サントラ・楽曲別使用状況

オリジナル・サウンドトラック4~急げ!少年探偵団~

2014-07-13更新


 「名探偵コナン オリジナル・サウンドトラック4~急げ!少年探偵団~」は、初めて少年探偵団にスポットを当てて制作されたテレビ用BGM集です。コミカルな曲やかわいらしい曲が目立ちますが、センチメンタルなテーマや「世紀末の魔術師」に負けないぐらい神秘に富んだ曲もあり、決して一枚岩ではありません。少年探偵団がメインの回に使われることが多いものの完全に固定されているわけではなく、一部のサスペンス曲は他のサントラに負けない使用率を誇ります。
 テレビでは’00年11月6日放映の第212話「きのこと熊と探偵団(前編)」から使用されています。「世紀末の魔術師」のBGMが解禁されてからおよそ一年と一ヵ月半と、少しずつ新曲群の導入される時期がずれ込み始めているのが分かります。このサントラ4のBGM解禁を優先したことで、「瞳の中の暗殺者」のBGMは更に半年先まで待たなければいけませんでした。
 なおこのサントラ4のBGMは、解禁当初に流れていた、いわゆる「未完成バージョン」とサントラに収録されている「完成バージョン」とがそれぞれの曲ごとに存在するようです。サントラ2の音コンテ(Disc2)と生演奏の完成版(Disc1)のような関係だと思います。ある時期から「完成バージョン」が中心に使われるようになりましたが、それに伴って「未完成バージョン」が姿を消したわけではなく、特に浦上氏以降の音響監督は混在させて使っていたのでややこしくなっています。
 このページでは「未完成バージョン」と「完成バージョン」を同じトラックの曲として扱っています。どちらのバージョンなのかは備考欄を参照してください。(未完成バージョンには「未完成バージョン」と、完成バージョン(サントラ収録バージョン)には特にバージョン情報を書いていません)




1.少年探偵団への依頼書

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 225.商売繁盛のヒミツ 未完成バージョン
242.元太少年の災難
合計2

 未完成バージョンと完成バージョンが一度ずつだけ使われた曲。舞い込んできた依頼書に対し心を躍らせて調査を始めようという雰囲気に満ちている。


2.急げ!少年探偵団

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 252.絵の中の誘拐犯
’02 302.悪意と聖者の行進(後編)
’03 332.疑惑の辛口カレー(後編)
’04 352.フィッシング大会の悲劇(前編) 未完成バージョン
366.丸見え埠頭の惨劇(前編)
370.逃げ回るゲームソフト
377.桃太郎謎解きツアー(前編)
’05 421.イチョウ色の初恋(前編) 未完成バージョン
’06 440.極限のカースタント 未完成バージョン
合計9

 「急げ!」という名がついているものの切迫した曲ではなく、「少年探偵団捜査開始!」という号令と共に使われるのが相応しいと思われる明るい曲である。実際、探偵団の捜査シーンでよく使われた。それでも最も印象に残っているのは第332話「疑惑の辛口カレー(後編)」でのことだ。この回ではコナンが声を出せないというアクシデントに見舞われ、苦し紛れではあるがジェスチャーを使って真意を伝えようとする。その時に流れていたのがこの曲で、コミカルで微笑ましい演出だった。
 ’07バージョンも作られている。メロディパターンが変わりややゆったりしたスピードになっている。


3.聞き込み捜査

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’00 212.きのこと熊と探偵団(前編) 未完成バージョン
’01 242.元太少年の災難
’04 369.ツイてる男のサスペンス
378.桃太郎謎解きツアー(後編) 未完成バージョン
’05 404.不思議な天使の館(後編) 未完成バージョン
411.神社鳥居ビックリ暗号(前編) 未完成バージョン
412.神社鳥居ビックリ暗号(後編) 未完成バージョン 前編のおさらい
422.イチョウ色の初恋(後編) 未完成バージョン 前編のおさらい
合計8

 この曲も明るさを前面に押し出しており、トラック2の「急げ!少年探偵団」よりは落ち着いた感じを醸し出しているものの、同じく捜査シーンがよく似合う曲だ。それ以外にもサントラ1「小さな巨人」のように豆知識を披露する場面でもしっくり来ると思う。未完成バージョンの使用率が高い。
 ’07バージョンも作られているが、’07年だけ集中して使われており以降は表舞台に姿を見せていない。


4.追跡スリリング

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’03 304.揺れる警視庁 1200万人の人質
311.黒の組織との接触(決死編)
’04 346.お尻のマークを探せ!(前編)
383.甲子園の奇跡!見えない悪魔に負けず嫌い
’06 440.極限のカースタント (2)
合計5(6)

 サントラ4版追跡のテーマである。この時点でかなり多くの追跡のテーマが登場しているが、この曲はなかなか切迫した感じがあり、初期曲に多かったコナンの活躍を引き立てるかっこいいテーマではない。そのぶん、純粋に事件発生曲としても使われることがある。
 このBGMが初めて使われたのは’03年になってからなので、小林氏が引退した後ということになる。従って小林氏によっては一度も使われていない。
 ’07バージョンも作られ、近年はご無沙汰であったが’14年になって5年ぶりに使用された。


