子ども乗せタイプ・情報&小ネタ
地方自治体の補助金制度
自費購入の前に、住んでいる自治体で
補助制度等のサービスが無いか探す
子ども乗せ専用自転車は比較的高額な事もあり、
一部の地方自治体では、子育て支援として3人乗り自転車購入に対して、
新車購入時に補助金を出したり、期間限定でレンタルを行っている地域もある。
別な形ではエコ助成金として、電動アシスト自転車の購入時に補助金を出す自治体も存在する。
例えば「3人乗り自転車レンタル」の場合は、子どもが2名居る家庭を対象に月額1000円等で貸与する等の形式で、
期間が終われば返却できるので、子どもが大きくなると必要が無くなる子ども乗せ自転車との相性が良い。
いずれも地域や条件が大きく限定されるのでサービスを受けられる対象者は限られるが、
一度自分の地域の地方自治体の制度の中で使える物が無いか調べてみると良い。
エコ通勤支援購入補助金制度
子育て支援購入補助金制度
レンタル/リース制度
グッズ関連リンク集
子ども乗せシート
3人乗り時には基準適合シートを使わないと走行は認可されない。
例えばボーテアシスタにヘッドレストの付いていない前乗せシートを取り付けた場合、3人乗りは違反となる。
公式HPの取扱い説明書に記載されている指定の3人乗り基準適合シートを使用する事。
また3人乗り基準適合シートでも社外品を使用した場合、自転車本体に付いて来る傷害保険の適用対象外となるので注意。
例えばOGKのリアシートをブリヂストンのアンジェリーノに付けた場合は、アンジェリーノの「あんしん傷害保険」は適用外となる。
最新モデルでは子ども乗せシートの荷台として、従来の細い
棒キャリアから、太い
パイプキャリアへ移行が進んでいる。
しかし、現在はまだパイプキャリアが登場したばかりの移行期間的な時期ゆえ、
社外品シートはパイプキャリアに取り付けできないものが多いので注意。
ボルトを純正以外の部品にして加工すれば取り付ける事自体は可能だが、
メーカーが本来想定している
設計通りの強度が得られないので非推奨。
シート本体自体は、メーカー純正シートもOGKのOEM品で殆ど同じ造り。
社外品メーカーの取付金具がパイプキャリアに標準対応すれば将来的には取り付け可能になると思われる。
海外製社外シート
アンジェリーノ等には基本的に付かないので非推奨。無理矢理付けても安全性が二の次になる。
主な用途は
小径車に取り付けできる点にある。
ただ小径車はホイールベースが短く、後ろ乗せシートを取り付けると、
荷重バランスが崩れ、ウィリーしやすい等の問題がある。
仮にバランス調整しても専用モデルには性能で及ばない上に、その自転車の本来の設計意図とは異なる使い方になる。
初心者ほど「取り回しが楽そう」「見た目が可愛い」等の理由で小径を選びたがる傾向があるが、
安全性の面からは子ども乗せ専用モデルを強く推奨。
小径を選ぶとしたら、あくまで「マンションの駐輪場にアンジェリーノが入らないので、
本当に、どうしても、止むを得ず小径車を選ぶ」、と言った事情でも無い限りはお勧めできない。
子乗せ専用モデルは、基本設計レベルから子乗せを想定し、日本の道路事情に合わせた機能特化の構造。
それゆえ専用シートと組み合わせる事で初めて本来の性能を発揮できる。
電動アシスト車の場合は、その車種の専用設計で最適化された構造を持つ純正シートを。
「名前を良く聞くから」「外国のブランド物を買うっぽい気がする」「見た目が好みだから」「人と同じのが嫌だから」等と、
子どもの安全性を考えず自分の好みだけで判断してはいけない。
日本とは道路環境や体格等の諸事情が違う海外製のシートをそのまま付けようとしても、
付かないか性能面で妥協しなくてはいけない面が増える。
シートカバー
風防
ヘルメット
※ヘルメットは実物を試着して決めるのが原則。
どんなに性能が優れていても、頭の形に合わないと意味が無いので店舗で購入がメインとなる。
