SPS変更

SPECの種別

  • S.P.E.C(ShiftPosition Electric Control)とは
シフトポジションを感知し、低いギアでも高いギアでも、
各ギアごとに最適なアシストをすることを可能にする機構の事
シフトワイヤーの送り位置から直接シフトポジションを検出する
SPS(シフトポジションセンサー)方式と、
速度センサー、クランクに架かる踏力、アシストギアの回転数から
論理的にシフトポジションを感知する方式の2種類が存在する

  • SPS(シフトポジションセンサー)とは
シフターから変速機までの途中に設置されている、
シフトワイヤーの送りと同期して回転するドラム状のエレクトリックセンサーの事
ギアの位置を直接感知し、ドライブユニットに現在のシフトポジションを伝達している


SPEC8(内装8段)搭載車(SPSあり)

  • 2010年以前のリアルストリームとブレイスにはSPS付きSPEC8が搭載されている。
  • SPSが車速では無くギアの段数を直接検知するタイプ。「アシストギアの回転数」と「SPSで検知したギア比」の2つで車速を判断する。
  • よって、SPSを騙して「現在ギア数」を誤認させれば、24km/hを越えてもアシストする。
  • SPSずらし・SPS固定・SPS裏返し等で用途に応じて細かい調整が可能。
  • アシストギアの歯数は変わらないので、アシストギア交換とは違う効果の出方。


SPEC8(内装8段)搭載車(SPSなし)

  • 内装8段搭載車のうち、SPSを搭載しないACLロイヤル8、パスCITYL8、パスVIENTA、2011年モデルパスBrace-L、2011年モデルリアルストリームが該当
  • SPS登載車と違い前輪もしくは後輪にホイールの回転数を検知する磁気センサーと円形に配置された磁石が取り付けられている円盤が存在する
  • 磁気センサーから検出したホイールの回転数=速度とクランクに架かる踏力、アシストギアの回転数から現在のシフトポジションを推測し、適切なアシスト量を決定している。


SPEC3(内装3段)搭載車

  • ブリジストン・ヤマハ製の新基準内装3段車にはSPEC3が搭載されている(一部例外あり)。
  • SPS(シフトポジションセンサー)がギアの段数では無く前輪の回転数から速度を検知。「アシストギアの回転数」と「タイヤ回転数で検知した速度」の2つで車速を判断する。
  • よって、SPSを騙して「タイヤ回転数を誤認」させれば、24km/hを越えてもアシストする。
  • 現時点では「円盤センサー内の磁石を間引きして車速を誤認させる(磁石の数を1/3にすれば車速を1/3と誤認)」等の方法が有力。



SPSの内部構造

  • SPS自体は1回路8接点のロータリースイッチと5種類のチップ抵抗で構成されている。
  • 内部は赤/白/黄の3本線で配線されており、赤色線が入力で出力側の黄色線と白色線にそれぞれに以下の様に接続されている。(白色線が繋がっているときは黄色線は開放。黄色線がつながっている時は白色線は開放。)
1速:赤-0.75kΩ-白
2速:赤---15kΩ-黄
3速:赤----3kΩ-白
4速:赤-0.75kΩ-黄
5速:赤--8.2kΩ-白
6速:赤----3kΩ-黄
7速:赤---30kΩ-白
8速:赤--8.2kΩ-黄 



SPEC8・SPSずらし

2速ずらしの例

  • 【1】シフトを4速にして、SPSドラム部を横から見た状態を確認する。各1速~8速に入れた時の黄色線の位置をマーキングしておくと便利。
┏━┯━┓
┃─│─┃
┃─│─┃
┃━┿━┃←シフトを4速にした時に、
┃─│─┃ 黄色い線同士がピッタリ符合している。
┃─│─┃
┗━┷━┛←円筒ドラムの最下部に10mmネジがある。

  • 【2】4速に入れた状態で、円筒ドラム最下部にある10mmネジを緩める。ネジは緩めるだけで良いが、万一緩めすぎて外してしまった場合は、特殊なワッシャの向きを間違えて付けない様に注意。
  • 【3】緩めた状態でシフトを6速にする。
  • 【4】6速の時に黄色い線同士が①の様にピッタリ重なる様にずらす。
  • 【5】ネジを締めて固定し直す。ワイヤー留めネジを締めすぎてワイヤーを切らない様に注意。
  • 【6】これで6速の時に黄色線が重なる状態になる。
  • 【7】ずらし終了後に4速にすれば下記の様にずれた状態になっている。
┏━┯━┓
┃─│─┃
┃─│─┃
┃━┥─┃←シフトを4速にした時に
┃─│─┃
┃─┝━┃←黄色い線が2速分ずれている。
┗━┷━┛


