カバ

出典:ウィキメディア・コモンズより CC BY-SA 4.0

+ 分類
 界 : 動物界
 門 : 脊索動物門
亜門 : 脊椎動物亜門
 綱 : 哺乳綱
 目 : 鯨偶蹄目
 科 : カバ科
 属 : カバ属
 種 : カバ


+ 基本情報
学名:Hippopotamus amphibius
大きさ・体重
 ・体長:3.5 - 4m
 ・体重:1.3 - 1.5t、最大2t
分布:サハラ砂漠以南のアフリカ大陸 / コロンビア(人的移入)の水辺に生息。
食性:草食で草、木の葉などを食べる。稀に動物の死体を食べる。


鯨偶蹄目カバ科に分類される哺乳類の一種。世界最大の半水生哺乳類として知られている。

概要

陸上哺乳類ではゾウ、サイの次に体が大きい。頭部は大きく、顔の側面に鼻・眼・耳介が一直線に並んでいる。皮膚は分厚く、4㎝もあり、さらにその下に5㎝ほどの皮下脂肪があり、外敵の攻撃も内臓に届かない。しかし、皮の表面はデリケートで少しでも乾燥するとすぐにひび割れてしまう。なので、乾燥しそうになると皮膚表面からピンク色の汗のような粘液を出して皮膚表面を保護する。鼻の穴は自由に開閉でき、水の侵入を防ぐことができる。下顎の犬歯は最大50㎝に達し、一生伸び続ける。上顎には下顎の犬歯を収納するための鞘のような穴がある。脚は短足だが、時速40㎞で走ることができる。水中では脚の指の間にある水かきを使って川底を蹴るようにして移動することができ、最大で30分潜水できる。

基本的に水辺に10 - 20頭のメスと幼獣からなる群れを形成して生活する。オスは群れの周囲に縄張りを形成し、群れを持たないオスが縄張りに侵入してきた場合は最初は群れのオスが声を上げたり、糞をまき散らしたりして威嚇するが、その後はオス同士で犬歯で噛みつくなど激しく争うことある。性格は穏やかだが、縄張りに入ってきた相手には容赦なく突進したり踏みつけたりする。

夜間に陸上に上がり、30 - 40㎏の植物を食べる。タンパク質摂取のために動物の死体を食べることがある。

繁殖形式は胎生で発情期間は2 - 3日。妊娠期間は210 - 240日。水中で1回に1頭の幼獣を産む。

寿命は40-50年。 

大人は天敵はほぼいないが、幼獣はライオンナイルワニなどに襲われることがある。

ヒトとの関係

乱獲や開発による生息地減少の影響により、個体数は減少しつつあったが現在は安定している。現在レッドリストでは危急(VU)の絶滅危惧種に評価されている。

コロンビアでは麻薬テロリストの飼育していた個体達が脱走・繁殖し、生態系に大きな影響を与え、社会問題になっている。

「カバ」は和名で「河の馬」という意味。

日本では、カバ科単位で特定動物に指定されている。

アフリカでは毎年3000人がカバに襲われ亡くなっている。哺乳類ではイヌの次に最もヒトを殺している動物である。

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最終更新:2024年11月22日 17:53