5.陽気な仲間

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’00 215.ベイ・オブ・ザ・リベンジ(前編) 未完成バージョン
’01 253.本庁の刑事恋物語4(前編)
’02 276.警察手帳紛失事件
’03 313.夕陽に染まった雛人形(後編)
’04 352.フィッシング大会の悲劇(前編)
355.小さな依頼者(後編)
356.怪盗キッドの驚異空中歩行
360.不思議な春のかぶと虫
368.魔女の棲むお菓子の家
377.桃太郎謎解きツアー(前編)
’05 398.奇妙な一家の依頼(前編)
’06 436.探偵団に注目取材(後編) 未完成バージョン
450.トリックvsマジック(前編)
457.園子の赤いハンカチ(前編)
合計14

 ギャグテイストの強い曲で、探偵団のツッコミ漫才をイメージして作られたのだろうか。この曲は小林氏の時代には重用されず、浦上氏と井澤氏によって開花した。この曲に限らず、特に「世紀末の魔術師」とサントラ4のBGMは後年の音響監督の方が積極的に使う傾向が強い。特に「陽気な仲間」は使用頻度が上がっただけでなく、きちんとした役割を持たされるようになったという点でも特筆すべきだろう。初期の小林氏の時代では定番だった「事件解決(意気揚々バージョン)」や「それいけコナン(超早バージョン)」に代表される、Cパートギャグオチ専用曲としての地位を与えられたのだ。この使われ方は安定しており、’06年に引退するまで継続した。
 ’07バージョンも作られており、近年はかなり使用頻度が減っているもののまだ完全に死滅したわけではないと思われる。


6.みんなで楽しくキノコ狩り

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’00 212.きのこと熊と探偵団(前編) 未完成バージョン
214.レトロルームの謎事件 未完成バージョン
217.封印された目暮の秘密(前編) 未完成バージョン
’05 414.青い鳥を追う探偵団
合計4

 タイトルからして第212話・213話「きのこと熊と探偵団(前・後編)」のために用意された感じがする。(ただしサントラCD自体は「天国へのカウントダウン オリジナル・サウンドトラック」よりも後に発売されており、曲名は後からつけたはずで、当初から定められた放送回を意識して作曲していたかどうかは不明だ)いかにも探偵団の心躍るピクニックといったイメージだ。
 ’00年の秋は三度使われたがそれ以降はさっぱりで、やはりマイナーな扱いになっている。


7.仲良し3人組

 未使用曲。少しとぼけたメロディなのでギャグテイストなシーンで使えたんじゃないだろうか。


8.バカンス気分

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’04 370.逃げ回るゲームソフト
’05 394.奇抜な屋敷の大冒険(封印編)
418.米花町グルニエの家
423.探偵団と青虫4兄弟
合計4

 日常曲が異様に多いサントラ4の楽曲群だが、この曲も冒頭・Cパートとかなり広く使えそうだ。
 小林氏の時代には未使用で、浦上氏以降によって使われているが使用頻度は高くない。
 ’07バージョンが用意されており、イントロがつくようになった。


9.ほのぼの気分

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 242.元太少年の災難
’02 298.法廷の対決Ⅱ 妃vs九条(後編)
’03 305.見えない容疑者(前編)
312.夕陽に染まった雛人形(前編)
335.東都現像所の秘密(前編)
342.ハウステンボスの花嫁
’04 348.愛と幽霊と地球遺産(前編)
352.フィッシング大会の悲劇(前編)
366.丸見え埠頭の惨劇(前編)
368.魔女の棲むお菓子の家
377.桃太郎謎解きツアー(前編)
’05 403.不思議な天使の館(前編)
411.神社鳥居ビックリ暗号(前編)
418.米花町グルニエの家
合計14

 サントラ4の日常曲の中で最も「日常曲」らしい作りをしており、サントラ3の「昼下がりの天使たち」に近い印象を受ける。日常のワンシーンを演出するのではなく、日常そのもののイメージ曲だろう。そのためか、他の曲に比べると使用頻度が高い。
 とはいえ、これも浦上氏と井澤氏によって準レギュラー曲へ昇格することになった。「蘭のテーマ」や「昼下がりの天使たち」で始まる時代は終わりを告げたと感じさせられる一曲である。
 ’07バージョンも無難に使われており、現在のところ一年から二年に数回流れている。


10.3人組の会話

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’00 212.きのこと熊と探偵団(前編) 未完成バージョン
’03 312.夕陽に染まった雛人形(前編)
331.疑惑の辛口カレー(前編)
’06 444.ため息 潮干狩り(後編) 未完成バージョン
合計4

 これも探偵団の日常曲で、いかにもかわいらしいメロディが「みんなで遊びにいこー」と誘っている情景を思い浮かべさせてくれる。使用頻度は低く、かなり印象も薄いと思われる。