最終チェック

※SPSテストモードでSPSの認識が何速になってるかチェックする。
  • 【1】「△」と「AUTO ECO」を同時に押したまま電源ON→一旦手を離す。
  • 【2】10秒以内に「AUTO ECO」を押しながら、
HIGHランプ点灯時に「△」→「▽」→「△」、
またはLOWランプ点灯時に「▽」→「△」→「▽」、
  • 【3】以下のようにシフト位置を表示してくれる。
HIGH&1,2,3,4ランプ→ シフト5,6,7,8、
LOW&1,2,3,4ランプ→ シフト1,2,3,4、
  • 【4】もし2速ずらしなら下記の様に認識される。
シフト8→HIGH2(6速と認識)
シフト7→HIGH1(5速と認識)
シフト6→LOW4(4速と認識)
シフト5→LOW3(3速と認識)
シフト4→LOW2(2速と認識)
シフト3→LOW1(1速と認識)
シフト2→HIGH,LOW点滅(エラー表示だがアシスト有)



SPEC8・SPS裏返し

  • SPSセンサーを裏返して取付ける為の台座を作成し、前後逆にセンサーを固定。するとギア1速時にはSPSは8速用のアシスト、ギア8速時にはSPSは1速対応で、低速域ではよりトルクフルになり、高速時の伸びも良くなる。
  • SPSずらしと併用可。SPS固定とは違った効果の出方がある。詳細は過去スレのログも参照。

  • 【1】SPSセンサーのガード板(鉄)を取り外す。
  • 【2】「SPSセンサー取付板」を製作。板厚1.5~2.0mmのアルミ板2枚を幅57mm高さ87mmに切り、同一寸法の1㎜厚のゴムを挟んで貼り付ける(板厚2.0mm以下のアルミ板1枚では強度不足。金属疲労で脱落の恐れあり、板厚4~5㎜なら1枚でも可)。
  • 【3】SPSセンサーのガード板が付いていた架台に、「SPSセンサー取付板」を外から取り付ける。架台の内側にナット代わりの板、厚さ3~5㎜幅15㎜長さ48㎜のアルミ板にM5のタップを2箇所(間隔30㎜)立てたものを製作し、「SPSセンサーの取付板」にタップ位置に対応した穴を開け、架台を挟み込む様にM5のネジで取り付ける。
  • 【4】「SPSセンサーの取付板」に対するセンサー位置決め(上下、前後)を行い、「SPSセンサーの取付板」に長穴加工を行う。
  • 【5】SPSセンサーを取り外し(ワイヤーは外すが、配線は付いたまま)、裏返したセンサーを「SPSセンサー取付板」に仮に宛がい、左右の位置決め。
  • 【6】左右方向位置調整板を作成し、「SPSセンサー取付板」の取付位置に貼り付け。大きさは幅18~30㎜、長さ50~60㎜で、板厚は現物合わせ(固体差次第だが1~4㎜程度、当然この板にも長穴加工が必要)。
  • 【7】「SPSセンサーの取付板」に裏返したSPSセンサーを取付(M5ネジ必要)、ワイヤーを張ってシフト位置調整を行う(ワイヤー関係は全て元の物、元の位置でセットアップ可能)。



SPSケーブル分離

  • 本来はシフター→SPS→INTER8と繋がっているシフト用のケーブルをシフター→INTER8、増設したシフター→SPSの2系統に分離すると、INTER8のギア数とは分離した自由なSPS値の設定が可能になる。
  • 増設側のケーブル端にはスプリングでワイヤーを引っ張る機構が別途必要
  • 増設するシフターはバーエンドコントローラが適している。
  • バーエンドコントローラはライトマウントホルダー等の端に設置すると操作しやすい。



SPS分離増設

  • アシストユニットとSPSを繋いでいるコネクタのアシストユニット側に汎用ロータリースイッチと抵抗を別途繋げば、分離増設ができる。
  • SPSケーブル分離と同様にシフト動作と連動しない自由な設定が可能にする。(ただし、純正のSPSはデッドウエイトになる)
  • ロータリースイッチはライトマウントホルダー等の端に格納すると良い



SPEC3・磁石間引き

  • 穴上の部分から見える磁石の極をS極だとすると、その穴と穴の間に反対向き(N極)の磁石が埋め込まれている。
S N S N S N S N S N S N
S N S N
  • 上図の様に磁石を間引きすれば、車速を低く誤認させる事が可能になる。


磁石掘削法

  • 【1】マグネットコンプリート円盤をホイールから外す。
  • 【2】巨大なドーナツ状の磁石が埋め込まれているので、カッターで上のプラスチックを丸く切り抜く(この作業は省略可)。
  • 【3】小さな磁石で12ヶ所中心部分を探して目印を付ける。
  • 【4】目印を元にドーナツを12分割するラインを決める。
  • 【5】ドリルで1つおきに6ヵ所、多少分割線をはみ出ても構わないので下地の鉄板が見えるまでひたすら掘る。
  • 【6】必要に応じてパテ・グルーガン等で穴を埋める。
※作業前に、予備のマグネット円盤をもう1個買っておく。何時でもノーマルに戻せる&失敗時の保険の為。ヤマハの公式HP等から部品取り寄せ可能。


磁石裏返し(断線)法

※2009年型モデル限定(?)の方法。新型モデルでは不可能になっている模様(エラーを検知するとアシストの大半を止める?)。
  • 上記写真のフォークエンドに付いているセンサーを外し、裏返す(断線も結果的に同じ)等で車速を検知できなくさせる。
  • アシストエラー表示が出るが、逆に全域である程度のアシストが効く様になる。結果的に時速24km/h以上でもアシストされる様になる。