普通の日記/2015年07月06日(月)/「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産登録決定に不満ありあり
2016-09-18






女子サッカーも良いんですが、語りたいのはこの件になってしまう。




日韓、土壇場で折り合う=ユネスコ委員会が決着迫る-「明治産業革命」世界遺産

ttp://www.jiji.com/jc/zc?k=201507/2015070500207



「強制労働初認定」と意義強調=「判定勝ち」「外交戦実る」―韓国紙 (時事通信) - Yahoo!ニュース

ttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150706-00000096-jij-kr



官房長官「強制労働を意味しない」 世界遺産登録 (朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

ttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150706-00000019-asahi-pol



韓国の国会、日本の産業革命遺産めぐり糾弾決議を可決:朝日新聞デジタル

ttp://www.asahi.com/articles/ASH5D56BKH5DUHBI01B.html




【参考リンク】






登録自体は喜ばしい話なんですが、こういう条件なら先送りか再検討をするべきだったと思います。

申請対象が1850年代から1910年までであり、それが世界遺産に登録されたのであれば「強制徴用」についての記述は世界遺産とは別途に取り扱うのが筋。
1850年代~1910年代に「強制徴用」があったのかという誤解を生みかねない事で、結果的に世界遺産の範囲内にそれを含める様な妥協の仕方は明らかにおかしい。
世界遺産の登録に関連付けて「強制徴用」を取り扱うなら、申請対象を「1850年代から始まる~」などと幕末・明治時代に限らないもので再申請した上でしょう。

ただ問題として、今回登録を諦めてしまうと来年の委員国に韓国は残りますが日本はいないというのがあって、
それが今回のうちに登録させないといけないという日本の焦りも助長したのではないかと思いますし、それゆえに韓国も強気にゴネた所もあったのではないかと。
功を焦って玉に瑕を付けた格好ですね。


委員会の決議に関して世界遺産 - Wikipediaから引用↓

世界遺産委員会の決議

世界遺産委員会は、諮問機関の勧告を踏まえて推薦された物件について審査を行い、「登録」「情報照会」「登録延期」「不登録」のいずれかの決議を行う[28]。

「登録」(記載)は、世界遺産リストへの登録を正式に認めるものである。

「情報照会」は一般的に顕著な普遍的価値の証明ができているものの、保存計画などの不備が指摘されている事例で決議され[29]、期日までに該当する追加書類の提出を行えば、翌年の世界遺産委員会で再審査を受けることができる。ただし、3年以内の再推薦がない場合は、以降の推薦は新規推薦と同じ手続きが必要になる[30]。

顕著な普遍的価値の証明などが不十分と見なされ[29]、より踏み込んだ再検討が必要な場合は「登録延期」(記載延期)と決議される。この場合、必要な書類の再提出を行った上で、諮問機関による再度の現地調査を受ける必要があるため、世界遺産委員会での再審査は、早くとも翌々年以降になる。

「不登録」(不記載)と決議された物件は原則として再度推薦することができない。ただし、不登録となったものと異なる理由で再提案すること、たとえば、自然遺産として不登録になった物件を文化遺産として再提出するなどは可能である[31]。諮問機関の勧告の時点で「不登録」勧告が出されると、委員会での「不登録」決議を回避するために、審議取り下げの手続きがとられることもしばしばである。たとえば、2012年の第36回世界遺産委員会では、「不登録」勧告を受けた推薦資産は9件[注釈 6]あったが、うち5件は委員会開催前に取り下げられた[32]。


また全会一致が基本の世界遺産ですが、それが無理だと投票という場合もあるようです。
投票に賭けるにしてもそれに失敗すれば日本の外交的敗北は擁護できない程に明確で、それも避けたかったところはあるでしょう。


「強制労働」に対する認識の違いもあるんでしょうね。
世界遺産委員会での登録決定時に韓国は「forced labor」(強制労働させられた)と陳述する用意があったらしく、
日本が修正を求めた結果、日韓共に「forced to work」(働かされた)と表現する事で韓国は譲歩したとか。
しかし、この「forced labor」と「forced to work」という言葉に差は無い様に思えます。(実際無い)
この点は従軍慰安婦の件における「性奴隷」(sex slave)の様な明確な違いが無く説得力が無い。
日本は迂闊な言葉で折り合いを付けてしまったなと残念に思いますし、それだけ韓国のわがままを攻略するには解釈変更が可能な抽象的な表現に頼らないと無理だという表れでもある。


結局、韓国の狡猾かつ自由な振る舞いに付き合わされ何とも嬉しくない結果。
「強制労働」の言質を獲った事で影響は世界遺産に限らない話に進みそうで、嬉しさよりも不満の方が大きいのが今の心情。
サッカーでいうならラフプレー連発の試合に勝ったような、味の悪さです。


世界遺産自体いらないって考えもできるんですが、観光において「世界遺産」のお墨付きは美味しいでしょうからね。
福井県も中池見湿地ではラムサール条約の効力が活きているので、環境を守る上でも世界遺産は交渉カードとして有力。





まぁ世界遺産に決まったからには今後の事を考えるのが建設的。
韓国が「forced to work」を利用してくるのは想定外であってはなりませんので、折れないよう願いたいです。







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最終更新:2016年09月18日 04:32