サントラ・楽曲別使用状況
オリジナル・サウンドトラック2(Disc2)
「名探偵コナン オリジナル・サウンドトラック2」は2枚組になっていて、2枚目は「シンセサイザーによる音コンテ集」による楽曲です。サントラ2の説明書によると、1枚目の生演奏による収録の20日ほど前に作り上げたものだそうで音コンテの方が先に生まれているわけですが、アニメ作品の中では’96年の第20話「幽霊屋敷殺人事件」から使われ始めました。
ただ、一部の例外を除き’96年と’97年にしか使われておらず、使用頻度が低いものばかりで、そもそも一度も使用されていない楽曲もたくさん存在します。
2007年からいわゆる’07バージョンと呼ばれるリアレンジ曲が使われていますが、音コンテ風に生まれ変わったものも多く、懐かしさを覚えたファンも多いのではないでしょうか。
西暦 |
話数とサブタイトル |
使用回数(2回以上のみ;赤) |
年間使用話数と回数(赤) |
備考 |
’96 |
31.テレビ局殺人事件 |
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1 |
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合計1 |
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さすがにシンセサイザーで「とりあえず作った」だけあり、音がショボい。それでもメイン・テーマがここから生まれたんだなーと考えると感慨もあるだろうか…
’96年第31話「テレビ局殺人事件」にて、小五郎がテレビ局内を走らされるシーンで使用された。
未使用曲。
未使用曲。やはり生演奏のグっと来る感じがない。
西暦 |
話数とサブタイトル |
使用回数(2回以上のみ;赤) |
年間使用話数と回数(赤) |
備考 |
’96 |
22.豪華客船連続殺人事件(前編) |
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2 |
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23.豪華客船連続殺人事件(後編) |
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合計2 |
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「犯人のアジト(忍び込みバージョン)」の原曲になったバージョンである。
音コンテの方はわずか二回(’96年第22話と23話「豪華客船連続殺人事件(前・後編)」でしか使われていない。なぜこの記念すべき初の前後編の時だけこのバージョンが使われたのかは不明である…特別な話だから、かな?
西暦 |
話数とサブタイトル |
使用回数(2回以上のみ;赤) |
年間使用話数と回数(赤) |
備考 |
’96 |
20.幽霊屋敷殺人事件 |
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3 |
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21.テレビドラマロケ殺人事件 |
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24.謎の美女記憶喪失事件 |
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’97 |
48.外交官殺人事件(前編) |
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2 |
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50.図書館殺人事件 |
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合計5 |
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「悪のテーマ(part2)」に繋がっていくバージョンだが、音コンテのバージョンには、生演奏の方にはない怖さがある。
’96年と’97年に計5回使用された。音コンテの曲としては多い方である。
現在使用されている’07バージョンのアレンジは、この音コンテバージョンに非常によく似ており、使用頻度もそれなりに高い。
未使用曲。
西暦 |
話数とサブタイトル |
使用回数(2回以上のみ;赤) |
年間使用話数と回数(赤) |
備考 |
’96 |
20.幽霊屋敷殺人事件 |
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1 |
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合計1 |
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テンポは「ミディアムテンポバージョン」、しかし「超早バージョン」と同じイントロを兼ね備えた作りになっている。
‘96年第20話「幽霊屋敷殺人事件」のCパートで、工藤宅(「えとう」と読み間違い)もお化け屋敷になっているから今度行こうと息巻いている少年探偵団に、コナンがあたふたして終わるギャグオチシーンに使用された。
未使用曲。
未使用曲。「アナザーバージョン」に近いが、透き通った雰囲気を醸し出しており、のんびり気分シリーズの中では最もムードのある出来映えである。
未使用曲。生演奏バージョンほど繊細な心情表現はできない仕上がりだと思う。
西暦 |
話数とサブタイトル |
使用回数(2回以上のみ;赤) |
年間使用話数と回数(赤) |
備考 |
’96 |
21.テレビドラマロケ殺人事件 |
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8(10) |
|
24.謎の美女記憶喪失事件 |
2 |
|
25.偽りの身代金誘拐事件 |
2 |
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27.小五郎の同窓会殺人事件(前編) |
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28.小五郎の同窓会殺人事件(後編) |
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|
29.コンピューター殺人事件 |
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30.アリバイ証言殺人事件 |
