ヒストリー
6

誘拐


緋瓦博士は長い間別の研究をしていて、実際には何も知りませんでした。緋瓦博士にとってプリモは初めて見るライマージ動物でしたが、事態が予想以上のスピードで進展しているのをそこに感じ取りました。そこでその血液などの資料を採取し、淡島博士の研究所を訪れました。

緋瓦博士を待っていたのは、淡島博士らかつての同僚研究者たち、そして死んだ戻橋博士に瓜二つの人物、ジンでした。

討論の末、科学者たちは綾乃の正体に思い当たります。彼らはマハトに先んじて綾乃を入手し、研究すべきだと考えました。ジンが綾乃の捕獲に派遣されることになりました。

そういうわけで、黒川らが緋瓦博士の家に押し入った際、博士はいませんでした。黒川はかわりにその場にいた二人を拉致し、人質としました。二人とは緋瓦渉と、その彼女の高倉いずみでした。

渉はDTに関してはもちろん何も知りませんし、父である緋瓦博士の行方すら知りませんでした。いずみは、人質としての価値もないと判断した黒川は、渉だけを引き続き拘束し、いずみは始末することにしました。
最終更新:2022年07月02日 00:24