まずは以下の問を考えてみよう.
問1 遺伝子型頻度が

の集団(ハーディー・ワインベルグの法則に従う)がある.

の遺伝子頻度を求めよ.
すると,以下のような解法が考えられる.
しかしこの解法は,最終的な答えは合っているものの,残念ながら誤り.この解法だと次の問題はどうするのか?
問2 遺伝子型頻度が

の集団(ハーディー・ワインベルグの法則に従う)がある.

の遺伝子頻度を求めよ.
とでもするのか?実は問2の答えも問1の答と同じ

となる.
実際に遺伝子頻度を直接求めてみると,問1の場合は,

で

,
問2の場合,

で

となる.
つまり,遺伝子頻度を求める場合に,遺伝子型頻度から表現型頻度を経由して最後に

を使うのは正しくなく,答が正解だとしてもそれは「たまたま」だということになる.
このような問題の場合の遺伝子頻度は,上のように直接求めましょう.
では,なぜ遺伝子型頻度が違っても遺伝子頻度が同じになるのだろうか.これについてはまた別の機会に.
最終更新:2009年05月23日 13:50