通販で買う場合は、事前に店舗で試着する等してサイズ確認する事。
特に海外メーカー製のヘルメットは注意。
欧米人は頭形が前後に細長い傾向があり、日本人は頭形が丸型で横幅が広い傾向がある。
その為、海外製ヘルメットをそのまま装着すると側頭部が圧迫されて痛いと感じる事がある。
今は海外メーカーでも、海外向けモデルにはその国の子どもをモデルにしてサイズ設計するなど、
国内外で構造を変えている事を売りにした製品も出てきた。
もちろん頭形には個人差が大きいので、中には欧米向けの製品の方がピッタリくる子どもも居る。
乗り方のコツ
スタンドの立て方
テコの原理で立てられる超幅広スタンドを利用
子ども乗せ自転車による事故の大半は、走行中では無く子どもを乗せ降ろしする間に起こる。
特に3人乗り(幼児2人乗せ)時には、「{片方のシートに子どもを乗せたまま、
もう片方のシートの子どもを乗せ降ろししている時間帯}が危険で、
反対側のシートの子が身動きしたり、乗せ降ろし中の子どもの足が自転車を蹴飛ばしたりして、
自転車が倒れてシートに座っていた方の子が怪我を負う」というシチュエーションが増える。
3人乗り状態の時には2人乗りの時に比べると、注意力は2倍以上に必要な感じとなる。
停車時にハンドルが回転するのを防ぐハンドル固定機能と、
乗せ降ろし時に子どもの足が自転車に触れても倒れ難い幅広スタンドは欠かせない機能となる。
子ども乗せ自転車の幅広スタンドは、テコの原理で少ない力でも掛けられる様になっている。
しかし、稀にテコの原理を知らずに車体を腕力のみで持ち上げて、力任せにスタンドを掛けてしまう人も居て、
「重くて持ち上がらない」と勘違いする場合もある。
【1】車体の左側に立ち、左手はハンドルの左グリップを掴む。
【2】右手はリアキャリア等なるべくスタンドより後方側に近い車体の一部(サドル等でも可能)を掴む。
【3】スタンドの先にある
L字に折れ曲がった延長アームの先端を右足で踏んで体重を乗せる
【4】スタンドを踏む
右足に体重を乗せつつ、
軽く右手を上に引き上げる。
【5】車体が少し持ち上がったら、後は右手は持ち上げる力よりも
車体を後ろにスライドさせる力を多めにする。
大型オートバイの両足センタースタンドと原理は同じで、車重100kgを越えるオートバイでもテコの原理をちゃんと使えば力を使わずに掛けられる。
電動アシスト自転車の場合もコツは同じで、(バイクとはスタンドの位置や力の使い方は違うが)慣れれば腕力は殆ど使わずにスタンドを立てられる。
実際に子ども乗せをする前に一度練習して置くと良い。
※力を使わないスタンドの掛け方 →
【解説動画(12MB)】
ハンドルロック機能の利用
手元でスイッチ固定 or スタンド連動式固定 の2種類
子ども乗せ自転車は、ハンドルから手を大きく移動させなくても簡単にロック操作ができる機能があると最適。
乗せ降ろしの前後には、重い車体を支える為に両手は塞がっている状態になり易い為である。
通常の自転車
- ハンドルの付け根の下側にスイッチがある「くるピタ」
- 後輪のサークル錠と連動してハンドル固定する「一発二錠」
ハンドル固定機能の作動スイッチが、両手を自転車を支える位置から大きく動かさないといけない場所にある事が多い。
子ども乗せ専用自転車
- ハンドル部分にスイッチがある「テモトデロック」
- スタンドを立てると自動で固定する「スタピタ」
ハンドルやリアキャリアを支えている手の位置を、大きく動かさずにロックが可能になっている。
どちらが良いかは好みが分かれる。
テモトデロック…スタンドを掛け終わる前やちょっとした時に軽いロックを掛けられる。
スタピタ…うっかりロック掛け忘れでハンドルが回って転倒の恐れが無い。
ただし、安全の為にロックは完全固定では無く、強い力を加えると動かせる程度の弱いホールド能力になっているので注意。
万一作動不良でロック解除不能になっても、力任せに動かせば緊急移動できる様に、緩めに締めてある。
