヨカ…来て…」
「んむっ…」
「ぁんっ!んぁあああっ!」
キヨカの責めにノゾミは激しく声を上げる
「はむっ…ノゾミも…」
「わかっ…た…。ゃぁんっ!んむ…」
「んぅっ…!は…ぅんっっ!」
逆にキヨカは、ノゾミによって押し出される声を必死に抑え込もうとする
「あぁん!ふぁあぁっ!」
「んぅぅうっ!」
唇で、舌で、互いを蹂躙し合う
そうしてもたらされる全身を貫く快感に、2人はある種の罪悪感のようなものを抱いていた
「はぁっ……あぁあんっ…キヨカ…っぁ…キヨ…カぁ…!」
「んっ…ぅうんっ…ノゾミ…!」
だがそれでも互いに名前を呼び合いながら、快感をさらに高めていく
「んぅっ……ノゾミ…もう…」
「わか…った…ふぁあっ…キヨカっ…あ…んっ…一緒に…イこっ…」
2人は互いの限界が近い事を察すると、これまでより一層激しく責め合い
「んっ…!あんぅんんんぅうっ!!」
「ふぁあぁあああぁん!!!」
一気に絶頂へと駆け上がっていった
「ふぅ…っ…んんっ…」
「はぁ…はぁ…」
「ごめんねキヨカ…」
「どうした?」
行為を終えた後、ノゾミは唐突にキヨカに謝り出した
「その…こんなイケナイ事させて」
「別に気にしてない。悪くなかったから」
「でも…もしこんなの繰り返したら…私、元に戻れなくなりそう…」
女同士という普通ではない形で得る快楽
ノゾミはその虜となる事に不安を抱いていた
「それでもいい。その時は私も付き合う」
「キヨカ…」
が、そんな彼女の不安を切り捨てるのようにキヨカは自らの意思を示す
さらにキヨカはCCMを取り出し、愛用のタロットを見始めた
「ムーンの逆位置…」
「…意味は?」
「失敗にならない過ち」
そのタロットが導き出したのも、まるで2人の関係が進展する事を求めているかのような答えだった
最終更新:2013年12月20日 21:01