シャチ

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出典:ウィキメディア・コモンズより

+ 分類
 界:動物界
 門:脊索動物門
亜門:脊椎動物亜門
 綱:哺乳綱
 目:鯨偶蹄目
 科:マイルカ科
亜科:シャチ亜科
 属:シャチ属
 種:シャチ

+ 基本情報
学名:Orcinus orca
大きさ・体重
 ・体長:6‐8m、最大10m
 ・体重:最大10t
分布:世界中の海洋に生息。
食性:肉食で魚類、海獣、鳥類などを食べる。


鯨偶蹄目マイルカ科に分類される哺乳類の一種。マイルカ科最大の動物として知られている。

概要

マイルカ科最大の動物。
背中は黒、腹は白色で、つぶらな両目の上方にアイパッチと呼ばれる白い模様がある。背びれは大きく、オスは最大で2mになる。また背びれの根元には灰色の模様がある。最大で13㎝の円錐状の鋭い歯が上下の顎に計44‐48本並んでいる。この歯は獲物をかみ切るのに特化しているという。

単独または数頭‐十数頭の群れを寿命が長く、知識も豊富な年配のメスを中心として形成する。頭が非常によく、多彩な鳴き声を駆使して群れの仲間とコミュニケーションをとることが可能。さらに鳴き声には「方言」があり、親から子、そして孫へと代々受け継がれていく。

海の食物連鎖の頂点に君臨し、様々な海洋生物を獲物とする。時には、狂暴なホホジロザメや巨大なシロナガスクジラを仲間と協力し狩ることもある。奇襲や待ち伏せ、挟み撃ちなどの高度な狩りのテクニックを使いこなせる。北極や南極では氷の上にいる獲物を氷ごと波攻めにして海に落とし捕らえ、またアルゼンチンの海岸では海岸にいる獲物に向かって海中から浜辺へ猛スピードで突進し一気に捕らえるなどの姿が目撃されている。頭が良いからなのか遊び目的で獲物を捕らえ、獲物を尾びれで海上へ放り投げ、苦痛を与えながら殺すという残酷な行為をすることがある。

繁殖形式は胎生で親は生まれた子供に獲物を分けて与えたり、狩りの練習をさせたりと子育てを積極的にする。非常に子供思いで死んでしまった我が子に餌を持ってきたり、優しく寄り添う姿が確認されている。

寿命はオスで30年、メスで50年‐80年ほど。最大で100年以上。 

大人は天敵はいないが、幼獣はサメなどに襲われることがある。

ヒトとの関係

捕鯨や混獲、船舶との衝突などの脅威にさらされているが、個体数はあまり減少はしていないらしい。現在レッドリストでは情報不足(DD)に評価されている。

ヒトに友好的で世界6か国の水族館で飼育されている。しかし、力が強いのでちょっとしたことでヒトに危害を加えることがある。ヒトに危害を加えたシャチとしては「ティリクム」が有名。

漁業対象の魚を食べつくしたり、網を食い破いたりして漁師たちの生活に深刻な影響を与えることがある。

文化的なものでは、家族を殺したヒトへの復讐のために、オスのシャチがどんどんとヒトや船舶などを破壊していく動物パニック映画『オルカ』などの作品に登場している。



参考文献・サイト

  • Wikipedia』 CC BY-SA 4.0
  • 『海の生き物』 第1章、12-13頁。2012年8月7日発売。株式会社 学研教育出版より発行。

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最終更新:2024年10月31日 18:17