11.元太のテーマ

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 225.商売繁盛のヒミツ 未完成バージョン
’03 304.揺れる警視庁 1200万人の人質 (5) 未完成バージョン
307.残された声なき証言(前編)
318.幸運のシガーケース(前編) 未完成バージョン
322.消えた誘拐逃走車(後編) 未完成バージョン
’04 356.怪盗キッドの驚異空中歩行
370.逃げ回るゲームソフト
’06 425.ブラックインパクト!組織の手が届く瞬間 (7)
431.本庁の刑事恋物語7(前編)
435.探偵団に注目取材(前編) 未完成バージョン
449.本庁の刑事恋物語 偽りのウェディング
459.怪人ガチガチ規則男
合計12(15)

 ここから四曲は、探偵団三人組+灰原哀それぞれのイメージ曲である。これまで「少年探偵団」という括りではテーマ曲が作られたが、ひとりひとりに楽曲が用意されるのは初めてである。とはいえ、三人組のそれぞれのテーマとして曲が使われることはほとんどないのだが…。一曲目は「元太のテーマ」だ。ゴゴゴという太い音色が、いかにも元太のイメージと言える。それにしても太っている人のイメージ曲ってなぜみんなこんな感じなんだろうか。
 実は’07バージョンが作られており、流れていた時期もあったのだが今はほぼ死に絶えてしまった。


12.光彦のテーマ

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’00 213.きのこと熊と探偵団(後編) 未完成バージョン
’02 269.犯罪の忘れ形見(前編)
’03 312.夕陽に染まった雛人形(前編) 未完成バージョン
合計3

 今度はAPTX4869で幼児化したのではないかと疑われるほど知的な一年生、円谷光彦さんのイメージテーマである。元太のテーマに比べると随分すっきりしており、なんとなく「小さな巨人」のようにお婆ちゃんの知恵袋っぽい印象を受ける。
 使用頻度は超低い。やはり光彦の専用曲というには無理があるように思う。


13.オセンチな歩美

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’00 212.きのこと熊と探偵団(前編)
213、きのこと熊と探偵団(後編) 未完成バージョン
’01 239.大阪3つの”K”事件(後編)
240.新幹線護送事件(前編)
247.網にかかった謎(後編)
’02 290.迷いの森の光彦(後編)
302.悪意と聖者の行進(後編) 未完成バージョン
’03 304.揺れる警視庁 1200万人の人質 未完成バージョン
305.見えない容疑者(前編) 未完成バージョン
322.消えた誘拐逃走車(後編) 未完成バージョン
331.疑惑の辛口カレー(前編) 未完成バージョン
340.トイレに隠した秘密(前編) 未完成バージョン
341.トイレに隠した秘密(後編)
343.コンビニの落とし穴(前編) 未完成バージョン
’04 348.愛と幽霊と地球遺産(前編) 未完成バージョン
354.小さな依頼者(前編) 未完成バージョン
361.帝丹高校学校怪談(前編)
363.都会のカラス 未完成バージョン
367.丸見え埠頭の惨劇(後編) 未完成バージョン
376.タイムリミットは15時!
’05 400.疑惑を持った蘭
404.不思議な天使の館(後編) オリジナルバージョン+未完成バージョン
413.完全半分犯罪の謎 未完成バージョン
414.青い鳥を追う探偵団 未完成バージョン+オリジナルバージョン
420.八岐大蛇の剣(後編) 未完成バージョン
’06 425.ブラックインパクト!組織の手が届く瞬間
427.超秘密の通学路(前編) 未完成バージョン
合計27

 なぜか吉田歩美のテーマは「歩美のテーマ」ではなく「オセンチな歩美」である。もはや少年探偵団の一個人のテーマではなく、しっとりとした寂寥感を漂わせる心情曲として、サントラ4の中でも重要な位置を占めている。
サントラ収録バージョンと未完成バージョンの違いはスピードである。未完成バージョンの方はややスピードが速い。
 使用頻度は高めである。特に小林氏の時代には犯人自白のテーマとして使われており、第239話「大阪3つの”K”事件(後編)」と第247話「網にかかった謎(後編)」では、犯人の去り行く後ろ姿が寂しさを醸し出しており、またコナンの心情も想像に足るところから、非常にインパクトが強く残っている。
 ’07バージョンも作られており、時々使用されるが近年は干されている。


14.哀のテーマ(TVヴァージョン)

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 228.殺意の陶芸教室(前編) 未完成バージョン
231.謎めいた乗客(後編)
合計2

