サントラ・楽曲別使用状況
「探偵たちの鎮魂歌」オリジナル・サウンドトラック
「名探偵コナン『探偵たちの鎮魂歌』オリジナル・サウンドトラック」は『名探偵コナン』TVアニメ放送10周年、劇場版10作品記念超大作、黒ずくめの組織を除く主要キャラクターが集結したオールスター作品。
シーンとキャラクターによってコナン・小五郎・平次が事件を調査するサスペンス曲、コナン達を陰ながらサポートする怪盗キッドのミステリアス曲、人質にされているとは夢にも思わない蘭・和葉・少年探偵団・ドジった小五郎のコミカル曲、ミラクルランドのパレード曲とバランス良く差別化されており、過去作とは違った形で聞き応えがあります。
この様なストーリー構成から従来のサスペンス系と『瞳の中の暗殺者』以来のパレード系、怪盗キッドの新アレンジBGMで構成されています。
テレビでの汎用は『14番目の標的』汎用開始時より意外と早く公開年('06年)8月21日放送の第449話(1時間スペシャル)「本庁の刑事恋物語 偽りのウェディング」から汎用開始されましたが、『世紀末の魔術師』の汎用時開始同様一曲のみで、本格的に解禁されたのは公開から五年後の’11年6月11日放送の第619話『ホームズの黙示録(CODE BREAK)』からですが、明らかにこれまでの劇場版シリーズの劇伴とは先送りし過ぎだと感じます。『ホームズの黙示録』シリーズまで先送りになった一番の原因は公開翌年(‘07)の楽曲刷新だと容易に考えられます。同年は二度に辺り本編楽曲のリアレンジ作業に釘付けと言って良いぐらい本作の楽曲はあまりにも汎用されず、同年12月末放送から汎用された、M.7『怪盗キッドの予告状(鎮魂歌ヴァージョン)』をベースにリアレンジした『怪盗キッドの予告状 ’07』だけが製作されただけで、それに比べて『紺碧の棺』・『戦慄の楽譜』・『漆黒の追跡者』・’09年新曲だけが優遇されるというあまりにも不公平な振り分けな為、浦上靖夫・井澤基音響監督に対してリアレンジ時期を先送ってでもなるべく早い段階で本作の楽曲を取り入れて欲しかったのが不服を述べざるを得ません。
過去作の同曲を比較するとスタイリッシュにリアレンジされた『怪盗キッドの予告状』。本作ヴァージョンはテレビでは汎用せず、代わりに同曲の’07バージョンはイントロを除き本作ヴァージョンをベースにリアレンジしている。
映画未使用曲。バイクからの追跡シーンを想定して制作されたが、実際は『世紀末の魔術師』ヴァージョンの『きみがいれば』に差し替えられた。アレンジをよく聞くと『迷宮の十字架』の『絵の推理』の前半部分がスピード・アクション系に生まれ変わった楽曲とも捉えられる。
西暦 |
話数とサブタイトル |
使用回数(2回以上のみ;赤) |
年間使用話数と回数(赤) |
備考 |
’06 |
449. 本庁の刑事恋物語 偽りのウェディング |
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1 |
ホームビデオのBGM |
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合計1 |
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蘭が不在の博士の代理でシネマクイズを披露した場面の曲。テレビでは脅迫状が届いた新郎新婦のホームビデオのBGMとして汎用された。
西暦 |
話数とサブタイトル |
使用回数(2回以上のみ;赤) |
年間使用話数と回数(赤) |
備考 |
'09 |
554. こうのとりミステリーツアー(蘭捜索編) |
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1 |
音響微調整バージョン |
’10 |
568. 白鳥警部、桜の思い出(前編) |
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3 |
574. 恥ずかしいお守りの行方(後編) |
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575. 黒きドレスのアリバイ(前編) |
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’11 |
619. ホームズの黙示録(CODE BREAK) |
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2 |
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621. ホームズの黙示録(0 IS START) |
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音響微調節バージョン |
'15 |
775. あやつられた名探偵(前編) |
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2(3) |
776. あやつられた名探偵(後編) |
2 |
音響微調節バージョン、前編のおさらい・1 |
’16 |
824. 少年探偵団の雨宿り |
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1 |
未収録バージョン、「バイクの脅威」(未収録バージョン)とセット |
’17 |
862. 17年前と同じ現場(後編) |
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2 |
867. 裏切りのステージ(後編) |
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’18 |
899. 真犯人の叫び声 |
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5 |
未収録バージョン |
901. 妃弁護士SOS(前編) |
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未収録バージョン「バイクの脅威」(未収録バージョン)とセット |
904. 相打ちの果て |
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未収録バージョン |
914. 恋と推理の剣道大会(後編) |
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未収録バージョン「バイクの脅威」(未収録バージョン)とセット |
920. JKトリオ秘密のカフェ(後編) |
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’19 |
928. 紅の修学旅行(恋紅編) |
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1 |
’20 |
984. キッドVS高明 狙われた唇(後編) |
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2 |
989. 歩美の絵日記事件簿 |
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未収録ヴァージョン |
’21 |
999. 迷惑な親切心 |
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6 |
1001. ピアノソナタ『月光』殺人事件(後編) |
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※緋色の帰還(追求) |
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※緋色の帰還(交錯) |
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1005. 36マスの完全犯罪(後編) |
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1020. 骨董盆は隠せない(後編) |
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’22 |
1046. 天罰くだる誕生パーティー(後編) |
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3 |
1054. 牧場に堕ちた火種(後編) |
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未収録バージョン、「バイクの脅威」(未収録バージョン)とセット |
1060. 沖野ヨーコと屋根裏の密室(後編) |
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未収録バージョン |
1064. 夢見る貴婦人、最後の夜 |
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未収録バージョン、「バイクの脅威」(未収録バージョン)とセット |
’23 |
1071. 工藤優作の推理ショー(前編) |
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3 |
未収録バージョン |
1104. 真犯人は逃走中 |
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未収録バージョン、「バイクの脅威」(未収録バージョン)とセット |
1106. キッドVS安室 王妃の前髪(後編) |
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’24 |
1122. 張り込み3 |
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1 |
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合計34(35) |
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映画未使用曲。M.9『バイクの脅威』をサスペンス系にアレンジした楽曲。曲名から読み取る限りコナンと平次が占い師から現金輸送車強盗事件を目撃した当時を聞き込みをする場面を想定した楽曲だが、実際の本編ではM.22『写真の謎~銃を持った男たち』に差し替えられてしまった。次回作『紺碧の棺』では本曲の新ヴァージョンとも言える『ケース ブレイク』という楽曲が製作されているが、こちらは衝撃音が反響するアレンジとなっている。テレビでは’09年11月7日放送の第554話『こうのとりミステリーツアー(蘭捜索編)』から汎用開始を境に曲名とは打って変わり事件の考察、整理シーンで汎用される。初汎用から2010年代前半期が音響を微調節したヴァージョンが採用されているが、通常ヴァージョンが初汎用された'11年6月11日放送の第619話『ホームズの黙示録(CODE BREAK)』ではコナン一同が犯人が芝の女王・ミネルバが狙われていると推理から、アポロと初めて電話連絡をする場面で使われ、曲名とは良い意味でより緊迫感が伝わり絶妙な選曲だと盛り上がった。近年では未収録ヴァージョンと『バイクの脅威』(未収録ヴァージョン)』と併せて汎用する頻度が多い。
最終更新:2024年06月29日 23:57