サントラ・楽曲別使用状況

「瞳の中の暗殺者」オリジナル・サウンドトラック

2024-06-30更新


「名探偵コナン『瞳の中の暗殺者』オリジナル・サウンドトラック」は、サスペンス面を前面に押し出した曲が多く馴染みやすいのが特徴でしょう。「世紀末の魔術師」がその作品のスケールに合わせてBGMも壮大なものが多かったのですが、本作では「原点回帰」の名に相応しく、事件用の新曲に魅力がたっぷり詰まっています。その中で「コナン組曲-Captured In Her Eyes-」という、10分弱に及ぶ組曲で一曲を構成しているチャレンジ作品もあり、各パートとも非常に聴き応えがあります。
 テレビでは’01年5月14日放映の第233話「消えなかった証拠(前編)」から使われ始めています。「世紀末の魔術師」の楽曲は’99年9月27日に解禁されており一年と7ヵ月半という空白期間があったため、映画の新曲がテレビに導入されるのは随分と久しぶりでした。なお、’00年11月6日には「オリジナル・サウンドトラック4」のBGMがスタートしているので、新曲導入という点に限るとそれから半年しか経過していませんが、「世紀末の魔術師」から換算すると引き延ばし過ぎの印象は否めません。そもそも’01年5月14日の段階で次回作「天国へのカウントダウン」の映画が公開され、当然サントラも発売されているのです。つまり、丸一年遅れでテレビ向けに解禁されたことになります。
やたらと待たされた感のある「瞳の中の暗殺者」BGMですが、使われ始めるや否や、怒涛の快進撃を見せます。「世紀末の魔術師」のBGMは一部の曲を除き使用頻度が低めでしたが、「瞳の中の暗殺者」BGMはテレビサントラ1、2、3のように高使用率を誇る曲が多く、’96年から使われ続けてきたそれらテレビサントラの曲を駆逐する勢いで一気に世代交代が行なわれました。実際、’01年は5月7日までと14日以降とでは使用曲が大きく異なっており、コナンも過渡期に入ったと感じました。

1.暗殺者のテーマ-事件の予感-
2.名探偵コナン メイン・テーマ(暗殺者ヴァージョン)
3.トロピカルランド
4.とっておきクイズ
5.コナン組曲-Captured In Her Eyes-
6.事情聴取
7.黒い影-挑戦-
8.トロピカルランドの想い出
9.暗殺者のテーマ-忍び寄る魔手-
10.暗殺者のテーマ-狙撃-
11.運命の瞬間
12.記憶喪失(影)
13.目暮警部の告白
14.Need not to know.
15.顛末(TENMATSU)
16.新少年探偵団のテーマ
17.記憶喪失(光)
18.容疑者判明
19.コナン行動開始!
20.蘭が危ない!
21.犯人(スナイパー)の正体
22.驚愕の真実
23.漆黒の殺意
24.洞窟内の逃走
25.5・4・3・2・1!
26.キミがいれば(暗殺者ヴァージョン)
27.二人のデート
28.THE END(あれまぁ~)
未発表曲1(暗殺者のテーマ 別バージョン)



1.暗殺者のテーマ-事件の予感-

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 243.毛利小五郎のニセ者(前編) 前半部分
245.ヒマワリ館の銃声 前半部分・「暗殺者のテーマ-狙撃-」とセット
’02 285.中華街 雨のデジャビュ(後編) 前半部分
287.工藤新一NYの事件(推理編)
288.工藤新一NYの事件(解決編) 前半部分・事件編と推理編のおさらい
291.孤島の姫と竜宮城(事件編)
’03 306.見えない容疑者(後編) (5) 前半部分
311.黒の組織との接触(決死編)
319.幸運のシガーケース(後編) 前半部分
322.消えた誘拐逃走車(後編)
’06 SP. 工藤新一への挑戦状 さよならまでの序章 (2) 前半部分・「暗殺者のテーマー狙撃ー」締め部分とセット、
「運命の瞬間」後半部分とセット
合計10(11)

 「瞳の中の暗殺者」は「暗殺者のテーマ」シリーズがサスペンスを盛り上げるのだが、これがなかなか怖い雰囲気を漂わせている。この「事件の予感」バージョンでは、前半部分が見えない犯人に対する緊迫感、後半は迫り来る悪のイメージで危機感漂うアクション曲へと転調する。映画では、コナンがトロピカルランドでスケボーを使って追跡をするシーンで使用された。迫力あるコナン視点のカメラワークに併せてこの曲が場面を大いに盛り上げた。
 前半部分だけ使われることが多いのだが、稀に後半のかっこいいアクション部分が使われることもあった。特に’03年第311話「黒の組織との接触(決死編)」では、いよいよ組織のジン・ウォッカと接触するという超緊迫した場面におけるAパートの引きで、またCパートにおいて赤井秀一(当時は彼がジンなのではないかと疑う人が多く、またそう見えるように描写されていたように感じる)がコナン達を見て「まさかな…」と心の声がつぶやき幕を引く場面で使われた。前者は「いよいよ感」が漂っていたし、後者はこれからも続く組織編へのつなぎとしては最高だったと思う。
 ’07バージョンは、一応この曲の前半部分を原曲としたものが作られている。後半のアクション部分が収録されなかったのがとても惜しい。近年は全く使用されていない。


2.名探偵コナン メイン・テーマ(暗殺者ヴァージョン)

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 241.新幹線護送事件(後編)
’04 345.黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー 映画音響バージョン
合計2

 実はこのBGM、当時サントラが発売される前にラジオで流れたことがある。「名探偵コナン メイン・テーマ 瞳の中の暗殺者ヴァージョンです。」と、何の放送だったか忘れたがとにかく先行して流れたのである。今年はどんなバージョンだろうと心を躍らせ胸を高鳴らせ鼻息を荒くしながらその瞬間を待ち、耳にして愕然としたのを思い出す。この「暗殺者ヴァージョン」ほど過去のメイン・テーマのアレンジで失望したものはない。というのは、初耳だとサントラ1の「『名探偵コナン』メイン・テーマ」(すなわちテレビバージョン)と全く同じにしか聞こえないからである。それまでの映画予告で流れていたのが既に暗殺者ヴァージョンだったとなると、なおさらショックがでかい。一年に一回の楽しみなのに、テレビバージョンと同じとは…こんなヒドイ仕打ちを受けるなんて…と涙ぐんだものである。(そのぶん次回作は期待を裏切らぬアレンジになったのだが)
 テレビバージョンと一体何が違うのか、わざわざ意識して聴かないと分からないぐらいそっくりなのだ。結論から言うと、確かに「微妙に」異なる。こんな楽器が使われている使われていないということではなく、全体的に暗殺者ヴァージョンの方がきれいにまとまっており洗練されている。テレビバージョンの方はややベッタリした旋律だが、暗殺者ヴァージョンの方は聴きやすい感じがする。またヘッドホンで聴くと分かるが、左に振っていた楽器が右に振ってあったり、弱かった音が強くなっていたりと何度も聴いているうちに違いを感じられるようになる。しかし、その程度の違いしかないということが至極残念なのである。
 前置きが長くなったが、テレビでは二度だけ使われたことがある。なお、サントラに収録されているバージョンと映画で実際に流れたバージョンもやや異なる。映画で使用された方は音響に拡がりがあり、第345話「黒の組織と真っ向勝負~」で使われたのはそちらのバージョンである。とはいえ音響調整レベルの話なので、同じ一曲の中に換算しバージョン違いだけを表記しておいた。