 「哀のテーマ」は彼女らしく哀愁が漂っており、そこにはひとかけらの安らぎさえ許されない悲哀も感じることができる。なお、楽曲名にわざわざ「TVヴァージョン」と表記されているのは、「天国へのカウントダウン」のサントラCDの中に「哀のテーマ」のアレンジが収録されているからである。前述したように、サントラ自体は「天国へのカウントダウン」が先行販売されそれよりも後にサントラ4のサントラがリリースされたため、すなわち、曲が作られた順番とCDの販売順が逆になっていることから、このような妙な注意書きを書かなくてはいけなくなったのだ。もし先にサントラ4のCDが出ていれば、本来オリジナルバージョンであるはずの「哀のテーマ(TVヴァージョン)」は「哀のテーマ」で十分事足りたのである。それがテレビ用のBGMの方に注意書きをつけなければならなくなったのは、ひとえにサントラが出るのが遅かったせいなのである。
 この表記は不幸なことに、’07バージョンにまで引き継がれることになってしまった。「哀のテーマ(TVヴァージョン)’07」というアレンジ曲名で発表されている。これは「天国へのカウントダウン」のアレンジ曲を更に’07バージョンにアレンジしたものが存在するという理由もあるだろうが、そもそも「哀のテーマ(無印)」という曲名が存在しないためにこんな摩訶不思議な表記になってしまったのではないだろうか。


15.哀愁

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 239.大阪3つの”K”事件(後編)
’03 304.揺れる警視庁 1200万人の人質 (3)
308.残された声なき証言(後編)
合計3(4)

 これは完全に自白のテーマ及び涙シーンのための曲である。かなり鎮魂歌的な重厚感があり、並大抵の自白シーンには似つかわしくなく、とっておきのシーンでこそ生きる曲だろう。第239話「大阪3つの”K”事件(後編)」では「オセンチな歩美」に繋ぐ役割を果たした。犯人の苦悩とコナンの強い葛藤がこの曲を通して感じられた。あとスペシャル作品である「揺れる警視庁~」での使われ方も非常によかった。
 ’07バージョンが作られており、それなりに重要なシーンで使われたことがある。


16.廃墟の館

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 219.集められた名探偵!工藤新一vs怪盗キッド 未完成バージョン
合計1

 その地にまつわる伝説を語り聞かせるシーンでの使用が想定されるが、残念なことにわずか一度しか使われず、しかも未完成バージョンであるため、サントラ収録バージョンの方は未使用である。
 いわゆる不気味な曲(「忍び寄る影」「迷路」など)で過去の陰惨な事件を呼び起こすのもいいが、こういう「伝説」っぽい曲で過去を掘り起こすのも味があっていいと思う。一度しか使われなかったのが惜しい。


17.キーワードの謎解き

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’00 212.きのこと熊と探偵団(前編) 未完成バージョン
214.レトロルームの謎事件 未完成バージョン
’01 220.偽りだらけの依頼人(前編) (11) 未完成バージョン
222.そして人魚はいなくなった(事件編) 未完成バージョン
225.商売繁盛のヒミツ 全て未完成バージョン
229.殺意の陶芸教室(後編) 未完成バージョン
234.消えなかった証拠(後編)
242.元太少年の災難
244.毛利小五郎のニセ者(後編)
252.絵の中の誘拐犯
253.本庁の刑事恋物語4(前編)
’02 267.バレンタインの真実(推理編)
269.犯罪の忘れ形見(前編)
272.隠して急いで省略(後編)
279.迷宮のフーリガン(前編)
289.迷いの森の光彦(前編)
’04 362.帝丹高校学校怪談(後編)
合計17(19)

 初めて聞いた時「…なんだこの曲は」と感じたのを覚えている。なんというか、恐ろしくかっこ悪いのである。なんとなく探偵団的な軽いノリでギャグっぽい雰囲気を出そうとし、なおかつみんなで推理している様を伝えようというのは分かるのだが、曲が気になって仕方なかった。これがサントラバージョンになると若干修正されて聞けるようになったが、はじめの6話は全て未完成バージョンであり、推理シーンで使われると落ち着いて画面に集中できなかった。それぐらい「変な」曲だと思っている。初期の頃はサントラ3「西の名探偵」を推理曲として使うなど、推理を披露するコナンそのものにスポットを当てたケースも多かったが、この曲だけはいくらなんでもやり過ぎではないかと思うのだが…
 最後の一度を除いて全て小林氏が使用した。


18.暗号トリックの解読

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’00 212.きのこと熊と探偵団(前編) 未完成バージョン
’01 225.商売繁盛のヒミツ 未完成バージョン
234.消えなかった証拠(後編)
252.絵の中の誘拐犯
253.本庁の刑事恋物語4(前編)
256.松江玉造連句十四番勝負(後編)
257.世にも奇妙な天罰
’02 269.犯罪の忘れ形見(前編)
273.クイズ婆さん失踪事件
276.警察手帳紛失事件
279.迷宮のフーリガン(前編)
289.迷いの森の光彦(前編)
’03 320.忍法アリバイ工作の術
329.お金で買えない友情(前編)
331.疑惑の辛口カレー(前編)
’04 346.お尻のマークを探せ!(前編)
354.小さな依頼者(前編)
366.丸見え埠頭の惨劇(前編)
368.魔女の棲むお菓子の家 未完成バージョン
369.ツイてる男のサスペンス
377.桃太郎謎解きツアー(前編)
’05 394.奇抜な屋敷の大冒険(封印編) 未完成バージョン
411.神社鳥居ビックリ暗号(前編)
421.イチョウ色の初恋(前編)
423.探偵団と青虫4兄弟
’06 426.蘭へのラブレター
435.探偵団に注目取材(前編)
438.お魚メールの追跡
449.本庁の刑事恋物語 偽りのウェディング
454.ひっくり返った結末(前編)
457.園子の赤いハンカチ(前編)
459.怪人ガチガチ規則男
合計32

