ヒストリー
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DTの機能


DTはナノマシンと呼ばれる微小な機械です。非常に小さいので、顕微鏡を使わなければ見えません。

そしてDTはウイルスなどと同じように、生物の細胞に寄生します。寄生した細胞の中で増殖し、何百万個という数になります。DTは非常に小さいのでそれだけの数になって初めて機能を果たすことができるのです。

DTの主な目的は、生物を改変することです。DTはあらかじめ用意されたデータに従って、様々な酵素を作ります。そしてこの酵素が生物本来の細胞を改変し、別の動植物や、自然界には存在しない新たな生物へと変身させるのです。

この機能を利用して、ライマージリオーグと呼ばれるさまざまな新生物が開発されてきました。すでに絶滅した恐竜などを復元することもできるようになりました。

そして、新生物の強大な戦闘能力を得るため、自らの肉体をDTで改変する者も現れました。彼らは、普段は普通の人間として生活しているのですが、いざ戦闘というときにはDTを使い、改造人間へと変貌を遂げるのです。

さらに高度なDTの利用法を習得した者を、DTマスターと呼びます。彼らは身の回りの物質を、DTで生物に変えてしまう能力を持っています。これをDT合成と呼びますが、DTマスターにはこうして作り出した人間、猛獣や改造生物を、自分の僕として使い、敵と戦わせるのです。

また、DTマスターは生物だけでなく、道具や武器、兵器を合成することもできます。より強力な生物のデータ、有用な兵器のデータを持っているマスターほど、より強いマスターであると言えるでしょう。

酵素を作り出す設計図ともいうべきデータは、メモリーセルと呼ばれるものに保存されています。メモリーセルはタンパク質の殻の中に入ったRNAで、データはその塩基配列に記録されています。マスターは体内にDTとメモリーセルを持っていて、必要に応じてそれらを使うのです。
最終更新:2022年06月22日 23:59