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梅雨

中学三年の六月、とある雨の日、オレは段ボールの中に閉じ込められた猫を見つけた。
その円らな瞳で見つめられ、オレは思わず持っていた傘を提供してしまった
そのときオレは熱い視線を感じたが振り返っても誰もいなかった
そして翌日、学校でも昨日と同じ熱い視線を感じた。
振り返るとそこには可憐な少女が立っていた
「どうも、私、梅崎雨音と、言います!」
「あ…うん、どうも、です」

こうして俺たちは日に日に仲良くなっていった。
ある朝、登校してると背中を叩かれ振り返ると彼女がいた。
その時、顔が若干赤らんでいたり、何かと違和感があったが普段と行動はあまり変わらなかったので気にしないでおいた。
その日の午後は雨だった。
オレは傘を忘れたので雨音に入れて貰いながら帰った。高さが合わなすぎて半分以上濡れたが俺たちは幸せだった。
そんな午後から翌日の帰りまでずっと雨音はそわそわしていた
そしてその次の日、雨音は学校を休んだ。
次の日も次の日もそのまた次の日も…雨音はずっと学校に来なかった。
勿論気になったのでちょくちょく雨音の家に行き、インターホンを押したが返事がない。
そんな日が続く中、家に帰ると母がニヤニヤして話しかけてきた
「翼、落とし物、机の上に置いといたわよ」
オレは変な気持ちになりながら自分の部屋に上がった
机の上に置いてあるものは…
あの日、一番違和感を感じた叩かれた背中、そこに彼女がつけたフセン
有り余る感情を伝えるには小さすぎる紙を見て…
オレは泣いた
なぜあの時、違和感を解かなかったのだろう
雨音はずっと俺の返事を待ち続けていたんだ
そう思うと胸が締め付けられるようだった
オレはすぐにカケだし、雨音の家に向かった
しかし、そこにあったものは、跡形もなく消えていた


隣の家の人によると父親の都合で雨音達は引っ越したらしい
それはオレにラブレター(?)を渡す前日から決まっていたことのようだった
なぜ、彼女はオレに何も話さなかったのだろう…
そんな疑問はすぐにとけ、初夏の風に消えていった……


それから人付き合いが苦手になっていったオレは次第に自分のからに引きこもっていった
それはオレのリア充ライフ衰退の原因の一番の要因だ
そして、また、俺のリア充ライフが衰退していく  


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最終更新:2014年11月04日 00:05