3.トロピカルランド

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 236.南紀白浜ミステリーツアー(前編)
’02 263.大阪ダブルミステリー 浪花剣士と太閤の城
合計2

 映画ではトロピカルランドではなく、結婚披露パーティの会場で使われている。イントロの繰り返しと全体が長いのが特徴だ。長いと言っても品格の漂う魅力的な曲なので決して飽きない。
 とは言えテレビで使われたのは二度だけなので、覚えていないあるいは全く知らない人も多いだろう。
 ’07バージョンが存在する。今でもごく稀に使用されることがある。


4.とっておきクイズ

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 233.消えなかった証拠(前編) 10(14)
234.消えなかった証拠(後編)
238.大阪3つの”K”事件(前編)
240.新幹線護送事件(前編)
242.元太少年の災難
247.網にかかった謎(後編)
249.アイドル達の秘密(前編)
253.本庁の刑事恋物語4(前編)
254.本庁の刑事恋物語4(後編) 前編のおさらい
256.松江玉造連句十四番勝負(後編)
’02 264.法廷の対決 妃vs小五郎(前編) 10(15)
266.バレンタインの真実(事件編)
271.隠して急いで省略(前編)
272.隠して急いで省略(後編)
273.クイズ婆さん失踪事件
279.迷宮のフーリガン(前編)
285.中華街 雨のデジャビュ(後編)
289.迷いの森の光彦(前編)
290.迷いの森の光彦(後編)
291.孤島の姫と竜宮城(事件編)
’03 304.揺れる警視庁 1200万人の人質
313.夕陽に染まった雛人形(後編) 前編のおさらい
321.消えた誘拐逃走車(前編)
325.炎の中に赤い馬(事件編)
335.東都現像所の秘密(前編)
’04 354.小さな依頼者(前編)
356.怪盗キッドの驚異空中歩行
362.帝丹高校学校怪談(後編)
366.丸見え埠頭の惨劇(前編)
368.魔女の棲むお菓子の家
’05 405.救急車を呼びに行った男
407.コナン平次の推理マジック(館編)
421.イチョウ色の初恋(前編)
’06 429.もう戻れない二人(前編) 16(23)
431.本庁の刑事恋物語7(前編)
432.本庁の刑事恋物語7(後編)
435.探偵団に注目取材(前編)
436.探偵団に注目取材(後編)
443.ため息 潮干狩り(前編)
446.封印された洋窓(前編)
450.トリックvsマジック(前編)
451.トリックvsマジック(後編)
452.こんぴら座の怪人
SP. 工藤新一への挑戦状 さよならまでの序章
453.因縁と友情の試写会
454.ひっくり返った結末(前編)
457.園子の赤いハンカチ(前編)
458.園子の赤いハンカチ(後編)
459.怪人ガチガチ規則男
合計48(64)

 日常のミニギャグシーンにも使えるし、事件が始まる前の段階なら探偵事務所にやってきた依頼者との会話シーンなどにも使える、かなり万能な曲である。
 使用頻度はそれなりに高く、しかも一話の中で複数回使われやすい曲である。’06年はかなり使い古された時期に当たるにもかかわらず高頻度で、しかも一日4回使用されたということもあり、ストレスを感じる一因に挙げられることもある。少なくともこの曲が使われている間は事件の緊張感が全くないので(楽曲自体にはサスペンスを臭わせるブリッジがあるのは確かだが…)、シーンが引き締まらないことが多い。使い方には注意が必要だろう。
 ’07バージョンが当然のように作られているが、使用頻度が落ちている。


5.コナン組曲-Captured In Her Eyes-

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 236.南紀白浜ミステリーツアー(前編) (7) Gパート
239.大阪3つの”K”事件(後編) I~Jパート
244.毛利小五郎のニセ者(後編)
250.アイドル達の秘密(後編) Fパート1・Jパート1
254.本庁の刑事恋物語4(後編) Fパート+I~Jパート
258.シカゴから来た男(前編) Gパート
’02 290.迷いの森の光彦(後編) (2) Aパート1・Fパート1
’04 360.不思議な春のかぶと虫 Jパート
362.帝丹高校学校怪談(後編)
369.ツイてる男のサスペンス
372.物言わぬ航路(後編)
375.星と煙草の暗号(後編)
378.桃太郎謎解きツアー(後編)
’05 391.本庁の刑事恋物語6(後編)
397.辛く苦く甘い汁
399.奇妙な一家の依頼(後編)
402.宝石強盗現行犯(後編)
404.不思議な天使の館(後編)
410.同時進行 舞台と誘拐(後編)
420.八岐大蛇の剣(後編)
’06 430.もう戻れない二人(後編) (8)
437.上戸彩と新一 4年前の約束
439.そして誰もいなくなればいい
447.封印された洋窓(後編)
451.トリックvsマジック(後編)
452.こんぴら座の怪人 C+H~Iパート2・I~Jパート1
合計26(30)

 10分弱にも及ぶ超大作「コナン組曲」である。ただし、実際には使用パートが分割して使われているので、約10曲もの個別の楽曲をひとつのトラックにぶち込んだ印象が強い(共通のブリッジ部分があるため、組曲としてひとつの体を成しているのは間違いないのだが)。ここで、A~Jパートの詳細を紹介しておこう。’07バージョンになってから最終パートが「Jパート」であることが判明したが、作られた当初はそんな分け方をしていたわけではないという噂もあり、とりあえず便宜上の分類してみたら10パートになったというところだろうか。筆者が検討したところおそらくこういう分類だろうという推測を書くので、あくまで参考程度にしてほしい。(数字はサントラでそのパートが流れる○分:○○秒である)

Aパート…0:00~0:40(アクション部分。映画でコナンが「好きだからだよ」とかなんとか勢いで口走ったシーンで使用)
Bパート…0:40~1:30(トロピカルランドのイメージ)
Cパート…1:30~2:20(新一の「蘭のほっぺにコーラ」~5・4・3・2・1!)
Dパート…2:21~3:11(着ぐるみ犯人を少年探偵団がやっつけるシーンで使用)
Eパート…3:12~3:52(ブリッジ部分。Aパートと共通のメロディになっている)
Fパート…3:53~5:10(園子の蘭に対する名台詞が聴ける哀しみのシーン。テレビでも何度か使われた)
Gパート…5:11~6:29(パレードのテーマ。これもテレビで二度使われた)
Hパート…6:29~6:48(パレードのテーマから雲行きが怪しくなるムード曲)
Iパート…6:49~7:50(最も勇ましいパート。映画でも何度か、テレビでも小林氏の時代にはここからJパートへそのまま繋ぐことも多かった)
Jパート…7:51~9:38(映画では蘭の記憶が戻るシーンで使用。哀愁も漂っていて名曲。テレビでも最もよく使われている部分だ)

 最もよく使われているのはI及びJパートだが、小林氏の時代と以降の時代とではこの2パートに対する考え方が違うようで、小林氏はI~Jをひとつの流れと考えて繋げて使うことが多かったが、浦上氏と井澤氏はJだけを独立したものと見なして使った。唯一の例外は’06年第452話「こんぴら座の怪人」で、この話の中では、それまで一度も使われなかったC及びHパートを用いた他、小林氏以来のIパートを流している。しかしそれ以外は例外なく「Jパート」にこだわって使い続けてきた。
 このためか、’07バージョンはJパートのみがサントラに収録され実際のテレビ放送の中で用いられている。ただ、近年は使用頻度が大きく低下している。


