オニヤンマ

画像出典:ウィキメディア・コモンズより     ↑成虫
画像出典:ウィキメディア・コモンズより     ↑幼虫

+ 分類
界:動物界
 門:節足動物門
 綱:昆虫綱
 目:トンボ目
亜目:トンボ亜目
 科:オニヤンマ科
 属:オニヤンマ属
 種:オニヤンマ


+ 基本情報
学名:Anotogaster sieboldii
大きさ・体重
 ・ 全長:9-11cm
 ・後翅長:5.5-6.5cm
分布:日本列島の北海道-八重山諸島までの人里少し離れた小規模の河川や湖付近などに生息。
食性:肉食で成虫は昆虫、クモなどを食べ、幼虫はオタマジャクシやボウフラなどを食べる。


トンボ目オニヤンマ科に分類される昆虫類の一種。日本最大のトンボとして知られている。

概要

頭部中央でわずかに接している鮮やかな緑色の複眼をもっている。体色は黒だが、胸の前に「ハ」の字模様、胸の側面に2本の斜め帯、腹の節ごとに1本の細い横しまと、体の各所に黄色の模様が入る。大きな顎は力が強く、ヒトが咬まれると出血する可能性がある。時速80kmの速さで飛ぶことができる。

基本的に単独で生活し、成虫は6月-9月頃に発生する。

成虫は、基本空中で飛んでいる獲物に猛スピードで近づき捕らえ、捕らえた獲物は強力な顎でバリバリと噛み砕いて食べる。この戦法でときにはオオスズメバチも捕らえて食べることもある。幼虫は、泥などに隠れ、獲物を待ち伏せ、獲物が通りかかると鋏がついた下唇を伸ばしてすばやく捕獲し、大顎で齧って食べる。

繁殖形式は卵生でオスは流れの一定区域をパトロールし、侵入する同種個体に接触を図る。他のオスに出会うと激しく追いかけて排除し、メスに出会うと捕まえて交尾をおこなう。交尾を終えたメスは小川や水たまりなどに向かい、産卵する。卵は1か月ほどで孵化し、ヤゴは5年ほどの年月をかけて成虫になる。

寿命は幼虫期間が3-5年、成虫1-2か月。 

成虫の天敵は鳥類やコウモリ。幼虫はカエル、魚などが天敵。

ヒトとの関係

その見た目などから虫捕りの間ではかなり人気のある昆虫である。

学名のsieboldiiは日本の生物研究に功績を残したプロイセン王国の医師であり博物学者でもあるフィリップ・フランツ・バルタザール・フォン・シーボルトからきている。

世界最強クラスの昆虫であるオオスズメバチを捕食できることから一部のヒトからは「世界最強の昆虫はコイツでは?」と言われている。

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最終更新:2024年10月31日 18:28