RED-HEART(レッド・ハート)はut作”の二次創作小説である。デジモンウェブオリジナルデジモンストーリー掲示板にて2004年4月~12月まで連載された。現在は作者のHP「utのデジウェブlog」に本編が全て保管されている。
当時デジモンウェブから離れていたutの復帰作。執筆当時、これといったテーマを作者は考えていたわけではないが、強いて言えば「(執筆当時の)全てのデジモンを肯定する」的な事を意識して書いていたようだ。当時デジモンウェブではあまり使われなかったX抗体を持つデジモンが主役であったり、十闘士の伝説が作中にでてくるのは当時酷評されていた(と作者には思えていた)デジモンクロニクルやデジモンフロンティアの存在を無視しない、というコンセプトにによるものである。マイナー気味なデジモンがフューチャーされることも多いが、これはコンセプト云々よりも作者の趣味によるものが大きい。
本作品はアニメ「デジモンアドベンチャー」「デジモンアドベンチャー02」「デジモンテイマーズ」「デジモンフロンティア」「デジモンセイバーズ」の二次創作ではなく、「デジモンクロニクル」「デジタルモンスターゼヴォリューション」の二作品の世界観を下敷きとし、作者独自の設定解釈を加えたオリジナルのデジタルワールドを舞台とした物語である。「セイバーズ」「ゼヴォリューション」および「デジモンネクスト」以前の作品であるため、イグドラシル周辺の設定はオフィシャルと異なるものが多い。もちろん、それらの独自設定は全てアンオフィフャルである。
少年・澤田吉武には奇妙な「家族」がいた。彼が公園で拾った赤い卵から生まれた、アグモンという生物である。拾って一年程の月日が流れたある日、二人はメカノリモンの襲撃を受ける。アグモンはモノクロモンXに進化してメカノリモンを退けるが、ゲートが暴走し二人はデジタルワールドへと吸い込まれてしまう。二人はデジタルワールドで多くのデジモンと出会い、別れを繰り返しながら元の世界に帰る方法を求めて旅を続けていく…。