 「キーワードの謎解き」に比べると随分とまともな推理曲である。が、やはり探偵団用の曲なので基本的にはライトなノリであり、重厚な推理シーンには向かない。あくまで「小さな巨人」の延長にある考察・推理曲だと言えよう。サントラ4の中では高い使用頻度を誇る。
 一応’07バージョンが作られている。


19.カギを探せ!

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’00 212.きのこと熊と探偵団(前編) 未完成バージョン
’01 225.商売繁盛のヒミツ (4) 共に未完成バージョン
253.本庁の刑事恋物語4(前編)
257.世にも奇妙な天罰
’02 276.警察手帳紛失事件 (4)
289.迷いの森の光彦(前編)
302.悪意と聖者の行進(後編) 未完成バージョン+オリジナルバージョン
’03 304.揺れる警視庁 1200万人の人質 14(17)
305.見えない容疑者(前編)
306.見えない容疑者(後編)
310.黒の組織との接触(追跡編) 未完成バージョン
312.夕陽に染まった雛人形(前編) 未完成バージョン
313.夕陽に染まった雛人形(後編) 未完成バージョン・1
318.幸運のシガーケース(前編) 未完成バージョン
320.忍法アリバイ工作の術
323.服部平次絶体絶命!(前編)
324.服部平次絶体絶命!(後編)
325.炎の中に赤い馬(事件編)
329.お金で買えない友情(前編)
342.ハウステンボスの花嫁
343.コンビニの落とし穴(前編)
’04 350.忘れられた携帯電話(前編) 13(16)
352.フィッシング大会の悲劇(前編)
354.小さな依頼者(前編)
356.怪盗キッドの驚異空中歩行
358.本庁の刑事恋物語5(前編)
359.本庁の刑事恋物語5(後編)
363.都会のカラス
369.ツイてる男のサスペンス 未完成バージョン
374.星と煙草の暗号(前編)
378.桃太郎謎解きツアー(後編)
379.秘湯雪闇振袖事件(前編) 未完成バージョン
381.どっちの推理ショー(前編)
382.どっちの推理ショー(後編)
’05 384.標的は毛利小五郎 10(17) 未完成バージョン・1
385.ストラディバリウスの不協和音 前奏曲
387.ストラディバリウスの不協和音 後奏曲
388.薩摩に酔う小五郎(前編)
390.本庁の刑事恋物語6(前編)
391.本庁の刑事恋物語6(後編)
399.奇妙な一家の依頼(後編)
403.不思議な天使の館(前編)
405.救急車を呼びに行った男
423.探偵団と青虫4兄弟
’06 425.ブラックインパクト!組織の手が届く瞬間 (7)
444.ため息 潮干狩り(後編)
445.ロシアンブルーの秘密
449.本庁の刑事恋物語 偽りのウェディング
457.園子の赤いハンカチ(前編)
合計49(66)

 軽いギャグや事件初期段階での推理などに使いやすい一曲だ。実際、浦上氏と井澤氏になってからは高い使用頻度を誇る。一話で複数回使われることも多く、便利屋として重用された。ただシーンを彩るというほどインパクトの強い曲ではないので、あまりに何度も使われたことでストレスを感じたシーンも少なからずあった。特に’05年第384話「標的は毛利小五郎」では、Aパートだけで5回連続使われたため、もう少し曲の振り分けようがあったのではないかと感じた。
’07バージョンもそれなりの使用頻度で使われており、サントラ4のロングセラー曲のひとつである。


