「「と、父さん!!」」


「「「「「「今度は父親公認かよ(ってミサカはミサカは突っ込みを入れてみたり)!!」」」」」」


「・・・私は認めてないよ。」


さあどうする?


(どうする?)


(どうするって認めてもらうしかないでしょ!)


そして美琴が切り出す。


「コイツは今付き合ってる上条当麻っていうんだけど」


「知っている」


「じゃあ認めてくれたってことよね?」


「そうじゃない。まず挨拶くらいはするべきだろう」


「か、上条当麻です。今、美琴さんと付き合っています」


うろたえながらも必死に言う上条。しかし


「君が美琴に相応しいかどうかは私には分からない。だからここで証明してみろ」


旅掛が質問したのは...


「…まず君たちに訊ねたいのだが…『付き合う』とは何を指した言葉なのかね」
極めてシリアスな面持ちで、あご髭を弄りながら問う御坂旅掛


「えっと、そんな…改めて言われるとその…。」


「ただ一緒にいることでしょう?それだけのことじゃないですか」


言いよどむ美琴に対して、上条の答えは実にシンプルなものだった。


当たり前のことを当たり前のように言うその言葉には何の淀みも無かった。


「ふむ、その繋がりが文字通り繋いだ手と手であると…。まあそんな答えもありだろう」


御坂旅掛はしきりに頷いて、何やら感心したような面持ちを見せていた。



「だがそれだけでは認めるわけにはいかんな」



唐突に面を上げた御坂旅掛は、これまでに無くシリアスな顔を見せると、
そっと懐に手を入れた。


突然の静寂が訪れた。場を緊張が支配する。
御坂旅掛はそんな静寂を破ってひとつの秘密兵器を開陳する


「君たちに足りないものはこれだーーーーっ!!」



どこからともなく管弦楽器の音と共にファンファーレで幕開きの勢いのままに
旅掛が懐からズバッと提示したモノは赤い箱に包まれた「明るい家族計画」!!!


ずどぉん!!


娘が無言で繰り出した真空跳び膝蹴りが父親のテンプルにクリティカルヒットした


「アンタは中学生の娘に一体どういう男女交際を期待してんのよ!!!?」


地面に突っ伏した親父がよろよろと上半身を起こし、


「いや、私の役目はコンサルタントとしてアイデアを提供し、
世界に足りないものを提示することだからして」
「アンタ色んなもん端折りすぎだ!!物事には順番っつーものがあるだろう!」


上条が頭を抱える
「む!?そうか!結納と式のほうが先だったかね!!」


本日二発めの跳び膝蹴りが親父の顔面に命中した
「にゃー、これはもはや……」


「父親公認ちゅうやつやね。」「ですわね。もはや難攻不落……」



「いやいや、認めるのではなく家族計画が有るかど グルゴギュッ!!」
本日3発目の蹴り。
しかも今回は電気付き。


「いやー。これはどう見ても親公認だよー。」「疑う余地がねェなァ。」


「そういえばお母さんも『初孫はいつ見れるの?』が第一声だったよねってミサカはミサカは思い出したり。」


「ム!?そうなのか。さすがわが妻ってゴギュ!!!」


ハイ、4発目。
「と、とりあえず、」横から刀夜が助け舟。


「往来でするのもなんですし、そこに知ってる店が有るんでそこで続きはしませんか?」


「それがいいんじゃないかな、父さん。土御門たちはどう思…」


「イヤ。来るのは旅掛さんと美琴さん、そして俺とおまえだけだ。」


「へっ?」


「当然だろう。んじゃ行きますか。」


4人は近くの店に入っていく。


残された6人が何をするのかというと……
「覗きたーいってミサカはミサカはお願いしたリ!!」


「あァン?しゃあねェなァ。土御門、どうする?」


土御門は当然のごとく答える。


「こっそり覗くに決まってるにゃー!!」


「「「「「だよね(ですはよね)(ってミサカはミサカは
うなずいてみたり)!!」」」」」


そう言ってこっそり覗くことにした6人だった…
最終更新:2012年10月22日 23:25