6.事情聴取

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 243.毛利小五郎のニセ者(前編)
248.癒しの森のアリバイ
249.アイドル達の秘密(前編)
251.OK牧場の悲劇
262.雪の夜の恐怖伝説(後編)
’02 263.大阪ダブルミステリー 浪花剣士と太閤の城 (4)
283.水流るる石庭の怪(後編)
301.悪意と聖者の行進(前編)
’03 313.夕陽に染まった雛人形(後編)
315.陽のあたる場所
’04 360.不思議な春のかぶと虫
合計11(12)

 映画では、タイトル通りコナン達が事件後に事情聴取されるシーンで使用された。ただ「事件現場(謎バージョン)」のようにドロっとした事件の香りがプンプンする曲ではなく、事件による哀愁を前面に押し出している。そのためテレビでは事件現場以外にも自白シーンでも使われている。あまり注目されないが、事件発生後の哀愁を演出した曲はこれが初めてではないかと思う。
 使用頻度はあまり高くないし存在感も薄いが、それなりに意義深い曲だろう。


7.黒い影-挑戦-

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 233.消えなかった証拠(前編) 19(20)
234.消えなかった証拠(後編) 前編のおさらい・1
236.南紀白浜ミステリーツアー(前編)
237.南紀白浜ミステリーツアー(後編)
240.新幹線護送事件(前編)
241.新幹線護送事件(後編)
242.元太少年の災難
243.毛利小五郎のニセ者(前編)
245.ヒマワリ館の銃声
247.網にかかった謎(後編)
248.癒しの森のアリバイ
249.アイドル達の秘密(前編)
250.アイドル達の秘密(後編)
251.OK牧場の悲劇
255.松江玉造連句十四番勝負(前編)
257.世にも奇妙な天罰
259.シカゴから来た男(後編)
260.揺れるレストラン
262.雪の夜の恐怖伝説(後編)
’02 263.大阪ダブルミステリー 浪花剣士と太閤の城 12
265.法廷の対決 妃vs小五郎(後編)
269.犯罪の忘れ形見(前編)
270.犯罪の忘れ形見(後編)
271.隠して急いで省略(前編)
278.英語教師vs西の名探偵(後編)
280.迷宮のフーリガン(後編)
281.小さな目撃者たち
284.中華街 雨のデジャビュ(前編)
287.工藤新一NYの事件(推理編)
293.孤島の姫と竜宮城(解決編)
294.愛と決断のスマッシュ(前編)
’03 315.陽のあたる場所
316.汚れた覆面ヒーロー(前編)
319.幸運のシガーケース(後編)
322.消えた誘拐逃走車(後編)
328.バースデーワインの謎
336.東都現像所の秘密(後編)
337.転落事件の裏事情
344.コンビニの落とし穴(後編)
’04 345.黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー
376.タイムリミットは15時!
383.甲子園の奇跡!見えない悪魔に負けず嫌い
’05 388.薩摩に酔う小五郎(前編)
409.同時進行 舞台と誘拐(前編)
413.完全半分犯罪の謎
414.青い鳥を追う探偵団
415.仏滅に出る悪霊(事件編)
’06 427.超秘密の通学路(前編) (10)
439.そして誰もいなくなればいい
441.最期のアーン
442.鉄骨に阻まれた男
444.ため息 潮干狩り(後編)
447.封印された洋窓(後編)
SP. 工藤新一への挑戦状 さよならまでの序章
453.因縁と友情の試写会
455.ひっくり返った結末(後編)
合計56(58)

 典型的な事件考察のテーマだが、かなりの切迫感も含まれており、何か追いつめられる空気が伝わってくる。サントラ2の「事件現場(オリジナルバージョン)」「悪のテーマ(part2)」「推理(オリジナルバージョン)」の担っていた役割をそのまま引き継げる使いやすい曲で、事実この曲が使われ始めた’01年5月以降、それらの定番曲が一気に衰え始めた。
 使用頻度は言うまでもなくかなり高い。特に小林氏が在籍していた’01年と’02年はかなりのものであり、’01年に限っては5月から使われ始めたにもかかわらず年間19話も流れている。サントラ2のサスペンス曲に負けないぐらいの活躍をしているのだ。このようにして小林氏は「瞳の中の暗殺者」サスペンス曲と初期曲の「世代交代」を進めようとしていたのだと推測される。ところが’02年に小林氏がコナンを離れたために、その後の音響監督によって選曲プランが大きく変わることになったのではないだろうか。
 ’07バージョンが作られており、音響も凝ったものにアレンジされている。近年は事件発生曲としての使用が多い。


8.トロピカルランドの想い出

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 233.消えなかった証拠(前編)
238.大阪3つの”K”事件(前編)
254.本庁の刑事恋物語4(後編)
256.松江玉造連句十四番勝負(後編)
260.揺れるレストラン
’02 266.バレンタインの真実(事件編)
288.工藤新一NYの事件(解決編)
300.友情と殺意の関門海峡(後編)
’03 312.夕陽に染まった雛人形(前編)
342.ハウステンボスの花嫁
’04 356.怪盗キッドの驚異空中歩行
合計11

 まさしく想い出のテーマなのだが、「蘭のテーマ(優しさバージョン)」ほど風流でもないし「同(涙バージョン)」ほど哀愁が漂っているわけでもなく、優しく温かさの感じられるメロディがよい。
 使用頻度は低めだが、当時を知る人ならなんとなく聞いた覚えがあるのではないだろうか。