20.夜の探索

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 222.そして人魚はいなくなった(事件編) 未完成バージョン
223.そして人魚はいなくなった(推理編) 未完成バージョン
228.殺意の陶芸教室(前編) 未完成バージョン
242.元太少年の災難
243.毛利小五郎のニセ者(前編)
244.毛利小五郎のニセ者(後編)
252.絵の中の誘拐犯
262.雪の夜の恐怖伝説(後編)
’02 264.法廷の対決 妃vs小五郎(前編)
267.バレンタインの真実(推理編)
269.犯罪の忘れ形見(前編)
274.幽霊屋敷の真実(前編)
281.小さな目撃者たち
297.法廷の対決Ⅱ 妃vs九条(前編) 未完成バージョン
’03 304.揺れる警視庁 1200万人の人質 14(17)
312.夕陽に染まった雛人形(前編) 未完成バージョン
313.夕陽に染まった雛人形(後編) 未完成バージョン
315.陽のあたる場所 未完成バージョン
319.幸運のシガーケース(後編)
323.服部平次絶体絶命!(前編)
329.お金で買えない友情(前編)
331.疑惑の辛口カレー(後編)
335.東都現像所の秘密(前編)
339.4台のポルシェ(後編)
340.トイレに隠した秘密(前編)
342.ハウステンボスの花嫁
343.コンビニの落とし穴(前編)
344.コンビニの落とし穴(後編)
’04 352.フィッシング大会の悲劇(前編)
360.不思議な春のかぶと虫
362.帝丹高校学校怪談(後編) 未完成バージョン
377.桃太郎謎解きツアー(前編)
378.桃太郎謎解きツアー(後編)
’05 395.奇抜な屋敷の大冒険(絡繰編)
399.奇妙な一家の依頼(後編)
403.不思議な天使の館(前編)
407.コナン平次の推理マジック(館編)
413.完全半分犯罪の謎
418.米花町グルニエの家 未完成バージョン
420.八岐大蛇の剣(後編)
421.イチョウ色の初恋(前編)
422.イチョウ色の初恋(後編)
’06 426.蘭へのラブレター
437.上戸彩と新一 4年前の約束
444.ため息 潮干狩り(後編)
449.本庁の刑事恋物語 偽りのウェディング
458.園子の赤いハンカチ(後編)
459.怪人ガチガチ規則男
合計48(51)

 サントラ4の重要なサスペンス曲だ。ゆったりと流れるようなメロディだが、これから起こる事件を予感させてくれる。後年は推理シーンにも使われたが、どちらかと言うと事件の前兆を演出する曲だと思う。
使用話数は「カギを探せ!」と同じなのでかなり高めである。特に’03年はサントラ2の事件曲に次ぐ活躍を見せた。
よく使われた曲なので、やはり’07バージョンが制作された。近年は映画の新曲に押されて消滅していく曲が多い中で、「夜の探索」は未だに大きく衰えず使われ続けている。


21.「何だこの痕跡は?」

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’00 212.きのこと熊と探偵団(前編) 未完成バージョン
213.きのこと熊と探偵団(後編) 未完成バージョン
214.レトロルームの謎事件 未完成バージョン
215.ベイ・オブ・ザ・リベンジ(前編) 未完成バージョン
216.ベイ・オブ・ザ・リベンジ(後編) 未完成バージョン
217.封印された目暮の秘密(前編) 未完成バージョン
’01 220.偽りだらけの依頼人(前編) (8) 未完成バージョン
222.そして人魚はいなくなった(事件編) 共に未完成バージョン
223.そして人魚はいなくなった(推理編) 未完成バージョン
225.商売繁盛のヒミツ 未完成バージョン
242.元太少年の災難
252.絵の中の誘拐犯
257.世にも奇妙な天罰
’02 276.警察手帳紛失事件 (7)
297.法廷の対決Ⅱ 妃vs九条(前編)
298.法廷の対決Ⅱ 妃vs九条(後編) 未完成バージョン・1
299.友情と殺意の関門海峡(前編) 共に未完成バージョン
300.友情と殺意の関門海峡(後編)
’03 304.揺れる警視庁 1200万人の人質 19(24) 未完成バージョン・2
306.見えない容疑者(後編) 未完成バージョン
312.夕陽に染まった雛人形(前編) 共に未完成バージョン
313.夕陽に染まった雛人形(後編) 未完成バージョン 前編のおさらい
318.幸運のシガーケース(前編) 未完成バージョン
319.幸運のシガーケース(後編)
320.忍法アリバイ工作の術
321.消えた誘拐逃走車(前編)
322.消えた誘拐逃走車(後編) 共に未完成バージョン
323.服部平次絶体絶命!(前編) 未完成バージョン
324.服部平次絶体絶命!(後編)
327.炎の中に赤い馬(解決編)
329.お金で買えない友情(前編)
330.お金で買えない友情(後編)
332.疑惑の辛口カレー(後編)
334.似た者プリンセス(後編) 未完成バージョン
336.東都現像所の秘密(後編) 未完成バージョン
341.トイレに隠した秘密(後編) 未完成バージョン
342.ハウステンボスの花嫁
’04 346.お尻のマークを探せ!(前編) 18
347.お尻のマークを探せ!(後編) 未完成バージョン
348.愛と幽霊と地球遺産(前編)
350.忘れられた携帯電話(前編) 未完成バージョン
351.忘れられた携帯電話(後編) 未完成バージョン
353.フィッシング大会の悲劇(後編) 前編のおさらい
354.小さな依頼者(前編)
355.小さな依頼者(後編)
358.本庁の刑事恋物語5(前編)
363.都会のカラス
367.丸見え埠頭の惨劇(後編) 未完成バージョン
368.魔女の棲むお菓子の家 未完成バージョン
369.ツイてる男のサスペンス 未完成バージョン
371.物言わぬ航路(前編) 未完成バージョン
373.猛毒蜘蛛の罠 未完成バージョン
377.桃太郎謎解きツアー(前編) 未完成バージョン
381.どっちの推理ショー(前編) 未完成バージョン
383.甲子園の奇跡!見えない悪魔に負けず嫌い 未完成バージョン
’05 384.標的は毛利小五郎 (8) 未完成バージョン
392.謎めく身長差20cm 未完成バージョン
393.誘拐…らしい事件 未完成バージョン
397.辛く苦く甘い汁 共に未完成バージョン
404.不思議な天使の館(後編) 未完成バージョン
407.コナン平次の推理マジック(館編)
424.ピエロからの写真メール
’06 425.ブラックインパクト!組織の手が届く瞬間 14(20)
426.蘭へのラブレター
438.お魚メールの追跡
439.そして誰もいなくなればいい
441.最期のアーン
442.鉄骨に阻まれた男
449.本庁の刑事恋物語 偽りのウェディング
451.トリックvsマジック(後編)
453.因縁と友情の試写会
454.ひっくり返った結末(前編)
455.ひっくり返った結末(後編)
456.俺が愛したミステリー
457.園子の赤いハンカチ(前編)
458.園子の赤いハンカチ(後編)
合計76(91)

