菩薩橋ひろこ斎応援SS『マジカル天狗☆ひろこ斎跳梁跋扈24時』
――眠らない街、新潟県見附市――。
華やかな繁栄と文明の光でアジアを照らすこの大都市も、人の心という闇を抱えている。
「へへへ、今日は絶好のレイプ日和だぜ」
「や、やめてください!離してッ、すぐに見附市警とマスコミが来ますよ!」
「俺たちゃ無敵の農民様よ! 最近のエコロジー運動を知らねえのか?
俺たち農民こそが最強のエコ! 誰も俺たちにゃ逆らえねー!」
「そんな…ああ…だれか!」
路地裏に響く、助けを求める声。
しかし、そこにこの世のものとは思えない笑い声が響いた!
『カーッカッカッカ! 笑止千万な人間どもよ!』
「ば、馬鹿な!? 姿は見えないけども笑い声は聞こえる!」
「なんて恐ろしい現象だ…はっ、これはまさか」
『シャァッ!』
どこからともなく飛んでくる鉛の礫。0.357口径の弾丸は、振り返った不運な農民の頭蓋を粉砕した。
農民たちの顔が一斉に青ざめる。裁きのときがやってきたのだ――。
「ま、間違いねえ! 天狗笑いに天狗礫だ!」
「天狗じゃ! 天狗の仕業じゃあ!」
『然り!』
高下駄の音を響かせて、ひとりの天狗が路地裏に舞い降りる。
戦闘天狗の仕事に、眠りの時間などない。
邪悪な心の持ち主が見附市を脅かす限り、天狗は空を舞い、汚れし俗界へ降り立つのだ。
『寄り人はいまぞ寄りくる長浜の…無縁仏のなれの果て。
一人残らず成仏しませい!』
「ぐわあーっ」
最後に響き渡ったのは、農民たちの悲鳴と、超振動天狗ナイフが肉を絶つ鈍い音であったそうな――
(新潟県見附市・よいこのための上越天狗昔話)
最終更新:2010年09月09日 16:51