9.暗殺者のテーマ-忍び寄る魔手-

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 234.消えなかった証拠(後編) 21
235.密室のワインセラー
237.南紀白浜ミステリーツアー(後編)
238.大阪3つの”K”事件(前編)
239.大阪3つの”K”事件(後編)
240.新幹線護送事件(前編)
241.新幹線護送事件(後編)
242.元太少年の災難
245.ヒマワリ館の銃声
246.網にかかった謎(前編)
247.網にかかった謎(後編)
248.癒しの森のアリバイ
250.アイドル達の秘密(後編)
251.OK牧場の悲劇
252.絵の中の誘拐犯
255.松江玉造連句十四番勝負(前編)
258.シカゴから来た男(前編)
259.シカゴから来た男(後編)
260.揺れるレストラン
261.雪の夜の恐怖伝説(前編)
262.雪の夜の恐怖伝説(後編)
’02 263.大阪ダブルミステリー 浪花剣士と太閤の城 18(19)
265.法廷の対決 妃vs小五郎(後編)
266.バレンタインの真実(事件編)
268.バレンタインの真実(解決編)
269.犯罪の忘れ形見(前編)
270.犯罪の忘れ形見(後編) 前編のおさらい
278.英語教師vs西の名探偵(後編)
280.迷宮のフーリガン(後編)
283.水流るる石庭の怪(後編)
287.工藤新一NYの事件(推理編)
288.工藤新一NYの事件(解決編)
289.迷いの森の光彦(前編)
290.迷いの森の光彦(後編) 前編のおさらい
291.孤島の姫と竜宮城(事件編)
292.孤島の姫と竜宮城(追求編)
293.孤島の姫と竜宮城(解決編)
294.愛と決断のスマッシュ(前編)
295.愛と決断のスマッシュ(後編)
’03 304.揺れる警視庁 1200万人の人質 15(17)
308.残された声なき証言(後編)
309.黒の組織との接触(交渉編)
319.幸運のシガーケース(後編)
321.消えた誘拐逃走車(前編)
323.服部平次絶体絶命!(前編)
325.炎の中に赤い馬(事件編)
326.炎の中に赤い馬(捜査編)
328.バースデーワインの謎
331.疑惑の辛口カレー(前編)
337.転落事件の裏事情
338.4台のポルシェ(前編)
339.4台のポルシェ(後編)
340.トイレに隠した秘密(前編)
341.トイレに隠した秘密(後編)
’04 345.黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー 13(16)
350.忘れられた携帯電話(前編)
351.忘れられた携帯電話(後編)
356.怪盗キッドの驚異空中歩行
359.本庁の刑事恋物語5(後編)
362.帝丹高校学校怪談(後編)
365.シンクロにシティ事件(後編)
368.魔女の棲むお菓子の家
371.物言わぬ航路(前編)
374.星と煙草の暗号(前編)
375.星と煙草の暗号(後編)
382.どっちの推理ショー(後編)
383.甲子園の奇跡!見えない悪魔に負けず嫌い
’05 401.宝石強盗現行犯(前編) (8)
407.コナン平次の推理マジック(館編)
408.コナン平次の推理マジック(解決編)
410.同時進行 舞台と誘拐(後編)
415.仏滅に出る悪霊(事件編)
424.ピエロからの写真メール
’06 425.ブラックインパクト!組織の手が届く瞬間 11
434.名犬クールのお手柄
437.上戸彩と新一 4年前の約束
440.極限のカースタント
444.ため息 潮干狩り(後編)
449.本庁の刑事恋物語 偽りのウェディング
451.トリックvsマジック(後編)
452.こんぴら座の怪人
455.ひっくり返った結末(後編)
456.俺が愛したミステリー
457.園子の赤いハンカチ(前編)
合計84(92)

 当映画の「悪のテーマ」曲である。「事件の予感」バージョンと異なり、じわりじわりとまとわりつくような怖さがある。映画に用意された楽曲だがテレビでも高頻度で使われており、トラック7「黒い影-挑戦-」をも凌ぐ。とにかく汎用性が高く、「事件現場(謎バージョン)」が務めていた警察到着後の現場シーンにも、考察シーンにも、推理シーンにも、しまいには犯人の自白シーンにも挿入できる万能ぶりである。
 小林氏は自白のテーマにこういう心の闇を映す曲をあまり用いなかったが(「事件の謎」「カード賭博のボス」など稀にはあった)、浦上氏と井澤氏がこの曲を自白シーンにも使ったことで、自白曲=強く哀愁の漂う曲という観念が崩れたように思う。はじめは違和感を抱いたが、これはこれで深いものだと感じ取ることができるようになった。
 いずれにせよ’01年から’04年まではかなりの使用頻度で使われた。小林氏がこの曲を、一気に中核のポジションに引き上げたのが興味深い。
 ここまでよく使われているため’07バージョンも当然制作されている。しかし近年は数年に1回程度しか使用されていない。


10.暗殺者のテーマ-狙撃-

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 234.消えなかった証拠(後編) 10(11)
235.密室のワインセラー
241.新幹線護送事件(後編)
244.毛利小五郎のニセ者(後編)
245.ヒマワリ館の銃声 「暗殺者のテーマ-事件の予感-」とセット・1
247.網にかかった謎(後編)
248.癒しの森のアリバイ
249.アイドル達の秘密(前編)
256.松江玉造連句十四番勝負(後編)
262.雪の夜の恐怖伝説(後編)
’02 263.大阪ダブルミステリー 浪花剣士と太閤の城
264.法廷の対決 妃vs小五郎(前編)
277.英語教師vs西の名探偵(前編)
280.迷宮のフーリガン(後編) 前編のおさらい
283.水流るる石庭の怪(後編)
295.愛と決断のスマッシュ(後編)
301.悪意と聖者の行進(前編)
’03 311.黒の組織との接触(決死編)
322.消えた誘拐逃走車(後編)
324.服部平次絶体絶命!(後編)
342.ハウステンボスの花嫁
344.コンビニの落とし穴(後編)
’04 383.甲子園の奇跡!見えない悪魔に負けず嫌い
’05 387.ストラディバリウスの不協和音 後奏曲
411.神社鳥居ビックリ暗号(前編)
’06 432.本庁の刑事恋物語7(後編)
434.名犬クールのお手柄
438.お魚メールの追跡
439.そして誰もいなくなればいい
448.目黒の秋刀魚事件
449.本庁の刑事恋物語 偽りのウェディング
SP. 工藤新一への挑戦状 さよならまでの序章 締め部分、「暗殺者のテーマー事件の予感ー」前半部分とセット
合計32(33)

 「暗殺者のテーマ-狙撃-」はテンポアップしたバージョンなのだが、不思議とアクション曲ではないという特徴を持っており、推理シーンや緊迫した場面へ転調する際に使われることが多い。
 当映画のBGMの中では使用頻度は並であり、どうやら’07バージョンは作られていないようである。

11.運命の瞬間

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’03 304.揺れる警視庁 1200万人の人質 (3)
’04 345.黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー
’06 SP. 工藤新一への挑戦状 さよならまでの序章 後半部分、「暗殺者のテーマー事件の予感」とセット
合計3(5)

 映画では終盤のトロピカルランド内の追跡シーンで使われる、非常にハードなアクション曲である。
 テレビでは二話しか用いられていないが、いずれもスペシャル作品なので印象に残りやすい。ひとつは第304話「揺れる警視庁 1200万人の人質」の危機的なシーンで三度使われている。まず思い浮かぶのは白鳥が車に爆弾が仕掛けられているのを認知するシーンだ。普段使われている事件発生曲には出せない危機的な状況をうまく演出していたと思う。もうひとつは第345話「黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー」の終盤、蘭が車のトランクから飛び出しベルモットに銃撃されるアクションシーンで使われている。この話は2時間30分スペシャルと異様に長い作品になっているが、原作では6話ぶんなので、ふつうに進めていくと2時間で終わってしまうため、台詞のスピードを落としたり間(ま)を取ったりスローモーションにしたりして時間を引き延ばす必要がある。まるで1990年代のドラゴンボールのようだが、やはりこのシーンも引き延ばしのために(ていねいな演出とも言えるが)スローモーションでコマをゆっくり動かしており、そのバックに「運命の瞬間」が使われていたのだ。台詞も少なく銃の音を入れるだけで、ほとんどBGMオンリーの状況だった。うまくやれば「BGMで魅せる」ことができ、盛り上がる手法だろう。
 ’07バージョンが作られていて、こちらはもう少し使われている。「14番目の標的」の次のターゲット’07バージョンと似ており、組み合わせて使われたこともある。


12.記憶喪失(影)