 典型的な考察曲であり、サントラ4の中で最もよく使われている。サントラ2の「事件現場(オリジナルバージョン)」「悪のテーマ(part2)」「推理(オリジナルバージョン)」が担ってきた役割をそのまま引き継げるだけの分かりやすいサスペンス調になっている。
 未完成バージョンと完成バージョンの違いは、出だしの音で聞き分けることができる。完成バージョン(サントラ収録バージョン)は軽いが、未完成バージョンの方はドン!という重い音が入っている。
 当然’07バージョンが作られ、「夜の探索」と共にサントラ4の代表曲として現在も活躍を続けている。


22.迷路

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 219.集められた名探偵!工藤新一vs怪盗キッド (8)
250.アイドル達の秘密(後編)
257.世にも奇妙な天罰
261.雪の夜の恐怖伝説(前編)
’02 275.幽霊屋敷の真実(後編)
297.法廷の対決Ⅱ 妃vs九条(前編)
’03 304.揺れる警視庁 1200万人の人質 15(18)
309.黒の組織との接触(交渉編)
311.黒の組織との接触(決死編)
320.忍法アリバイ工作の術
321.消えた誘拐逃走車(前編)
322.消えた誘拐逃走車(後編)
323.服部平次絶体絶命!(前編)
325.炎の中に赤い馬(事件編)
330.お金で買えない友情(後編)
331.疑惑の辛口カレー(前編)
332.疑惑の辛口カレー(後編)
334.似た者プリンセス(後編)
336.東都現像所の秘密(後編)
337.転落事件の裏事情
342.ハウステンボスの花嫁
’04 349.愛と幽霊と地球遺産(後編) 15(16)
356.怪盗キッドの驚異空中歩行
361.帝丹高校学校怪談(前編)
362.帝丹高校学校怪談(後編)
363.都会のカラス
365.シンクロにシティ事件(後編)
367.丸見え埠頭の惨劇(後編)
368.魔女の棲むお菓子の家
369.ツイてる男のサスペンス
370.逃げ回るゲームソフト
374.星と煙草の暗号(前編)
379.秘湯雪闇振袖事件(前編)
381.どっちの推理ショー(前編)
382.どっちの推理ショー(後編)
383.甲子園の奇跡!見えない悪魔に負けず嫌い
’05 384.標的は毛利小五郎 16(18)
385.ストラディバリウスの不協和音 前奏曲
386.ストラディバリウスの不協和音 間奏曲
388.薩摩に酔う小五郎(前編)
390.本庁の刑事恋物語6(前編)
393.誘拐…らしい事件
397.辛く苦く甘い汁
399.奇妙な一家の依頼(後編)
403.不思議な天使の館(前編)
404.不思議な天使の館(後編)
405.救急車を呼びに行った男
408.コナン平次の推理マジック(解決編)
409.同時進行 舞台と誘拐(前編)
410.同時進行 舞台と誘拐(後編)
414.青い鳥を追う探偵団
424.ピエロからの写真メール
’06 425.ブラックインパクト!組織の手が届く瞬間 (9)
433.コナン変な子
436.探偵団に注目取材(後編)
448.目黒の秋刀魚事件
449.本庁の刑事恋物語 偽りのウェディング
452.こんぴら座の怪人
459.怪人ガチガチ規則男
合計59(71)

 お化け屋敷を想起させるホラー的な曲で、それまでのコナンの楽曲にはなかったタイプの音色が特徴だ。この曲には未完成バージョンが作られていたのかどうか分からないが、全て完成バージョンのみ使用されている。
 どちらかと言うと犯人のイメージやこれから起こる事件に対する雰囲気作りに相応しいと感じるが、事件の考察シーンや取調べのバック(人の声がたくさん入るシーン)に流れていたことが多かった。が、これは個人的に「何か違うな」と思う。あくまで雰囲気作り用に使った方がよかったのではないだろうか。
 使用頻度はかなり高く、’07バージョンも2パターン作られた。


