アフィン変換とは?
線形変換の項で色々沢山変換例は挙げたんですけど、重要なアノ変換がありません。
そう、それは
平行移動です。
結論から言ってしまうと平行移動は次のように表すことができます。
横の行列を演算してやりますと
ってなってて、確かにx方向に

、y方向に

だけ移動していることが分かります。
あと、この
同次座標のすごいところは非同次座標で行った線形変換もすべて行えるというところです。非同次座標において変換行列が
であるような変換は同次座標については
として変換を表せます。
このような線形変換と平行移動を合わせてアフィン変換と言います。
また、アフィン変換の中でも特に回転と平行移動を合わせた次のような変換を
ユークリッド変換と言います。
射影変換とは?
さらに一般化して、次の式で表されるような変換を
射影変換といいます。
式だけ書かれても意味が分からないと思うので以下でつらつら説明していきます。
この図において、青色の平面

を

赤色の平面

に射影しようと目論みます。
直線なので下のような比で表すことができます。ただし

は青色の平面

上の点を、

は赤色の平面

上の点の座標を表しています。
これを変形すれば次のようになります。
ここで

上の点を次のような平面の方程式で表します。
ただの平面の方程式ですね。これをさっきの式に代入すれば
という感じになります。
この式で射影すれば近いところが大きく、遠いところが小さく、という風に射影が出来るわけですね。
こんな感じで、右にある赤の線は近いので大きく、左にある青の線は遠いので小さく見えます。
これが射影変換の式では実現できるわけですね。
さらに一般化して、

平面にある点にアフィン変換(平行移動と線形写像)することを考えます。
つまり

みたいな感じにするわけですね。すると式(1)は
という感じになります。

が邪魔なので係数に吸収させてやりますと
となります。
今まではx座標についてやってきましたが
という式から出発してやれば同様の議論で
これら式(2)と式(3)は丁度最初に挙げた行列の射影変換の変換式と同値なのが簡単に示せます。
つまり以下で表される射影変換は『アフィン変換』と『ある平面の、遠近感を表現する射影』が合わさった変換であると言えるわけです。
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最終更新:2012年11月10日 23:46