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 233.消えなかった証拠(前編) 12
235.密室のワインセラー
236.南紀白浜ミステリーツアー(前編)
237.南紀白浜ミステリーツアー(後編)
240.新幹線護送事件(前編)
243.毛利小五郎のニセ者(前編)
245.ヒマワリ館の銃声
246.網にかかった謎(前編)
247.網にかかった謎(後編)
248.癒しの森のアリバイ
250.アイドル達の秘密(後編)
252.絵の中の誘拐犯
’02 263.大阪ダブルミステリー 浪花剣士と太閤の城 (10)
264.法廷の対決 妃vs小五郎(前編)
273.クイズ婆さん失踪事件
280.迷宮のフーリガン(後編)
281.小さな目撃者たち
282.水流るる石庭の怪(前編)
286.工藤新一NYの事件(事件編)
287.工藤新一NYの事件(推理編)
292.孤島の姫と竜宮城(追求編)
’03 304.揺れる警視庁 1200万人の人質
312.夕陽に染まった雛人形(前編)
322.消えた誘拐逃走車(後編)
337.転落事件の裏事情
’04 354.小さな依頼者(前編)
365.シンクロにシティ事件(後編)
’05 404.不思議な天使の館(後編) (9) 前編のおさらい・1
408.コナン平次の推理マジック(解決編)
409.同時進行 舞台と誘拐(前編)
417.仏滅に出る悪霊(解決編)
418.米花町グルニエの家
420.八岐大蛇の剣(後編)
424.ピエロからの写真メール
’06 451.トリックvsマジック(後編)
452.こんぴら座の怪人
454.ひっくり返った結末(前編)
合計37(40)

 蘭の記憶喪失にショックを受けるシーンで流れている。やはりトーンダウンした曲だが、サスペンス曲とも心情曲とも異なる不思議な立ち位置にいると感じる。テレビでは「記憶喪失」のイメージなど吹き飛ばすように、考察シーンや事件発生前の不穏な空気を演出するサスペンス曲として活躍した。この「サスペンス曲と心情曲の中間」という楽曲はこれまでになかったので、サスペンスしながら心情を描き出すという新たな見せ方ができるようになったと思う。
 ’07バージョンも定期的に使われてきたが、ここ最近は使用頻度が落ちている。


13.目暮警部の告白

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 245.ヒマワリ館の銃声
248.癒しの森のアリバイ
251.OK牧場の悲劇
合計3

 映画では毛利探偵事務所に戻って来た蘭が、コナンに新一がどんな人かと尋ねてその後苦渋するほろ苦いシーンで使われている。この曲がテレビ放映の中でどう使われるのか興味を持っていたが、なんと全て自白シーンで使われた。言われてみれば自白テイストがプンプン漂っているのだが、映画ではそんな使い方ではなかったので気づかなかった。ただし使われた期間はほんの短い間で、第245話~251話の間の3話だけである。中盤に転調する部分には優しさが感じられて好きなのでもっと使ってほしかった一曲である。


14.Need not to know.

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 234.消えなかった証拠(後編) 11
236.南紀白浜ミステリーツアー(前編)
239.大阪3つの”K”事件(後編)
241.新幹線護送事件(後編)
242.元太少年の災難
244.毛利小五郎のニセ者(後編)
249.アイドル達の秘密(前編)
251.OK牧場の悲劇
252.絵の中の誘拐犯
254.本庁の刑事恋物語4(後編)
261.雪の夜の恐怖伝説(前編)
’03 304.揺れる警視庁 1200万人の人質 (8)
324.服部平次絶体絶命!(後編)
330.お金で買えない友情(後編)
339.4台のポルシェ(後編)
341.トイレに隠した秘密(後編)
342.ハウステンボスの花嫁
344.コンビニの落とし穴(後編)
’04 345.黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー
353.フィッシング大会の悲劇(後編)
369.ツイてる男のサスペンス
373.猛毒蜘蛛の罠
374.星と煙草の暗号(前編)
376.タイムリミットは15時!
383.甲子園の奇跡!見えない悪魔に負けず嫌い
’05 386.ストラディバリウスの不協和音 間奏曲 14
391.本庁の刑事恋物語6(後編)
392.謎めく身長差20cm
397.辛く苦く甘い汁
398.奇妙な一家の依頼(前編)
399.奇妙な一家の依頼(後編)
400.疑惑を持った蘭
403.不思議な天使の館(前編)
405.救急車を呼びに行った男
409.同時進行 舞台と誘拐(前編)
410.同時進行 舞台と誘拐(後編)
412.神社鳥居ビックリ暗号(後編)
416.仏滅に出る悪霊(疑惑編)
418.米花町グルニエの家
’06 425.ブラックインパクト!組織の手が届く瞬間 10(12)
426.蘭へのラブレター
434.名犬クールのお手柄
442.鉄骨に阻まれた男
446.封印された洋窓(前編)
452.こんぴら座の怪人
SP. 工藤新一への挑戦状 さよならまでの序章
453.因縁と友情の試写会
457.園子の赤いハンカチ(前編)
459.怪人ガチガチ規則男
合計49(52)

 映画では「一年前のある事件」を回想するシーンで使われた。何か大きな力が働いていると感じさせられる名サスペンス曲のひとつである。中盤に転調する部分は品がありかっこよく仕上がっている。
 ‘01年の5月に使われ始めると、かなり続けて解明推理シーンで用いられた。ところがなぜか’02年は一度も使われないまま小林氏が引退。’03年になり浦上氏が再び使い始めてから勢いを取り戻した。浦上氏以降の音響監督は、中盤の転調部分を途中までで区切って使うことが多かった。それ以降の劇場版では2002年公開の『ベイカー街の亡霊』の切り裂きジャックへの追及シーンで流用されている。
 ’07バージョンも作られており、未だに元気に活躍している。


15.顛末(TENMATSU)

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 235.密室のワインセラー 12
237.南紀白浜ミステリーツアー(後編)
238.大阪3つの”K”事件(前編)
244.毛利小五郎のニセ者(後編)
245.ヒマワリ館の銃声
247.網にかかった謎(後編)
248.癒しの森のアリバイ
252.絵の中の誘拐犯
254.本庁の刑事恋物語4(後編)
255.松江玉造連句十四番勝負(前編)
257.世にも奇妙な天罰
259.シカゴから来た男(後編)
’02 265.法廷の対決 妃vs小五郎(後編) 10
270.犯罪の忘れ形見(後編)
277.英語教師vs西の名探偵(前編)
278.英語教師vs西の名探偵(後編)
285.中華街 雨のデジャビュ(後編)
291.孤島の姫と竜宮城(事件編)
292.孤島の姫と竜宮城(追求編)
293.孤島の姫と竜宮城(解決編)
295.愛と決断のスマッシュ(後編)
303.戻って来た被害者
’03 304.揺れる警視庁 1200万人の人質
305.見えない容疑者(前編)
306.見えない容疑者(後編)
309.黒の組織との接触(交渉編)
321.消えた誘拐逃走車(前編)
326.炎の中に赤い馬(捜査編)
341.トイレに隠した秘密(後編)
’04 345.黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー
347.お尻のマークを探せ!(後編) 前編のおさらい
356.怪盗キッドの驚異空中歩行
378.桃太郎謎解きツアー(後編)
383.甲子園の奇跡!見えない悪魔に負けず嫌い
’05 392.謎めく身長差20cm
405.救急車を呼びに行った男
410.同時進行 舞台と誘拐(後編)
412.神社鳥居ビックリ暗号(後編) 前編のおさらい
417.仏滅に出る悪霊(解決編)
’06 455.ひっくり返った結末(後編)
459.怪人ガチガチ規則男
合計41