23.悲しい出来事

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’06 456.俺が愛したミステリー 未完成バージョン
合計1

 重厚感と寂寥感を併せ持つ名曲だと思うのだが、本編では一度(しかも未完成バージョン)しか使われていない。自白シーンやコナンと蘭の愛情シーンなど、うまく使える機会があったと思われるだけに非常に残念である。


24.神秘

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 219.集められた名探偵!工藤新一vs怪盗キッド (4) 全て未完成バージョン
’03 312.夕陽に染まった雛人形(前編) 未完成バージョン
314.壊れた柵の展望台 未完成バージョン
338.4台のポルシェ(前編) 未完成バージョン
’04 354.小さな依頼者(前編) 未完成バージョン
378.桃太郎謎解きツアー(後編) 未完成バージョン
合計6(9)

 「迷路」と同じく、どちらかと言うと雰囲気作りのための曲だろう。曲名通り「神秘」のイメージそのもので、「怪盗キッド出現」に近いタイプの音楽だと思う(事実、初回はキッドのスペシャルで4度も使われている)。ただし、本編で使われたのは全て未完成バージョンであり、完成バージョンの方は実写版でしか使われていない。


25.過去のあやまち

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 237.南紀白浜ミステリーツアー(後編)
247.網にかかった謎(後編)
’02 267.バレンタインの真実(推理編)
279.迷宮のフーリガン(前編)
299.友情と殺意の関門海峡(前編)
300.友情と殺意の関門海峡(後編))
’03 312.夕陽に染まった雛人形(前編)
318.幸運のシガーケース(前編)
340.トイレに隠した秘密(前編)
343.コンビニの落とし穴(前編)
’04 347.お尻のマークを探せ!(後編)
’05 422.イチョウ色の初恋(後編)
合計12

 登場人物の心情曲でもあり自白のテーマでもあるのだが、キラキラと美しく前へ進んでいく光景が思い浮かべられる。ただ単に悲壮なのではなく、希望の二文字を胸に刻んで生きていこうというメッセージが込められているかのようである。
 この曲で最も印象に残っているのは第247話「網にかかった謎(後編)」のCパートで、海をバックに灰原哀が毛利蘭に握手を求めた場面である。画面の仕上がりのよさにとてもよくマッチしており、非常に美しいワンシーンだった。
 なお、この曲は完成バージョンしか使われたことがない。
 ’07バージョンも稀にだが使われている。「海」というキーワードが共通したからかどうかは分からないが、’14年第728話「果実が詰まった宝箱(後編)」において蘭が世良真純を回想するシーンで使われたのは記憶に新しい。


26.別れ

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’00 215.ベイ・オブ・ザ・リベンジ(前編)
’01 219.集められた名探偵!工藤新一vs怪盗キッド
’02 268.バレンタインの真実(解決編)
合計3

 「別れ」とは言っても悲痛な涙を誘う曲ではなく、「大団円」という趣である。全てが終わり爽やかな気持ちのままフィナーレを迎える…そんな楽曲だ。使用頻度は低く、覚えていない人も多いだろう。
 しかし’07バージョンが作られており、何年かに一度という低頻度ではあるが使用されている。


27.友情

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 222.そして人魚はいなくなった(事件編) 未完成バージョン
’03 321.消えた誘拐逃走車(前編) 未完成バージョン
’04 352.フィッシング大会の悲劇(前編)
366.丸見え埠頭の惨劇(前編)
377.桃太郎謎解きツアー(前編)
’05 412.神社鳥居ビックリ暗号(後編)
418.米花町グルニエの家
’06 443.ため息 潮干狩り(前編)
合計8

 日常曲だが、あまりインパクトがない。特にハイになっているわけでもなく、みんなで散歩をしながら(あるいは旅先で)いつもの会話をいつも通りに楽しんでいる、という日常を演出する曲だろう。
 ’07バージョンも作られ、稀に使用されている。


28.事件一件落着

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’00 212.きのこと熊と探偵団(前編)
’01 237.南紀白浜ミステリーツアー(後編)
257.世にも奇妙な天罰
’03 329.お金で買えない友情(前編)
335.東都現像所の秘密(前編)
’04 354.小さな依頼者(前編)
360.不思議な春のかぶと虫
370.逃げ回るゲームソフト
371.物言わぬ航路(前編)
373.猛毒蜘蛛の罠
376.タイムリミットは15時!
381.どっちの推理ショー(前編)
’05 390.本庁の刑事恋物語6(前編)
411.神社鳥居ビックリ暗号(前編)
’06 442.鉄骨に阻まれた男
合計15

 日常曲。「ほのぼの気分」に次ぐ、いたって普通の日常曲だが「のんびり気分」のポジションが適役だと思う。少し気分がルンルンな日常(ロケを含む)を演出するのにぴったりだ。サントラ4の日常曲の中ではよく使われている方である。
 ’07バージョンも回数は少ないが使われている。
最終更新:2014年07月13日 00:57