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第7回SRC学園シナリオコンペ

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第7回SRC学園シナリオコンペ

主催:マイヤーさん


Change My Resume!! (マイヤーさん)

これは実に好かれなさそうな主人公。
自分本位で現実から目を逸らし続けた騎士が、自分が本当に欲しいもののために現実と向き合う話。
毎回思うのですが、マイヤーさんのシナリオは動的な演出もそうですが、静的な演出が細やかですね。
今回でいうなら履歴書。私はああいうレイアウトがホントに下手なので感心するばかりです。
真相への伏線、主人公の心理描写、どちらも丁寧になされているのですが、御手洗が真相を見抜いてから先、ちょっと分かりづらくなってしまった感じも。
主人公が突然、プレイヤーの目線から外れてしまったからかな。

聖乙女へ行こう! (回天さん)

お題の扱い方について、変化球・魔球投手が目立つなか、ずばり直球・正統派なシナリオ。
このシナリオのみことくん大人しいな、と思っていたらあのラストシーン。そうだ、それでこそだ。
意外にも分岐なしでお話の結果が不合格なのはこのシナリオだけだったりするのですね。
みことくんの正体を知らない人にはやや唐突なオチだったかも。

双姫剣舞 (Philoさん)

硬質でクセのある文章が目をひくPhiloさんのシナリオ、お話の構成も巧みです。
他人の合格を判定し、実は自分も判定されていたという二重の合格の物語。
シナリオとしてはとてもオーソドックスな作りですが、短編作品にしては登場人物が多すぎるでしょうか。
名前を覚える必要がある重要人物は一握りではあるのですが、一部、ある程度設定を把握していないと分かりづらい描写のあるキャラクターも居たように思います。
主人公の笑顔で閉めるラストシーンは次の物語のはじまりを予感させる短編らしい爽やかな幕引きでした。

エンジ色のエポック (和光佳清さん)

タイムリープとタイムパラドックスが複雑に絡み合い、登場人物の半数が自分 (!) という驚きのシナリオ。
このシナリオのSRC学園は本当に直近の近未来なのですね。主人公・裕美先生の生年が1997年。
最初に刺殺された後は、フローチャート付きだと分かったので、わざと死にそうな選択肢を選んでみたり、自筆文字の達筆ぶりに驚いたり。手書きフォントかと思いました。
総集編スペシャル的な作りに、消化不良というかだいぶ強引な部分はありましたが、静的な内容とは裏腹に、作者さんの熱気を正面から感じることができるシナリオでした。

刹木さんがんばる (千早神牙さん)

私はものぐさな性格で、スケジュールを決めて行動するタイプのゲームが苦手なのです。
なんとなく勉強をして、なんとなく材料を集め、いきあたりばったりに調理して出来上がったのは 「多分チョコ」 。
そんなうちの刹木さんはチョコ作りに全力を注ぎすぎて戦闘開始時、いきなり瀕死状態に。
その甲斐あって (?) か、意外にもハッピーな感じのエンディングを迎えられたりして。
お題の在り処に戸惑ったものの、おまけを見たら別にいいような気がした。

桜散る季節に人を妬むということ (俳諧さん)

合格した過去が苦痛である人のお話。
本編シーンが実質、主人公の回想であることの意味合いが薄かったかなあと。
テーマは分かりやすかったし、描写もできていたと思うのだけど、ひとつひとつのイベントが突発的すぎて物語の歯車として上手くハマっていない感覚というか。
合格の定義を問うというか、他人の合否を勝手に決める人間の理不尽、というのははっきり感じました。

最果ての楽園にて (パンさん)

近未来。人類滅亡。残されたアンドロイド。
古典SFを思わせる舞台設定。これをSRC学園に持ち込むという発想に目から鱗でした。
主人公サクヤが回想するかつての穏やかな日々、訪れる別れ、そして新たな出会い、訪れる最期の時。
前回、前々回のパンさんのコンペ作品において、重要な役割をはたしたキーアイテム 「エロ本」 が今回も登場したことに脱帽。
エロ本の記憶さえサクヤにとっては懐かしい思い出の日々のひとかけら……。深い話だ。
そして迎えるエンディング。あの演出と音楽とで、大袈裟でなく感動してしまいました。
その直後、おまけモードのムフフ画像に期待した自分に、私って汚れてんなあと我に返る。

総合格闘武術能力大会 (狼二世さん)

格闘大会が舞台だけど、格闘で武術な感じのキャラや生徒会さえほとんど登場しなかったのは意外でした。
主人公の名前は山田一郎、愛称イッチーでプレイ開始。
新聞部→騎士団と進んで最後の闖入者と決戦。
根気のない私には途中セーブなしで3連戦は心理的に辛かった。
それでも、SP、ENが自動回復するおかげで、詰む、ということはなく、その辺よく配慮されています。
細かい部分だと、補充メンバー選択は、事前にステータスを確認させてくれると安心だったかなあ、とか。
シナリオ面では、主人公の挫折と再起、成長までがイベントとして盛り込まれていて、ここ数回のコンペ作品はシナリオ寄りかギミック寄りか、極端に分かれるイメージがあったのですが、その両方に取り組んだ意欲作、と言えるのではないでしょうか。

??? (???さん)

第2回コンペ以来の隠しシナリオ (?)、というか完全に別のゲームでホントにビックリ。
なんでシナリオコンペ投稿作品? という疑問があるにはあるのですが、製作4時間、というスピードは筆の遅すぎる私にはとてもマネできない代物です。
元のゲームをクリアできたことのない私にはこのシナリオもやっぱり苦手で、結局クリアできず。

(2010/03/27)
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