 映画では蘭が退院する直前の病院のシーンで使われており、この曲が流れている時に「あること」に気づけば謎が解けてしまうことで有名だ。割と万能型だが、楽曲のタイプとしてはサントラ3の「サスペンス-危機感-」の印象が強く、コナンが証拠を求めて街中を捜索するイメージだ。シーンの変わり目や推理シーンにも使えるが、どちらかと言うとやはり捜索タイプの曲だと思う。「天国へのカウントダウン」でも使用された。
 異様に凝ったアレンジの’07バージョンも時々使われている。


16.新少年探偵団のテーマ

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 238.大阪3つの”K”事件(前編)
242.元太少年の災難 メイン部分
243.毛利小五郎のニセ者(前編)
245.ヒマワリ館の銃声
249.アイドル達の秘密(前編) イントロ部分
253.本庁の刑事恋物語4(前編)
254.本庁の刑事恋物語4(後編) メイン部分・前編のおさらい
256.松江玉造連句十四番勝負(後編)
258.シカゴから来た男(前編)
’02 263.大阪ダブルミステリー 浪花剣士と太閤の城 16(17) イントロ部分
264.法廷の対決 妃vs小五郎(前編)
269.犯罪の忘れ形見(前編) メイン部分
271.隠して急いで省略(前編) イントロ部分
273.クイズ婆さん失踪事件 イントロ部分1・メイン部分1
274.幽霊屋敷の真実(前編)
276.警察手帳紛失事件 メイン部分
277.英語教師vs西の名探偵(前編)
278.英語教師vs西の名探偵(後編)
279.迷宮のフーリガン(前編) イントロ部分
281.小さな目撃者たち
282.水流るる石庭の怪(前編) メイン部分
284.中華街 雨のデジャビュ(前編)
285.中華街 雨のデジャビュ(後編)
287.工藤新一NYの事件(推理編) イントロ部分
289.迷いの森の光彦(前編) メイン部分
’04 354.小さな依頼者(前編) イントロ部分
’05 390.本庁の刑事恋物語6(前編) (3) イントロ部分
421.イチョウ色の初恋(前編) 共にイントロ部分
’06 429.もう戻れない二人(前編)
434.名犬クールのお手柄
438.お魚メールの追跡 イントロ部分
449.本庁の刑事恋物語 偽りのウェディング
合計32(34)

 従来の「少年探偵団のテーマ」は事件に参加する探偵団の心情を表現していたと思うが、「新少年探偵団のテーマ」はギャグっ気の強いメロディになっている。なお、この曲も「天国へのカウントダウン」で使われている。
 「新」とあるが、無印バージョンと交代することはなく「少年探偵団のテーマ」と言えばやはり従来から存在する曲の印象が強く、後々のアレンジ曲も無印曲に立脚したものばかりになっている。


17.記憶喪失(光)

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 246.網にかかった謎(前編)
250.アイドル達の秘密(後編)
’02 268.バレンタインの真実(解決編)
282.水流るる石庭の怪(前編)
288.工藤新一NYの事件(解決編)
合計5

 映画では退院してきた蘭が小五郎たちの会話に笑顔を見せるシーンに流れていた、神秘的で美しい曲であり、丁寧に作り込まれており聴き応えがある。文字通り光に包まれた神様のイメージのようでもある。ほろっとさせるシーンに流れると一気に感情移入できよう。
 テレビでは’01年と’02年に計5回使われた(全て小林氏の時代)。かなりの名曲なので機会があれば流してほしいものだ。


18.容疑者判明

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 254.本庁の刑事恋物語4(後編) 前編のおさらい
256.松江玉造連句十四番勝負(後編) 前編のおさらい
’02 285.中華街 雨のデジャビュ(後編)
合計3

 映画ではコナンが犯人の使ったトリックを暴き容疑者(犯人ではない)を絞り込んでほくそ笑むシーンで使われた。いわゆるコナンの活躍を演出するタイプの曲だと思うのだが、テレビ放映では三回しか使われていない。できれば「犯人はあの人だ!」のシーンや前編の引きで使ってほしかったと思う。


19.コナン行動開始!

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 242.元太少年の災難
252.絵の中の誘拐犯
合計2

 イントロ部分とアクション部分があるが、なかなか音響に迫力がありヘッドホンで聴くとかっこいい。映画ではイントロ部分は「蘭お姉ちゃんを守り隊を結成する探偵団」のシーンで、アクション部分はトロピカルランドに向かう蘭とは別にコナンが動き始める忍び捜査のようなシーンで使われた。「コナン行動開始!」とあるがテレビでは少年探偵団の捜査シーンで使われている。


20.蘭が危ない!

 映画テレビ共に未使用曲であり、現時点でサントラだけの幻の一曲である。曲名から察するに、おそらく蘭が犯人に狙われるシーン(線路に突き落とされる場面かトロピカルランド内でのチェイスシーンかは不明だが)で使うことを想定していたのだろう。
 なんとなく「怪人包帯男1」を思い出す構成になっていて、テレビの推理シーン(詰め段階)で使えなかったものだろうか。危機感を煽る強い曲なので、全く使われないのはとてももったいなく感じる。


21.犯人(スナイパー)の正体

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 234.消えなかった証拠(後編) 10(11) 前半部分
237.南紀白浜ミステリーツアー(後編) 前半部分1・後半部分1
238.大阪3つの”K”事件(前編)
239.大阪3つの”K”事件(後編) 前半部分
244.毛利小五郎のニセ者(後編)
245.ヒマワリ館の銃声
247.網にかかった謎(後編)
248.癒しの森のアリバイ
250.アイドル達の秘密(後編)
261.雪の夜の恐怖伝説(前編) 後半部分
’02 267.バレンタインの真実(推理編) 12
268.バレンタインの真実(解決編)
273.クイズ婆さん失踪事件
277.英語教師vs西の名探偵(前編)
279.迷宮のフーリガン(前編) 後半部分
283.水流るる石庭の怪(後編) 前半部分
285.中華街 雨のデジャビュ(後編)
287.工藤新一NYの事件(推理編)
288.工藤新一NYの事件(解決編) 後半部分
290.迷いの森の光彦(後編) 前半部分
292.孤島の姫と竜宮城(追求編)
295.愛と決断のスマッシュ(後編)
’03 308.残された声なき証言(後編) 11 後半部分
316.汚れた覆面ヒーロー(前編)
323.服部平次絶体絶命!(前編)
331.疑惑の辛口カレー(前編)
333.似た者プリンセス(前編) 後半部分
336.東都現像所の秘密(後編)
338.4台のポルシェ(前編)
339.4台のポルシェ(後編)
340.トイレに隠した秘密(前編)
343.コンビニの落とし穴(前編)
344.コンビニの落とし穴(後編)
’04 345.黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー 17
346.お尻のマークを探せ!(前編) 前半部分
348.愛と幽霊と地球遺産(前編) 後半部分
349.愛と幽霊と地球遺産(後編)
350.忘れられた携帯電話(前編)
351.忘れられた携帯電話(後編)
352.フィッシング大会の悲劇(前編)
354.小さな依頼者(前編)
355.小さな依頼者(後編)
360.不思議な春のかぶと虫
362.帝丹高校学校怪談(後編)
365.シンクロにシティ事件(後編)
371.物言わぬ航路(前編) 後半部分
374.星と煙草の暗号(前編)
375.星と煙草の暗号(後編)
379.秘湯雪闇振袖事件(前編)
381.どっちの推理ショー(前編)
’05 386.ストラディバリウスの不協和音 間奏曲 16(17) 後半部分
389.薩摩に酔う小五郎(後編)
393.誘拐…らしい事件
395.奇抜な屋敷の大冒険(絡繰編)
396.奇抜な屋敷の大冒険(解決編)
399.奇妙な一家の依頼(後編)
401.宝石強盗現行犯(前編)
403.不思議な天使の館(前編)
405.救急車を呼びに行った男
406.コナン平次の推理マジック(仕掛編)
412.神社鳥居ビックリ暗号(後編)
414.青い鳥を追う探偵団
416.仏滅に出る悪霊(疑惑編)
418.米花町グルニエの家 共に後半部分
419.八岐大蛇の剣(前編) 後半部分
424.ピエロからの写真メール
’06 427.超秘密の通学路(前編) 8(10)
434.名犬クールのお手柄
441.最期のアーン
442.鉄骨に阻まれた男
447.封印された洋窓(後編)
449.本庁の刑事恋物語 偽りのウェディング
SP. 工藤新一への挑戦状 さよならまでの序章 2
456.俺が愛したミステリー
合計73(75)