ロック能力を過信しすぎて、「重い荷物を載せているのに、ハンドルを斜めに傾けたままロック」等をすると動いてしまう事があるので注意。
走行ルートの検討
「乗ったまま走行」が基本で「手押しで進む」は非推奨
よって「乗ったまま進める道」を最優先で探す
乗ったまま走行さえできれば、非電動より超・圧倒的に楽
子ども乗せ自転車は安全性を最優先して設計するので、どうしても車重が重くなってしまうのが欠点。
その点、子ども乗せ自転車と電動アシストの組み合わせは相性が良いと言える。
自転車に跨って漕いでいる限りは楽々漕げてパワーに困る事は無くなる。
ただ、商店街や歩道橋のスロープ等で自転車を降りて押して歩く事が義務付けられている場所を通る場合には、
重い車体+電動ユニットの総合重量がのしかかる。若い体力のある男性ならともかく、非力で小柄な人が取り回すには苦労する事になる。
走行禁止区域でなければ、駐輪場のスロープ等も押して歩くよりも極力乗って漕ぐ方が良い。
この為、ルート選択が重要になる。
例えば、
- 「押して通らなければならないスロープ型歩道橋」
- 「少し遠回りになるけど乗ったまま渡れる横断歩道の迂回路」
の2つのルートがあるとする。
この場合、押して歩かなければいけない最短距離路のスロープを通るよりも、
乗ったまま漕いで進める迂回路を通った方が、楽に早く目的地に着く場合もある。
この辺りは電動アシスト自転車に適したルート選定も重要となる。
乗せ降ろし事故の注意点
必ず親が抱いて乗せ降ろしを行い、子どもに自分で乗り降りさせない
本来体重を掛ける事を想定されていない設計の部品なので、リコール対象以外のシートでも、
相変わらず子どもによじ登らせていると同様の破損が発生する危険はある。
「鉄製シート」が問題なのではなく、「乗せ降ろし方法」が根本の原因なので、
例えリコール交換後の樹脂製シートでも、長時間使って樹脂部分が経年劣化すれば強度が落ち、再び足乗せが破損する可能性はある。
安易に「うちはリコール対象のシートじゃないから大丈夫よね」「抱き抱えてなんて面倒だからいいでしょ」等と考えずに、
親がしっかり抱きかかえて乗せ降ろしを行う事。
腰を痛めている場合等、健康や体力に不安がある時は危険なので自転車の使用を控え、タクシーや公共交通機関を利用する事が望ましい。
購入直後は乗せる前に練習を
乗りこなすには慣れが必要なので、子どもを乗せる前に練習しておく
自転車とは本来3~2人乗りするには不安定な構造である。
いくら工夫が凝らされた子ども乗せ専用モデルと言えども、
「どんな運動音痴な人でも全く練習無しに乗れる様になれる魔法の乗り物」では無い。
乗りこなすには、ある程度の慣れが必要であり、子どもを乗せる前にしっかり予行練習しておく事が重要である。
また初心者は「3輪や4輪の自転車なら安定するだろう」と考えがちだが、
実際に乗って見ると3輪以上の自転車は漕ぎ出しや車体をバンクさせてのコーナリングに独特のクセがあり、
これまた練習無しにいきなり乗りこなせる物とは到底言い難い。
つまり、元々無理のある「自転車で3人乗り」という条件を満たす為に、
操縦性やサイズや車重のバランスを考え妥協点として選ばれた結果の形状が、
現時点では2輪の3人乗り専用自転車という結論である。
実際に子どもを乗せる前に、シートに子どもを見立てた重い荷物を乗せて練習しておくと良い。
- 「スムーズに漕ぎ出す練習」、
- 「3人乗り状態での低速走行でフラつかない練習」
- 「坂道でのギアチェンジのコツを掴む練習」
等はしっかりできる様になっておきたい。
購入前に試乗できる自転車店があれば試乗しておくのも有効。
乗った際の感覚を知ったり、アンジェリーノとアンジェリーノミニのどちらが自分の体格に合っているか確かめたり、
購入モデル選定の判断材料にできる。
下記の様に公式ページからも試乗可能な店舗をある程度は検索できる。
最終更新:2024年07月24日 13:52