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32.コーヒーショップ殺人事件 |
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合計8(10) |
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サントラ1「沈む夕陽」の音コンテであり、より夕陽が沈んでいくのを醸し出している音色が特徴だ。実際に夕陽をバックに使用されたことがある(第25話「偽りの身代金誘拐事件」)。
使用話数は8話と、音コンテ曲の中では多い方である。しかも、短い期間に集中して使われたため、案外聞き覚えのある人もいると思う。
「沈む夕陽」‘07バージョンは、まさにこの曲をより洗練させたような作りになっている。
未使用曲。生演奏になり、より可愛らしい曲になったが、音コンテの段階ではそこまでの子どもっぽさがない。’07バージョンはこの音コンテバージョンに近い。
西暦 |
話数とサブタイトル |
使用回数(2回以上のみ;赤) |
年間使用話数と回数(赤) |
備考 |
’96 |
22.豪華客船連続殺人事件(前編) |
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4 |
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23.豪華客船連続殺人事件(後編) |
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29.コンピューター殺人事件 |
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31.テレビ局殺人事件 |
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合計4 |
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サントラ1の「コナンのテーマ」に比べると静かだが、それがかえってサスペンスフルな雰囲気を醸し出しており、なかなかにいい味を出している。
計4回使われたが、もっと延命できたように思える惜しい楽曲である。
未使用曲。「事件現場(謎バージョン)」の原曲になる。なかなか怖い音色をしているので、推理シーンで使ってもよかったのではないだろうか。
西暦 |
話数とサブタイトル |
使用回数(2回以上のみ;赤) |
年間使用話数と回数(赤) |
備考 |
’96 |
20.幽霊屋敷殺人事件 |
|
4 |
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21.テレビドラマロケ殺人事件 |
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32.コーヒーショップ殺人事件 |
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35.山荘包帯男殺人事件(後編) |
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合計4 |
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生演奏バージョン以上にじわじわと迫り来る恐怖を内包している。
最も印象深いのは第35話「山荘包帯男殺人事件(後編)」の推理シーン終盤で使われたことだ。犯人の意外な秘密が明らかになる過程でこれが流れた時、背筋が寒くなるのを感じた。まさに、とっておきの推理曲。4度しか使われなかったのが惜しい。
未使用曲。「犯人のアジト」にしてはごちゃごちゃした作りになっている。
西暦 |
話数とサブタイトル |
使用回数(2回以上のみ;赤) |
年間使用話数と回数(赤) |
備考 |
’96 |
20.幽霊屋敷殺人事件 |
|
2 |
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22.豪華客船連続殺人事件(前編) |
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合計2 |
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「推理(オリジナルバージョン)」の元になった曲だ。
2度流れただけで、特筆することはない。
現行の’07バージョンはこの音コンテバージョンに極めて近いアレンジが施されている。
未使用曲。
西暦 |
話数とサブタイトル |
使用回数(2回以上のみ;赤) |
年間使用話数と回数(赤) |
備考 |
’96 |
21.テレビドラマロケ殺人事件 |
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16(18) |
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22.豪華客船連続殺人事件(前編) |
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23.豪華客船連続殺人事件(後編) |
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24.謎の美女記憶喪失事件 |
2 |
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25.偽りの身代金誘拐事件 |
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26.愛犬ジョン殺人事件 |
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27.小五郎の同窓会殺人事件(前編) |
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28.小五郎の同窓会殺人事件(後編) |
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|
29.コンピューター殺人事件 |
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31.テレビ局殺人事件 |
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35.山荘包帯男殺人事件(後編) |
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36.月曜夜7時30分殺人事件 |
2 |
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37.サボテンの花殺人事件 |
