サンプルキャラクター
こちらはどのようなキャラを投稿すればよいかのサンプルキャラクターとなります。
諏訪早苗
■キャラクター名:諏訪早苗
■読み方:スワ サナエ
■性別:女性
特殊能力『旅立ちの唄』
切符を持っている列車に乗る駅に瞬間移動する能力。但し、瞬間移動できる距離には制限があり、希望崎学園からだと新宿までが限度。
切符であれば鉄道だけでなく、飛行機、バスや船の切符でも瞬間移動は可能。
設定
希望崎学園OGの大学生。ショートの髪型で、紫色のカチューシャをしているのが特徴で、メガネをかけている。
乗り鉄で、時間に余裕があると鉄道に乗って遠くへと旅をしている事が多い。
見た感じ、旅と鉄道を楽しむアクティブな女子大生という印象を与えるが、希望崎学園在学中に発生したハルマゲドンで彼氏を、妃芽薗学園で発生したハルマゲドンで友人を失った経験があり、深い人間関係を築くことを怖がっている節がある。
プロローグ
「この列車は、特急いなほ5号、秋田行きです。途中、豊栄、新発田、中条、坂町、村上……」
雪が降る前の季節のとある日、諏訪早苗は新潟(ここでいう新潟はダンゲロス的な新潟ではなく、人口約80万人の日本海側の都市をいう)にいた。オレンジ色の塗装がされた特急、いなほに既に乗車している。
「あー新潟はもう寒いね……ちょっと日本酒を飲もうか……」
そう呟くと、新潟駅の売店で買ったカップ酒を取り出した。早苗は20歳になってから、普段は飲まないものの、旅の途中で酒を飲むことを新たな旅の楽しみにしている。
なお、早苗は新幹線との乗り継ぎの待ち時間で、新潟駅にある日本酒の試飲ができる店で既に何杯か飲んでいて、ほろ酔い状態である。
「ところであの時飲んだ甘い日本酒は何だったんだろう。忘れちゃったな」
カップ酒に口を付けたタイミングを見計らうかのように、列車は発車した。
旅好きの早苗にとって、動く車窓は見慣れたものであるが、何度見てもわくわくするものであった。しかしこの日はどうも気持ちが浮かない。
「そうなんだ……希美ちゃんも死んだんだ……」
一緒に伊豆を旅した葛西希美がハルマゲドンで死んだ。早苗は希美にまた旅行に誘おうとした時にその事実を知った。
「何で……私の周囲の人はハルマゲドンで死んでいくの……!」
早苗にとって、ハルマゲドンで親しい人が死ぬのはこれで2回目だ。今回、特急いなほに乗りに行ったのも、傷心から逃れたかったところがあったかもしれない。しかし、ほろよいの気分はその悲しみを増幅させた。
「ハルマゲドンの……馬鹿野郎……!」
その独り言は、周囲の乗客にも届く程であった。
列車は北上し、日本海の見えるところを走った。
「はぁ、天気はいいけど、海は荒れているね……」
その荒れ模様の日本海は、今の早苗の精神状態を映しているように思えていた。
実は早苗には、所属しているサークルに少し気になっている魔人の異性がいる。相手も早苗と仲良くする事はまんざらでは無いのだが、早苗は彼と一緒にデートをする事を避けている。
ここで仲良くなって、またハルマゲドンに巻き込まれて死んだら私はどうすればいい!?2度の永遠の別れで、早苗は自分が死神ではないかと思うようになっていた。
それでも、やっぱり、寂しいという気持ちは何処かにある。早苗はその2つの気持ちにとても揺れていた。
「……今回は1人で行くと決めた旅行だけど、何かむなしいな……秋田に着いたら、また日本酒を飲んで酔おうかな?」
今日は飲みすぎだと思いつつも、今の早苗はとにかく飲んで全てを忘れたいという気持ちでいっぱいだった。
最終更新:2021年01月11日 17:04