 映画ではトロピカルランドのアトラクションを見せていくシーンと、犯人の自白シーンにて使用された(前者の使い方は謎である…一応曲の締め部分と犯人のイメージが被るようになっているが、トロピカルランドの部分から流している意図がよく分からない)。哀愁の漂うイントロに始まり、そこからじわじわと盛り上がっていくサスペンスに転ずる。小林氏だけでなく浦上氏と井澤氏も重用したため、使用頻度はかなり高い。
 この曲は音響監督によって使い方が異なるので面白い。小林氏は哀愁部分と後半のサスペンス部分を繋げて使うことが多かったが、浦上氏と井澤氏はサスペンス部分だけを使うことが多く、稀に哀愁部分のみ、またはセットで用いていた。おそらく井澤氏だと思われるが、前編Bパートの締めに流すことがとても多く、「引き」の曲として完全に確立させていた。あるシーン専用の曲を何曲か用意しておくといざという時に困らないし「お決まり」を印象づける意味でも意義深いと言える。小林氏の時代で言うならば前編回想曲の「謎解き(その2)」のようなもので、「このシーンにはこの曲」と万人が想像できるものを構築するのは作品作りに不可欠な要素だろう。…ただ、あまりに続くとマンネリ化してしまうので難しいところだ。
 ’07バージョンも作られており、時折使われている。近年はフルで使用されることが多い。


22.驚愕の真実

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 233.消えなかった証拠(前編) 18(21)
234.消えなかった証拠(後編)
235.密室のワインセラー
237.南紀白浜ミステリーツアー(後編)
238.大阪3つの”K”事件(前編)
239.大阪3つの”K”事件(後編)
240.新幹線護送事件(前編)
241.新幹線護送事件(後編)
243.毛利小五郎のニセ者(前編)
246.網にかかった謎(前編)
248.癒しの森のアリバイ
249.アイドル達の秘密(前編)
250.アイドル達の秘密(後編)
251.OK牧場の悲劇
255.松江玉造連句十四番勝負(前編)
258.シカゴから来た男(前編)
259.シカゴから来た男(後編)
261.雪の夜の恐怖伝説(前編)
’02 263.大阪ダブルミステリー 浪花剣士と太閤の城 18(19)
264.法廷の対決 妃vs小五郎(前編)
265.法廷の対決 妃vs小五郎(後編)
268.バレンタインの真実(解決編)
270.犯罪の忘れ形見(後編)
272.隠して急いで省略(後編)
274.幽霊屋敷の真実(前編)
277.英語教師vs西の名探偵(前編)
278.英語教師vs西の名探偵(後編)
280.迷宮のフーリガン(後編)
284.中華街 雨のデジャビュ(前編)
285.中華街 雨のデジャビュ(後編) 前編のおさらい
286.工藤新一NYの事件(事件編)
287.工藤新一NYの事件(推理編)
291.孤島の姫と竜宮城(事件編)
292.孤島の姫と竜宮城(追求編)
299.友情と殺意の関門海峡(前編)
301.悪意と聖者の行進(前編)
’03 304.揺れる警視庁 1200万人の人質 13(14)
306.見えない容疑者(後編)
309.黒の組織との接触(交渉編)
311.黒の組織との接触(決死編)
315.陽のあたる場所
321.消えた誘拐逃走車(前編)
322.消えた誘拐逃走車(後編)
325.炎の中に赤い馬(事件編)
330.お金で買えない友情(後編)
335.東都現像所の秘密(前編)
336.東都現像所の秘密(後編)
341.トイレに隠した秘密(後編)
344.コンビニの落とし穴(後編)
’04 345.黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー 10
346.お尻のマークを探せ!(前編)
347.お尻のマークを探せ!(後編)
348.愛と幽霊と地球遺産(前編)
355.小さな依頼者(後編)
361.帝丹高校学校怪談(前編)
363.都会のカラス
365.シンクロにシティ事件(後編)
367.丸見え埠頭の惨劇(後編)
369.ツイてる男のサスペンス
’05 385.ストラディバリウスの不協和音 前奏曲 12
386.ストラディバリウスの不協和音 間奏曲
387.ストラディバリウスの不協和音 後奏曲
391.本庁の刑事恋物語6(後編)
393.誘拐…らしい事件
394.奇抜な屋敷の大冒険(封印編)
399.奇妙な一家の依頼(後編)
403.不思議な天使の館(前編)
405.救急車を呼びに行った男
408.コナン平次の推理マジック(解決編)
414.青い鳥を追う探偵団
421.イチョウ色の初恋(前編)
’06 425.ブラックインパクト!組織の手が届く瞬間
432.本庁の刑事恋物語7(後編)
447.封印された洋窓(後編)
450.トリックvsマジック(前編)
452.こんぴら座の怪人
455.ひっくり返った結末(後編)
合計77(82)

 ハードボイルドサスペンスの臭いがプンプンする渋い一曲である。ふわっとした出だしでゆったりと、しかし確実によくないことが起こりそうな緊張感を孕んでいる。自白曲としても使えるので汎用性もある。映画でも複数回使われた重要曲で、やはりテレビでの使用率も高い。
 ’07バージョンも作られたが、最近はあまり使用されていない。