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38.赤鬼村火祭殺人事件 |
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|
39.資産家令嬢殺人事件(前編) |
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41.優勝旗切り裂き事件 |
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’97 |
43.江戸川コナン誘拐事件 |
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5 |
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46.雪山山荘殺人事件 |
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48.外交官殺人事件(前編) |
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60.イラストレーター殺人事件 |
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61.幽霊船殺人事件(前編) |
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合計21(23) |
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「事件現場(オリジナルバージョン)」の元になった。そちらに比べると音が軽いため、推理シーンというよりは、コナンが事件現場で事件の謎を検証するという使われ方が多かった。
音コンテの中では最もよく使用された。
西暦 |
話数とサブタイトル |
使用回数(2回以上のみ;赤) |
年間使用話数と回数(赤) |
備考 |
’96 |
20.幽霊屋敷殺人事件 |
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2 |
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23.豪華客船連続殺人事件(後編) |
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’97 |
47.スポーツクラブ殺人事件 |
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1 |
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’06 |
425.ブラックインパクト!組織の手が届く瞬間 |
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1 |
名探偵コナンのおさらい |
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合計4 |
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「悪のテーマ1」をよりシンプルにし、古びた海賊船がきしむような音を入れることで、怖さではなく不気味さが増している。
表を見てもらうと分かるが、実は’06年の425話「ブラックインパクト!組織の手が届く瞬間」において、「名探偵コナン」のおさらいをする際のBGMのひとつとして使われたことがある。浦上氏及び井澤氏が(おそらくこの時は井澤氏だと推測されるが)、先にも後にも音コンテ曲を使用したのはこれ一度きりである。むしろ、なぜこの時だけ「悪のテーマ2」を使ったのか知りたい…
‘07バージョンのアレンジのひとつにこれとそっくりの曲がある。
未使用曲。
未使用曲。
西暦 |
話数とサブタイトル |
使用回数(2回以上のみ;赤) |
年間使用話数と回数(赤) |
備考 |
’96 |
25.偽りの身代金誘拐事件 |
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1 |
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合計1 |
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「沈む夕陽」アレンジの中でも最も空虚さの漂うバージョンであり、自白曲として使っても面白かったのではないかと思う。
‘96年第25話「偽りの身代金誘拐事件」にて、誘拐された娘の父親とある女性が「娘の命と会社のどちらが大事か」を巡って口論しているシーンで使用された。ただの薄っぺらい口論ではなく、登場人物の焦りや葛藤、そして哀れみなどがこの曲を通して伝わってきたのが印象深い。
西暦 |
話数とサブタイトル |
使用回数(2回以上のみ;赤) |
年間使用話数と回数(赤) |
備考 |
’96 |
22.豪華客船連続殺人事件(前編) |
|
7 |
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24.謎の美女記憶喪失事件 |
|
|
27.小五郎の同窓会殺人事件(前編) |
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|
32.コーヒーショップ殺人事件 |
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|
34.山荘包帯男殺人事件(前編) |
|
|
38.赤鬼村火祭殺人事件 |
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|
39.資産家令嬢殺人事件(前編) |
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’97 |
57.ホームズフリーク殺人事件(前編) |
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1 |
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合計8 |
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サントラ1の「蘭のテーマ」よりもやや大人しめのアレンジになっている。しかし、およそ事件前の日常シーンで使われるという意味では双子関係と言えよう。
主に’96年に活躍した。
西暦 |
話数とサブタイトル |
使用回数(2回以上のみ;赤) |