23.漆黒の殺意

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 233.消えなかった証拠(前編) 14
234.消えなかった証拠(後編) メイン部分
235.密室のワインセラー
237.南紀白浜ミステリーツアー(後編)
238.大阪3つの”K”事件(前編) イントロ部分
239.大阪3つの”K”事件(後編)
240.新幹線護送事件(前編)
243.毛利小五郎のニセ者(前編)
244.毛利小五郎のニセ者(後編)
245.ヒマワリ館の銃声
249.アイドル達の秘密(前編)
250.アイドル達の秘密(後編)
251.OK牧場の悲劇
262.雪の夜の恐怖伝説(後編)
’02 263.大阪ダブルミステリー 浪花剣士と太閤の城 10(11) メイン部分・1
268.バレンタインの真実(解決編) イントロ部分・事件編及び推理編のおさらい
270.犯罪の忘れ形見(後編) イントロ部分
281.小さな目撃者たち
283.水流るる石庭の怪(後編) メイン部分
285.中華街 雨のデジャビュ(後編)
288.工藤新一NYの事件(解決編)
290.迷いの森の光彦(後編) メイン部分
291.孤島の姫と竜宮城(事件編)
295.愛と決断のスマッシュ(後編)
’03 327.炎の中に赤い馬(解決編)
330.お金で買えない友情(後編)
336.東都現像所の秘密(後編)
339.4台のポルシェ(後編)
341.トイレに隠した秘密(後編)
344.コンビニの落とし穴(後編)
’04 345.黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー 12
351.忘れられた携帯電話(後編)
353.フィッシング大会の悲劇(後編)
355.小さな依頼者(後編)
357.恋人は春のまぼろし
362.帝丹高校学校怪談(後編)
363.都会のカラス
365.シンクロにシティ事件(後編)
368.魔女の棲むお菓子の家 イントロ部分
370.逃げ回るゲームソフト メイン部分
373.猛毒蜘蛛の罠
378.桃太郎謎解きツアー(後編)
’05 389.薩摩に酔う小五郎(後編) 11
391.本庁の刑事恋物語6(後編)
395.奇抜な屋敷の大冒険(絡繰編)
402.宝石強盗現行犯(後編)
404.不思議な天使の館(後編)
408.コナン平次の推理マジック(解決編)
409.同時進行 舞台と誘拐(前編)
412.神社鳥居ビックリ暗号(後編)
417.仏滅に出る悪霊(解決編)
420.八岐大蛇の剣(後編)
424.ピエロからの写真メール
’06 431.本庁の刑事恋物語7(前編)
432.本庁の刑事恋物語7(後編)
443.ため息 潮干狩り(前編)
451.トリックvsマジック(後編)
453.因縁と友情の試写会
455.ひっくり返った結末(後編)
合計59(60)

 この曲も映画で複数回使われている。ウッドベースによるイントロ部分は停電のシーン及び様子をうかがう犯人のイメージ曲として、犯人を前にしてコナンが推理するシーンではメイン部分(後半部分)が使用された。全体をひとつと考えると解明推理専門曲という印象だ。完成度が高いので聴いていて惹きこまれる。
 小林氏の時代と浦上氏以降の時代とで使用頻度は変わらず安定しているが、「Need not to know.」同様に曲の展開が変わる部分の繋ぎ方が異なる。小林氏は展開部分の変化をあまり気にせずそのまま使っているのに対し、浦上氏と井澤氏は展開部分を省いたり一部だけ抽出して繋げたりする傾向がある。
 ’07バージョンも作られている。’14年第739話「小五郎はBARにいる(後編)」で久しぶりに使用された。最近では定期的に使用される。


24.洞窟内の逃走

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’04 345.黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー
370.逃げ回るゲームソフト
’06 SP. 工藤新一への挑戦状 さよならまでの序章
合計3

 映画では未使用だった。例のコナンが告白するシーンの前(犯人から逃げ回るシーンの前半)に使われる予定だったのかもしれないが、実際には無音で通し、この後に25の「5・4・3・2・1!」へと繋げている。
 テレビでは二度使われている(全て浦上氏以降の時代)。印象に残りやすいのは第345話「黒の組織と真っ向勝負~」2時間30分スペシャルの方だろう。終盤の赤井vsベルモットの銃撃戦で使用された。07バージョンは当初全く使用されなかったが、16年以降は使用されるようになっている。


25.5・4・3・2・1!

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’02 295.愛と決断のスマッシュ(後編)
’03 317.汚れた覆面ヒーロー(後編)
’04 345.黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー
合計3

 映画終盤の追跡シーンで使用された。犯人がコナンと蘭をトロピカルランドの噴水広場に追いつめていくところだ。絶体絶命大ピンチを絵に描いたようなハードなメロディで心に残っている人も多いのではないだろうか。
 テレビでは三度流れたが、「洞窟内の逃走」と同じく第345話「黒の組織と真っ向勝負~」での使い方が最も様になっていると思う。ある人物の正体がベルモットだと明らかになった後にコナンと対峙する緊迫シーンで使われた。
 なお’07バージョンも作られており、テレビ向けにややソフトにアレンジされたが、そのことによって使いやすくなったのか短い期間に連続して流れたことがある。ただし、近年は使われていない。


26.キミがいれば(暗殺者ヴァージョン)

 映画では犯人を倒すシーンで使われたが、テレビでは未使用である。前作「世紀末の魔術師」ではオリジナルバージョンから大きくアレンジされた感じがしたが、この暗殺者ヴァージョンはオリジナルバージョンに極めて近い。というか、初めて聴いた時は違いが分からないと思うので、メイン・テーマと全く同じことが言えるのである。暗殺者ヴァージョンの方がまとまっており洗練された印象を受けるが、音の拡がり方はオリジナルバージョンの方がある。


27.二人のデート

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 246.網にかかった謎(前編)
256.松江玉造連句十四番勝負(後編) 前編のおさらい
’02 263.大阪ダブルミステリー 浪花剣士と太閤の城
265.法廷の対決 妃vs小五郎(後編)
291.孤島の姫と竜宮城(事件編)
’06 449.本庁の刑事恋物語 偽りのウェディング
合計6

 映画では冒頭のトロピカルランドのシーンで使われた。この曲をバックに画面が引いて行きいつもの(本当に「いつもの」)「メイン・テーマ」へと移行する。またED前の大団円のテーマとしても使われており、冒頭の日常曲(と言っても非日常的なシーンの方がふさわしい)としてもめでたしめでたしのテーマとしても有効に活用できる。


28.THE END(あれまぁ~)

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’01 251.OK牧場の悲劇
’03 306.見えない容疑者(後編)
317.汚れた覆面ヒーロー(後編)
319.幸運のシガーケース(後編)
328.バースデーワインの謎
334.似た者プリンセス(後編)
342.ハウステンボスの花嫁 メイン部分
’04 355.小さな依頼者(後編) イントロ部分
357.恋人は春のまぼろし
373.猛毒蜘蛛の罠
380.秘湯雪闇振袖事件(後編)
381.どっちの推理ショー(前編) イントロ部分
’05 418.米花町グルニエの家
’06 455.ロシアンブルーの秘密 (5) 共にイントロ部分
449.本庁の刑事恋物語 偽りのウェディング イントロ部分
451.トリックvsマジック(後編) イントロ部分
458.園子の赤いハンカチ(後編) イントロ部分
合計17(18)

 いつものギャグオチ曲であり、数秒のイントロとメインメロディから成る。映画のこの手の曲にしてはよく使われているが、その理由は数秒のイントロのせいだと思う。この部分だけ効果音のように使うケースが増えているのだ。
 ’07バージョンも作られているが、ほとんどのケースでイントロだけ使用されている。


未発表曲1(暗殺者のテーマ 別バージョン)

西暦 話数とサブタイトル 使用回数(2回以上のみ;赤) 年間使用話数と回数(赤) 備考
’04 345.黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー
合計1

 「暗殺者のテーマ」は、実はもう一曲サントラに収録されていないバージョンが存在する。初耳では「事件の予感」バージョンだと勘違いしてしまうが、実際には微妙に異なる。映画では序盤に電話ボックスにいた刑事を撃った犯人をコナンが追いかけるシーンと、中盤に蘭が犯人によってホームから突き落とされるシーンで使われた。
 そしてめでたくテレビでも一度だけ、第345話「黒の組織と真っ向勝負~」の終盤に使用されている。
最終更新:2024年06月30日 00:21