年間使用話数と回数(赤) |
備考 |
’96 |
21.テレビドラマロケ殺人事件 |
|
1 |
|
|
|
|
合計1 |
|
サントラ1の「のんびり気分」のモデル曲である。なんだか野暮ったいメロディなのであまり好ましい印象はない。
’96年第21話「テレビドラマロケ殺人事件」にて使用された。わいわいと賑やかなシーンだったと記憶している。
西暦 |
話数とサブタイトル |
使用回数(2回以上のみ;赤) |
年間使用話数と回数(赤) |
備考 |
’96 |
29.コンピューター殺人事件 |
|
1 |
|
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合計1 |
|
サントラ1「阿笠博士のテーマ」の原曲である。シンセサイザーで作られているので、音楽としての完成度はともかく、機械的な感じが発明家である博士のイメージに不思議とマッチしている。
第29話「コンピューター殺人事件」にて、コナンと博士が阿笠邸で軽めのトークをしているシーンで使用された。
西暦 |
話数とサブタイトル |
使用回数(2回以上のみ;赤) |
年間使用話数と回数(赤) |
備考 |
’96 |
25.偽りの身代金誘拐事件 |
|
1 |
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’97 |
49.外交官殺人事件(後編) |
|
1 |
|
|
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|
合計2 |
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どちらかと言うと「事件現場(ショートバージョン)」の原曲に当たる。ただし、こちらはなかなか切迫感の強い曲になっており、ここぞという使い方が期待される。
しかし現実には2回しか流れていない。
‘07バージョンにこの曲そっくりのアレンジが存在し、現在でも現役で活躍している。
西暦 |
話数とサブタイトル |
使用回数(2回以上のみ;赤) |
年間使用話数と回数(赤) |
備考 |
’96 |
20.幽霊屋敷殺人事件 |
|
1 |
|
|
|
|
合計1 |
|
「緊迫1」とほぼ同じ曲だが、「緊迫2」の方はバックにパーカッションが追加されていて、リズムがついている。
第20話「幽霊屋敷殺人事件」にて使用。
西暦 |
話数とサブタイトル |
使用回数(2回以上のみ;赤) |
年間使用話数と回数(赤) |
備考 |
’96 |
23.豪華客船連続殺人事件(後編) |
|
3 |
|
28.小五郎の同窓会殺人事件(後編) |
|
|
29.コンピューター殺人事件 |
|
|
|
|
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合計3 |
|
「事件解明(オリジナルバージョン)」の原曲。推理曲としてのイメージの強いオリジナルバージョンに比べ、パーカッションによるリズムが随所についているため、捜査シーンの曲として使われている。
3話使われただけだが、お分かりのように音コンテとしてはこれでも普通である。
未使用曲。
西暦 |
話数とサブタイトル |
使用回数(2回以上のみ;赤) |
年間使用話数と回数(赤) |
備考 |
’96 |
27.小五郎の同窓会殺人事件(前編) |
|
1 |
|
|
|
|
合計1 |
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使われないで有名な「コナンのRock&Roll」シリーズの中では使いやすそうなスピードとリズムがポイントのアレンジだ。
第27話「小五郎の同窓会殺人事件(前編)」にて、花火を見るために卓球のラケットなどをみんなで急いで片付けるシーンで使用された。別にわざわざこんな曲を挿入することもないと感じたが…
西暦 |
話数とサブタイトル |
使用回数(2回以上のみ;赤) |
年間使用話数と回数(赤) |
備考 |
’98 |
96.追いつめられた名探偵!連続2大殺人事件 |
|
1 |
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|
合計1 |
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音コンテの段階から毛利小五郎はヘボイメージで確定していたとしか思えないメロディである。
実はこの曲が使われたのは、’98年の第96話「追いつめられた名探偵!連続2大殺人事件」というSP番組でのことである。ほとんどの音コンテの曲は’97年の前半で姿を消したため、’98年の段階でさえ、使われたのは異例中の異例である。さすがSPと言ったところだ。そして肝心の使用シーンだが、小五郎のヘボシーン(もしくは変態シーン)ではなく、なんと山村刑事初登場に合わせてその「ヘッポコ」ぶりを演出するために使われたのだ。そのため、実態からして「山村刑事のテーマ」になってしまっている。
西暦 |
話数とサブタイトル |
使用回数(2回以上のみ;赤) |
年間使用話数と回数(赤) |
備考 |
’96 |
21.テレビドラマロケ殺人事件 |
|
1 |
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合計1 |
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「沈む夕陽1」とほぼ同じだが、終盤の旋律が異なるのと、全体的に音にエコーがついており、より洗練された音色に仕上がっている。
ただし使用されたのは第21話「テレビドラマロケ殺人事件」一度きりである。この曲においてはほとんどのケースで「沈む夕陽1」の方が選択されたことになる。
西暦 |
話数とサブタイトル |
使用回数(2回以上のみ;赤) |
年間使用話数と回数(赤) |
備考 |
’96 |
20.幽霊屋敷殺人事件 |
3 |
1(3) |
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合計1(3) |
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サントラ1「はずむ蘭」の原曲。音コンテの方は、オリジナルバージョン以上に蘭ではなく少年探偵団としか思えない可愛らしい音色で構成されている。
事実、唯一使われた第20話「幽霊屋敷殺人事件」は探偵団メインの話であり、シーンを見ても、元気いっぱいの探偵団を演出するために使用されている。…これを蘭のイメージ曲として作っているのだから、番組開始当初の蘭がいかに愛嬌を売りにしたキャラクターだったかが分かる。
未使用曲。「コナンのテーマ1」に比べて「いよいよ」感が漂っている。重要なストーリーで使えた気がする。
最終更新:2014年07月13日 00:31